私は平行的に作業をするのが好きである。「風呂に入りながら本を読みラジオを聴く」とか、「7冊くらい同時並行で本を読む」とか、「ブログを更新しながら、クラッシックを聴きつつ、コーヒーを飲みつつ、必要な資料を印刷する」とかだ。
作業が同じ密度で、手抜きが無いことを前提にすると、複数の作業を同時に行うことで、人生を2倍にも3倍にもできる(と信じている)。
野中郁次郎先生の本を、のんびりと読んでいたところ(おいおい、明日試験でしょう!)、急に、あと10ヶ月後に控えた、最終成果物の発表会のことが気になってきた。
今年の発表会に参加して、「非常にハードな発表会である」ことが検証できた。オブザーバーの先生からの質問に答えられずたたずむ学生、論理の矛盾をつかれて苦悩する学生・・・論文再提出やら、再発表の指示を受けた学生も結構いたようだ。
人材系を選択してしまった以上、本学若手のホープN先生がオブザーバーにつくのは間違いない。N先生の授業を取ったが、「B」という厳しい結果を頂戴した。しかし、N先生の授業は「C」も結構いたし、うわさでは落とした人もいるらしいので、「B」は他教科の「A」相当以上だということだ。(何故、私は、あえて厳しい評価の先生ばかり履修するのだろうか・・・)
本当にN先生は厳しい。論理的整合性がないと、容赦なくついてくる。しかも、その研究価値がなければ、評価しない。「君達も、本学MBAを名乗る以上、それ相当の成果物を仕上げなければならない!」といってはばからない先生だ。
みんなからは、結構、恐れられているが、私は非常に好感をもっている先生の一人である。なんせ、いっていることが正論だから。
というわけで、N先生の質問に耐えうる論文の最低ラインを今のうちに列挙しておこう。
1.MBAにふさわしい内容であること。
2.本に載っているような内容は不可。
3.創造性、新規性があること。
4.自社に提案しても十分成果があがるものであること。
5.根拠がしっかりしていること。
6.軸がぶれないこと。
7.質問データを使う場合は誘導がないこと。
そんなところだ。N先生は、「MBAにふさわしくない論文を落とすことが私の使命だ!」と言ってはばからない人で、私も、それが正論であると思う。入学者=修了者である限り、日本版MBAは社会的地位を得ることはできない。
ただ、私自身が、未修了者になるのは、絶対に、避けなければならない課題である。