大阪のタイバーで飲んでいたとき,最近自分の買ったタイポップCDの中にあった歌をかけてもらいました。
曲名はナーカーク。ナーは顔,カークはお面。お面,仮面というような意味です。
歌詞はこんな感じ(拙訳)。
よそいきの顔をすることに
我慢できなくなったこと,ない?
死にたいくらいいらだっているのに,
ほかの人に会ったり,おしゃべりをする。
相手に合わせてお愛想笑いを浮かべる。
心の中で涙があふれていることは素振りにも見せず。
だれがこんな決まりをつくったの?
強がるほどに,つらさがつのる。
苦しいくせに
体面を気にして,
人それぞれ,他人に会うときに
仮面をかぶる。
どんなにつらいことかしら。
本当はそうじゃないのに,
強い振りしてふるまうことが。
だれか私のそばにいて。
人目を気にせず
その肩にもたれ,
その首にすがって泣ける人。(リフレイン)
私が涙をこぼす日,
だれか私のそばにいて。
人目を気にせず
もたれ,すがり,泣ける人。
CDの中では歌詞が聞き取りやすかったので,タイ語の勉強のつもりで流してもらった曲です。
店ではカラオケ用のミュージックビデオになっていました。(→リンク)
背景に流されている場面はドキュメント風で,不治の病(たぶん癌)にかかった女性(たぶん独身),女手一つで(たぶん離婚して)娘を育てる女性,最愛の夫(か恋人)を亡くした女性…
なんか,歌詞の内容を深刻にアレンジした場面が次々と流れます。
気がつくと,店のママが目を押さえている。そして曲が終わると,ワッと号泣します。
「ああ,これ私のことだわ」
(…)
それまでに聞いていたママの生い立ちは…
お父さんはイタリア人,お母さんはタイ人。父親の仕事の関係で,世界を転々とし,あるときから日本に居住してインターに通う。そして父親が決めた日本人と結婚するも,4年で夫と死別。まもなく別の日本人と結婚し,一女をもうけたが,夫があまりにも自分の私生活を拘束するので離婚。
現在,娘は父親と住み,自分は近くにアパートを借りてバーを始め,ときどき娘に会いに行く…。
最近はさびしいのでそろそろ店をたたんで,タイに帰ろうかと思っているんだそうです。
とても快活なママでおしゃべり好き。ただ十数年日本に住みながらなぜこんなに下手なんだろうと思うほど日本語は聞き取りにくい。イタリア語,タイ語,英語,日本語がごっちゃになり,あぶはちとらずになっちゃったんでしょうか。
いつもはバカ話をしゃべりまくっていますが,お客さんの少ないとき,たまにしんみり身の上話をすることがあります。
人生いろいろですね。
ふだんの元気な姿は,ナーカーク(仮面)をつけた強がりだったのかもしれません。
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仮面と聞いて連想した曲があります
http://www.eigo21.com/03/pops/zz14.htm
http://www.youtube.com/watch?v=Ii8lB82L8wc
難解な歌詞ですね。残念ながら英語の歌はふだんほとんど聞かないので,歌手についてもよく知りません。
有名な方なんでしょうね。