犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

「生」のさまざまな用法

2006-04-16 00:16:15 | 言葉
「生」という漢字は,たしかいちばん読み方が多い,と漢字雑学本で読んだ気がします。

 い(きる),う(まれる),なま,セイ,ショウ,キ,ゼイ…もっとあったっけ。

 韓国語の「生」の読み方は一つ(少数の例外を除いて,韓国の漢字は一つの読みしかない)なのですが,その用法はいろいろあるようで。

まず,生カルビ。
 これは「ヤンニョムカルビ(味付けカルビ)」の反対概念で,味がついていないという意味。「生ドゥンシム(味なしロース肉)」などの用例があります。

生ラーメン
 これは「普通のラーメン」の反対概念。「普通のラーメン」というのは,韓国ではインスタントラーメンのことです。外食で出るラーメンもインスタント。よくも金とるよな,と思いますが,ネギ,卵入りでだいたい1800ウォンです。生ラーメンというのは生麺を使ったラーメンで,日本ではこっちのほうが普通なんですけど,韓国では少数派。

生トンカツ
 これはあまり一般的な表現ではないかもしれませんが,前に住んでいた日本人町(東部二村洞)のトンカツ屋でみかけました。揚げてないとか,生焼けとかいう意味ではなく,「冷凍肉ではない」という意味らしいですね。
 この店の看板には「トンカーシャ」と大書され,行き交う日本人の憫笑を誘っていましたが,開店一年ほどでつぶれました。「トンカツヤ」と書こうとしたのでしょうが,なんかロシア風になっちゃいましたね。

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