7月10日の日経新聞27面から。
通いたいビジネススクールの東日本の第一位は「慶応大学大学院」、西日本の第一位は「京都大学大学院」だそうな。我が母校産業能率大学大学院はベスト10にも入らなかった・・・
上位にランクインするMBAコースの傾向としては、やはり、ある程度のネームバリューがある銘柄校ということであろうか。また、それなりの伝統校であるともいえる。
加えて、グロービス、BBT、ウェールズといった、学生獲得におけるマーケティングが巧みな大学院も選ばれている。よくよく考えて見ると、MBAコースで経営を成り立たせるのであれば、それなりに、学生を獲得するための戦略が立てられないと、プロの集団を標榜することは許されないだろう。
まあ、我が母校はムリに学生を集めるといったポリシーはもっていないし、そもそも、募集定員も少ない大学院なのだから、メディアでの露出、あるいは、広告・宣伝で劣ることは否めない。
この記事で秀逸なことは、下のほうに「MBA取得、処遇に直結せず」と正直に現状を記しているところにある。勤務先の調査では88.2%が「評価・処遇がない」としている。そう、日本独特の事情として、単に、国内MBAを取得したくらいでは評価しないのだ。それ以前に、会社に内緒でMBAコースに入学して、仕事そっちのけで学校に通うと「マイナス評価」にさえなってしまうことさえあるのも日本独特の事情だ。
会社の教育プログラムを信仰せず、自分勝手な自己啓発に身を投じることは、会社教の統制を乱す「裏切り者」とする企業も世の中には存在するのである。その結果、MBAを取得した後「破門」ということにもなりかねない。自分勝手な行動をするものは、淘汰するのが「ムラ社会」の掟なのだ。
その一方で、たかだか、国内MBAを取得しただけで、自分の能力が数段アップしたと思いこむ社会人学生の意識も、それはそれで辟易するものといえる。その薄っぺらい学位記の紙切れ一枚で、人間性が見違えるほど、革命的に変化するといったことはないのだから。そんなことで、プライドをもってしまうのなら、それこそ、痛々しく、周りから総スカンを喰らうことであろう。
その企業と、本人の思惑のギャップが軋轢となり、MBA取得者は転職してしまう。実力どおりなら新しい職場で輝かしい人生を開拓するだろうし、上辺だけのものであれば、再就職すら困難となるだろう。
キャリア・コンサルタントの立場から、国内MBAが役に立たないことは知っているので、社内では聞かれない限り、MBAホルダーということは隠している。学歴やアフターファイブの予定を聞かれた場合、嘘を言ってまで隠す必要はないし、嘘をつく方が、私にとっては精神的負担になるから。とはいえ、滅多にプライベートなことを聞かれることはないので、知っている人は数名ぐらいだと思っている。
「何のためにMBAを取得するのか?」という目標がなければ、高い授業料を出して、多大なエネルギーを投下して、その他諸々の辛苦を受け止めてまで大学院に通うことは困難だろう。しかし、これだけ大学進学率が高くなってしまった以上、大学院修了が世界的なスタンダードになりつつあることを考慮すれば、何かしらテーマを見つけて学習するのも有益と考える。
なんせ、学位は「今すぐ欲しい」「今すぐ必要だ」と思ったとしても、少なくとも数年かけないと取得できない可能性が高いのだから。
通いたいビジネススクールの東日本の第一位は「慶応大学大学院」、西日本の第一位は「京都大学大学院」だそうな。我が母校産業能率大学大学院はベスト10にも入らなかった・・・
上位にランクインするMBAコースの傾向としては、やはり、ある程度のネームバリューがある銘柄校ということであろうか。また、それなりの伝統校であるともいえる。
加えて、グロービス、BBT、ウェールズといった、学生獲得におけるマーケティングが巧みな大学院も選ばれている。よくよく考えて見ると、MBAコースで経営を成り立たせるのであれば、それなりに、学生を獲得するための戦略が立てられないと、プロの集団を標榜することは許されないだろう。
まあ、我が母校はムリに学生を集めるといったポリシーはもっていないし、そもそも、募集定員も少ない大学院なのだから、メディアでの露出、あるいは、広告・宣伝で劣ることは否めない。
この記事で秀逸なことは、下のほうに「MBA取得、処遇に直結せず」と正直に現状を記しているところにある。勤務先の調査では88.2%が「評価・処遇がない」としている。そう、日本独特の事情として、単に、国内MBAを取得したくらいでは評価しないのだ。それ以前に、会社に内緒でMBAコースに入学して、仕事そっちのけで学校に通うと「マイナス評価」にさえなってしまうことさえあるのも日本独特の事情だ。
会社の教育プログラムを信仰せず、自分勝手な自己啓発に身を投じることは、会社教の統制を乱す「裏切り者」とする企業も世の中には存在するのである。その結果、MBAを取得した後「破門」ということにもなりかねない。自分勝手な行動をするものは、淘汰するのが「ムラ社会」の掟なのだ。
その一方で、たかだか、国内MBAを取得しただけで、自分の能力が数段アップしたと思いこむ社会人学生の意識も、それはそれで辟易するものといえる。その薄っぺらい学位記の紙切れ一枚で、人間性が見違えるほど、革命的に変化するといったことはないのだから。そんなことで、プライドをもってしまうのなら、それこそ、痛々しく、周りから総スカンを喰らうことであろう。
その企業と、本人の思惑のギャップが軋轢となり、MBA取得者は転職してしまう。実力どおりなら新しい職場で輝かしい人生を開拓するだろうし、上辺だけのものであれば、再就職すら困難となるだろう。
キャリア・コンサルタントの立場から、国内MBAが役に立たないことは知っているので、社内では聞かれない限り、MBAホルダーということは隠している。学歴やアフターファイブの予定を聞かれた場合、嘘を言ってまで隠す必要はないし、嘘をつく方が、私にとっては精神的負担になるから。とはいえ、滅多にプライベートなことを聞かれることはないので、知っている人は数名ぐらいだと思っている。
「何のためにMBAを取得するのか?」という目標がなければ、高い授業料を出して、多大なエネルギーを投下して、その他諸々の辛苦を受け止めてまで大学院に通うことは困難だろう。しかし、これだけ大学進学率が高くなってしまった以上、大学院修了が世界的なスタンダードになりつつあることを考慮すれば、何かしらテーマを見つけて学習するのも有益と考える。
なんせ、学位は「今すぐ欲しい」「今すぐ必要だ」と思ったとしても、少なくとも数年かけないと取得できない可能性が高いのだから。