クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

室生犀星と森八の羊羹~クリン家ドライブ能登半島旅行・14

2017-08-07 | 旅行記

 寺町通りと並行して・ながれる、さいがわ(犀川)は、

金沢を代表する、一本目の川 


(なに あのキレイなはし(橋)・・) 


 そこには、「犀川大橋」という、水色のキレイなはし(橋)

かかっています


 この川をあい(愛)し、川の名前を ペンネームにした

という、

「金沢三文豪」の一人、

むろうさいせい(室生犀星)

 大正~昭和に かつやくしたその作家は、

じつにここ、

さいがわ(犀川)のほとりで、生まれ育ちました 

 

 むろうさいせい(室生犀星)は、「加賀藩の下級武士」

だった・お父さんと、

下ばたらきのお母さん、との間に生まれました。

 のぞまれない子だったから、小さいころに お寺にやられて、

大きくなるまで

たいへん

苦労したそうです


(※写真は、犀星が暮らした雨宝院)


 彼の文しょう(章)には、苦労人のつよさと弱さ、こどく(孤独)が

にじんでいる


言われてるらしい・・。

 

 クリン、「室生犀星」なんて言われても、作品なんて

ひとつも

思いつかなかったのですが、、

 「ふるさとは、遠きにありて 思ふもの。」という

有名なし(詩)の

いっせつ(一節)を

きいて、

(あ~、これの人か~~ と、わかりました

 

 (生家跡にたつ、記念館に 行きます

 

 < 室生犀星 「抒情小曲集」より 小景異情 その二>

 「 ふるさとは 遠きにありて 思ふもの

 

 そして 悲しく うたふもの  

 

よしや うらぶれて 異土の乞食と なるとても  


 帰るところに あるまじや ・・・ 」

 

・・・・・

 

ホロっとする、

というよりも、

 後半は、いこじ(意固地)なまでに なにやら・けつい(決意)

してる

うた(詩)

 

 これは、さいせいが、まだ・むめい(無名)だった、若いころ、

 自分の苦しみをうたった・うた(詩)、だそうです。

 さいせい(犀星)は、20さい(歳)で上京しますが

なかなか・めが出ず、

 不安とざせつ(挫折)の中で、このし(詩)を よんだらしい・・

 おそらくは、「帰るところなんて、ないんだぞ!」と 自分に

言いきかせるため・・

そして

おそらくは、

「帰らないんだぞ!」

まわりに せんげん(宣言)するために・・

 

 とはいえ 東京の 夏のあつさは お手上げで

さいせいは

体ちょう(調)を

くずしてしまい

いったん、金沢に かえったみたいです。。

 

 「・・100年くらい前は、真夏でも すずしかったのかな 

金沢」 

 

今日なんて、東京より暑いぞ。」 (これじゃ、かえってこないかも・・)※ただいま、34度

 

 さいせいは、成功してからの晩年・20年間は、 金沢に

かえらず、

 さいがわ(犀川)のシャシン(写真)を見て、なつかしむ

だけだった そうです

 

東京でのくらしは、

かく(確)立されてるし

子ども時代の

かなしい

思い出もある 金沢の地に、

 

 わざわざ、かえる気もちにまでは、なれなかったのかもしれないな・・


クリンたち、

すいそく(推測)しました。

 

 でも ようかん(羊羹)にまつわる、さいせいの

エピソードをきいて、

 クリン、やっぱり、さいせいは、こみあげる・

こきょう(故郷)・金沢への

甘い思いが

あったのではないか

 

って、

あとから

おもったのです

 

 それは、金沢の「老舗和菓子店・森八」で、「黒羊羹」を買ったさい、

うちのチットが

はなしたこと・・

 

  室生犀星って、とっても甘党だったらしくて、

東京に来てからも、

夜の隅田川を見て

『羊羹のように流れている』

って

称えたんだって~。

 まさしく、言いえて妙 和菓子王国・金沢の出身だけある

巧みな表現だ

絶賛されたみたい

 芥川龍之介が金沢に来たときは、森八に 連れて行って

お汁粉で 接待してるし・・


残されている書簡からも

『羊羹くれ』とか、羊羹に関する私信が 多いそうだけど、


そのとき、

この森八の羊羹を イメージしてたかな?」(チット談) 


・・・・・


(それぞ、まさしく、ぼうきょうの念・・)

 

 さいせいは、きっと、東京でも おいしいようかんを

たくさん食べてた

だろうから、

 

すみだ川に なぞらえたのは、

 東京で買える羊羹だったのかも、しれない・・。


でも・・


さいせいが

昔、

毎日のように見ていた、

さいがわの 夜の黒々とした ながれは、、

 

 金沢のようかんのながれに、まちがいないのです

 






(その15、「尾山神社と、たろうの羊羹」に、つづく。)



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


コメント (4)
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