久しぶりに、以前働いていた会社の同期たちと飲みました。
転職して以来、20年以上の間、一年に数回会っていたのが、このところみなそれぞれ忙しく、1年以上、間があいてしまいました。
約束時間より遅れて銀座の居酒屋についたとき、すでに3人はできあがっていました。ある話題で盛り上がっていたようですが、途中から話に加わる私はついていけない。
「だからさ、グリーンカードに当たってさ」
「えっ、あの環境保護の?」
「ちがうよ」
よくビジネスホテルにある、連泊の場合にシーツ取り替えなくていいっていうカードかと思ったのです。
「アメリカの永住権だよ」
なんでも、米国の永住権(通称グリーンカード)は、毎年一定数、抽選で発行するんだそうです。彼は、5年ぐらいまえにその制度を知り、冗談半分で毎年応募していたら、今年、当たってしまった。
「でも、英語、できたっけ?」
「それがさ、一応面接があるっていうから、聞かれそうなことを一生懸命英作文して覚えて行ったの。そしたら、面接のときに、『英語にしますか、日本語にしますか』って聞くからさ、もちろん日本語にしたよ」
ようするに、英語ができることは条件ではないのだそうです。さすが移民国家。民族の多様性を高めるために、これまでの移民数が少ない国から、だれでもいいから毎年抽選で移民を受け入れるとのこと。これもまた、アメリカの強さの秘密かもしれません。
「で、移民するの?」
「それがさあ、迷ってるんだよね」
私と同じ53歳。子供がいないから身軽です。
「住んでいいっていわれても、友だちがいるわけじゃなし、仕事もさがさないとならないし。なんか仕事ないかな、アメリカで」
「そんなもん、あるわけないだろ」
3人は異口同音に答えます。
「場所は決まってるの?」
「いや、どこでも好きなところに住めるらしい。いちおう、ロスあたりにするかな、日本人多そうだし」
韓国人なんかと違って、在米日本人はコロニーを作ってないと聞いたことがありますが、ロスには集住地域があるんだろうか。
実は私もリタイヤしたあと、外国暮らしもいいかなあと思っています。でも、アメリカは考えたことがありませんでした。私が行きたいのは東南アジア。
少し前に、タイのチェンマイが人気と聞きましたが、日本人の移民が増えたために、不動産価格が高騰して、今ではうま味がなくなっているとか。ミャンマーも興味あるけれど、ちゃんとした病院があるかどうかが不安。
今年あたりから、候補地の下見旅行をしようかと計画しています。
「ちょっと今回はあきすぎたね」
「半年に一回ぐらいは会おうよ」
「次はロスっていうのはどう?」
「いいね!」
酔った勢いで、次の同期会はロスということになりましたが、まず実現しないでしょう。
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