大阪大学の箕面(みのお)キャンパスに、インドネシア人の学生を訪ねました。カフェ・ビンタンで別のインドネシア人女性から紹介してもらった大学院生です。なんでも、まもなくハノイ(!)で学会発表があるために忙しいということです。
「どんな研究をしているんですか?」
「あいづちです」
「あいづち…」
「日本語とインドネシア語のあいづちの表現の比較研究です」
すごいマニアックな研究テーマです。
彼の出身はジャワ島。したがって母語はジャワ語です。
「家ではジャワ語だったんですか」
「ええ、親とはジャワ語でしゃべります。でも、学校はインドネシア語です。休み時間に友達とジャワ語をしゃべることはありますが」
「やっぱり出身によって、「なまり」があるんですか」
「そうですね。発音を聞けば、だいたいどこの出身かはわかります」
「文章にも出身が現れるんですか」
「いえ、そういうことはありません。書き言葉は統一されていますから。なまりが出るのは発音だけです」
彼が子どものころは、出版文化が成熟していなかったので、子ども用の本は少なかったとのこと。
「漫画はよく読みましたよ。日本の漫画が翻訳されていました。ぼくはコナンが好きで、そこからコナンドイルとかアガサクリスティーなんかの推理小説を読むようになりました」
最近は、東野圭吾なんかが人気だとのこと。
1時間半ほどいろいろな話を聞いたあと、モノレールの彩都西駅のほうにいっしょに歩いて行きました。
「ところで、灰皿はどこかにありますか」
「ああ、この先に喫煙所があります」
屋外なのに、完全に締め切られた空間です。そして名称が面白い。
卒煙支援ブース
「卒煙なんて日本語があるんだ!」
「私も初めて見たとき、おもしろいなと思いました」
「喫煙を卒業するということですか」
「でも卒業したら進学するわけで…」
「葉巻に進学かな?」
「私は吸いませんが」
「お酒はやっぱり飲まないんですか」
「いえ、少しは飲みます。お酒について、イスラム教はあいまいなんですよ。コーランには、豚肉は食べてはいけないと書いてありますが、お酒を飲んではいけないとは書いてない。ただ、酔ってはいけないと書いてあるんです。ですので、飲んでも酔わなければいいんだという解釈も成り立つわけで…」
「そうですか。じゃ学会発表が終わったらぜひ飲みましょう」
再会を期して別れました。
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