このところの竹島をめぐる日韓の摩擦報道で目につく韓国語の表現に、ヌリクンというのがあります。
インターネットに書き込みをする人たちのことを指すようですが、以前は、ネチズンといわれていたはずだと思って、調べてみました。
韓国サイト、ネイバーの、知識イン(知識人のもじり)という質問コーナーに、「ヌリクンの語源は??」という書き込みがあり、その優秀回答は以下の通り。
「ヌリクン」の語源を調べると、「ハングル学会のヌリクムル固有語の集い」で「インターネット」を言い換えた「ヌリクムル」からとった「ヌリ」と、「~する人」を意味する「クン」が合わさった言葉。
ネチズン → ヌリクン
ネチズン = インターネット + シチズン
ヌリクン = ヌリ + クン(「あることを専門的にする人」または「あることを習慣的にする人」という意味を加える接尾辞)。
「ヌリクムルの市民」、「ヌリクムルをよく使う人」、「ヌリクムルを扱う人」、「ヌリクムルの人々」を意味する。
インターネット → サイクムル(間の網)、ヌリクムル(「インター」が意味する「世の中」、「世界」の純粋な固有語「ヌリ」と「ネット」が意味する「クムル(網)」を合わせた言葉で、ハングル学会のヌリクムル固有語の集いが提案した、「インターネット」の言い換え語)
韓国では、日本語起源の外来語について、解放後、早い時期から韓国語の固有語に言い換える、いわゆる「醇化(=純化)」作業を国家次元で行ってきました。テンプラをティキム、タクアンをタンムジ、ヨージをイッスシゲなどがその代表例。
シハプ(試合)をキョンギ(競技)に言い換えるのも、その流れにそったもの。シハプは日本語の試合(音読み+訓読み)の韓国音訳なので不純だ、というのですね。キョンギ(競技)は同じ漢字語ながら、音読み+音読みだからいいらしい。
最近では、日本語起源の言葉だけでなく、英語を含めた外来語も「不純」だということで、国立国語院を中心に「醇化語」が考案されつつあります。
ネチズンがヌリクンに「醇化」されたのも、その流れに沿うものでしょう。
これ、日本語では何というんでしょうね。ネットユーザーかな?
ところで、日本語の「ネトウヨ」という言葉もわりと新しい。これについては、ある記事の中にこんな説明がありました。
「事件があるたびにネット上に登場し、掲示板へ書き込みを続け、何でもかんでも「韓国の陰謀」に結びつけて騒ぐネット右翼(ネトウヨ)。最近ではデモや不買運動などリアル社会での活動も注目されている」
このところ「独島パフォーマンス事件」に隠れて影が薄いけれども、例のバドミントン失格事件に際し、日本の報道の中で使われたのが「無気力試合」。
「無気力」も「試合」も韓国語としては存在するけれども、韓国では「ムギリョク・シハプ」または「ムギリョク・キョンギ(競技)」という言葉は使われません。
韓国語の記事でよく目にしたのが、コウィペベ、(イルブロ)チョチュギ、スンブチョジャク。
コウィペベは漢字語で、漢字で書けば故意敗北。
(イルブロ)チョチュギは、わざと負けることを固有語で表した表現。「イルブロ」は「わざと」という意味で、省略可。「チョチュギ」は、チダ(負ける)とチュダ(~してやる、~してあげる)の複合語の体言止めの形で、あえて訳せば「負けてやり」または「負けてあげ」。
スンブチョジャクは漢字語で、勝負操作。日本語の「八百長」に当たります。
日本にいる韓国人に聞いたところ、「故意敗北」という言葉を聞いたことがないという人が多かった。「チョチュギ」も、聞けば意味はわかるが、あまり使わないとのこと。勝負操作はみな知っていて、よく使うそうです。
私はいくつかの記事を当ブログで翻訳・紹介しましたが、コウィペベは「故意敗北」、「チョチュギ・キョンギ」は「わざと負け試合」、「スンブチョジャク」は「勝負操作」または「八百長」というふうに訳し分けました。
想像するに、自国選手が行った行為に対し、「スンブチョジャク(八百長)」は少し意味が強すぎるので、「コウィペベ」とか「チョチュギ・キョンギ」とか、ふだんはあまり使われないけれども意味が多少マイルドな表現を多用したのではないでしょうか。
なお、八百長を表す言葉で、「チャゴチヌンゴストプ」(仕組んで打つゴーストップ(花札))というのがありますが、今回の事件ではほとんど使われることがありませんでした。これは、集団で一人を陥れるための「いかさま」に当たる言葉のようなので、今回のケースには合わなかったのかもしれません。
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http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/08/20/2012082000968.html?ent_rank_news
「日本が朝鮮半島を統治した時代に民族全体を迫害し、弾圧した」と学校で教わったのをそのまま記事にしているんですね。
優等生というだけでは、記者はできないと思いますが。
>http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/08/20/2012082000968.html?ent_rank_news
日本が望んだとおりになったね。言いたいことを言い合う「大人の関係」を望んでいたのだろう。
そして互いに聞く耳持たぬ「毅然」たる関係ときた。
言葉が上滑りして崩壊しているんじゃないのか。
一方の日本もいままで韓国から何を言われても波風たてないオトナの対応とやらで流してきたからねー。
それが今回ちょっとまともな(正当な)対応したら韓国は蜂の巣をつついたような狂喜乱舞の大騒ぎ。
今まで韓国が何を言ってもどんな非礼もナアナアであまやかしてくれた日本が今回こんなにまともな対応するとは思ってなかったんだろうね。
日本政府も韓国に対していわゆるオトナの対応(ナアナアあるいは甘やかし)が通じないということがだんだんわかってきたようだ。
なんでもご無理ごもっともじゃなく、韓国に対しては間違ってることは間違ってる、事実でないことは事実でないと、言ってやるべき、長い目で見てそれが今後の日韓関係によいと思う。
韓国ウォッチャーとしてはこれからの韓国の火病、キチガイぶりが楽しみ。
両国政府のTPOを弁えぬ子供の喧嘩がお気に入りのようにお見受けいたしました。
いろんな考えがあって結構ですな。
いままで韓国は日本に対しては何を言ってもよい、何を言っても日本は怒らないし韓国をつきはなさないという甘えがありましたが、韓国を増長させたのは甘やかした日本にも原因はあります。
韓国に対してはだめなものはだめ、間違っているものは間違っているとはっきり言うべきことは言ってやったほうが互いのためでしょう。
韓国は、国内向けに通用していたいろいろな嘘が、国際的には通用しないということ思い知らされるようになるんじゃないでしょうか。
毅然といえば聞こえは良いですが、要は聞く耳持たず何も交渉しなければ国内からなんの非難も受けないし、無事退職金貰って楽な老後を過ごせるまで逃げ切れば良いのですから。
難交渉といわれる日韓国交交渉のように言葉を積み重ねて纏め上げる外交官は絶滅したのかもしれません。
引き継ぎがちゃんと行われないこともあるようです。
盧泰愚→金泳三のときがそうだったのでしょう。