長い梅雨の中休みです。今年も空梅雨でしょうか？
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Skin Care School 週刊発行
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│淳│子│先│生│の│お│肌│の│学│校│
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□ 6月28日 vol.0869
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編集・発行：株式会社ヴェルジェ http://www.cher-couleur.com/
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６月のＣＯＮＴＥＮＴＳ
７日発行済み≫季節のお手入れ ー汗の対処ー
１４日発行済み≫ーお肌の悩み、質問 Ｑ＆Ａー
２１日発行済み≫豆知識ーお血（おけつ、“お”は、病ダレに於）ー
２８日発行 ≫季節のトラブル ー汗と痒みー
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≪季節のトラブル ー汗と痒みー ≫
今年は本格的な梅雨かな～と思っておりましたら、案外雨で困りません。出張用の傘の使用がほとんどないので各地区晴れているんですね。しかも先日伺っていた博多はまだ梅雨入りしていなそうで、例年６月５日頃だそうですが、九州北部、四国、中国、近畿はまだ梅雨入りしていないようです。沖縄、奄美は２週間以上早かったようですが、梅雨入りしていない地区はどうなるんでしょうか？
梅雨って普通に使いますが、この言葉、中国から伝わったそうです。諸説ありまして「梅の実が熟す頃の雨として」「長雨でじめじめしてカビの生える季節なので梅雨」といった説もあります。梅雨の始まりを入梅（にゅうばい）梅雨の終わることを出梅（しゅつばい）と言いますよね！７月２０日頃が例年の出梅なんですがここから盛夏となります。しかし昨年の関東は６月９日入梅で６月２９日出梅でした。今年はどうなることでしょうか！
さて今回は夏の痒みについて勉強してみましょう。先日、新松戸の向かいのホームにお気の毒ですがアトピー性皮膚炎で真っ赤な男性が立っていらっしゃいました。アトピーの場合、乾燥からの痒みが連想されますが、夏は夏で痒みが発生しやすくなります。また、夏はアトピー性皮膚炎以外にも痒みの発生がたくさんありますので、今日は皮膚トラブルでの痒みの勉強をしてみましょう。
蚊に刺されて痒い！と感じてその部分を掻いた時の幸福感！誰でも大なり小なり経験あることだと思います。でも蚊に刺された部位を掻いて治める事ができないのも知っている方が多いと思います！また痒くなる、しばらく痒い！掻き壊したら面倒になることもよく解っていると思いますが、我慢できないのが痒みなんですね！蚊に刺されたなら原因も分かっているし、虫刺されの薬もあるので対処はかなり早いのですが、そうでない痒みも夏はあり、しかも湿度で悪化しやすいのです！夏の痒みの最大の原因は汗です！汗については前月勉強しましたので、汗疹→汗疹以外の痒みの発症の勉強をしてみましょう。
皮膚は肌表面を保護する能力があります。皮膚の一番上の手で触れる部分が角質層と呼ばれています。この角質層の厚さは約０．０２ｍｍで外界の刺激から肌を守る役割です。その角質の表面がしっとりと潤っているのが一番丈夫な良い肌と考えて下さい。このしっとりと潤っている状態は、角質に傷をつけることなく、pHバランスが保たれて皮膚トラブル（痒みやニキビ・発疹ｅｔｃ）が発生しづらくなっているということになります。この表面の保護膜がよくいわれるpH４．５～６．５の弱酸性膜で、皮脂膜とかアシッドマントル（弱酸性膜）といわれます。これは皮膚内部の皮脂腺から出る皮脂と、汗腺からの汗が自然乳化してできるもので、天然のクリームとして肌を守ってくれています。体温に近い３５～３６度くらいで溶けて肌全体に広がっていくことで守ってくれているのです。この皮脂膜のバランスが崩れたり、クレンジングや洗顔で取り過ぎてしまうと皮膚の能力が低下して、皮膚トラブルが発生していきます。ベッタリとして毛穴が開いて見えるときは微妙ですが酸性に傾いてニキビが悪化しやすくなり、逆に乾燥や皮脂を取り過ぎてしまうと微妙にアルカリに傾いて、肌がカサカサになったりピリピリとした感じを受けやすくなります。
夏は乾燥肌の方でも汗でしっとりと感じる方が多いはずです。ということはpHにも狂いが出てきて、いつもの肌状態ではなくなります。それは肌荒れやかさつき、べたつきの他に皮膚表面の常在菌のバランスも悪くなってくる！ということになります。全身には頭皮～肌皮膚～体内などに大体８００～１０００種類の細菌が存在しているそうです。それはすぐ連想する腸の中の善玉菌や悪玉菌を含めて、すごい菌の存在が確認されており、未だ未確認のものも多いようです。そんな常在菌が夏は湿度と汗で皮膚表面でバランスを崩し、痒みやニキビ、湿疹と痒みの原因になる訳です。どんなに汗を掻いても、バランスがとれていれば痒みの原因にはならないのですが、生活習慣や食生活でも皮膚の表面バランスが崩れてしまいますので注意が必要です。たまたま蚊に刺された！とか汗疹が発生したとき、我慢できずに掻いてしまったとします。“掻く”とはひっかくと同じで皮膚表面を傷つけて、先程お話した皮脂膜のバランスが崩れ、角質に傷がつくことによって皮膚内部に菌が入ってしまうことになります。これが酷い痒みの原因になります。皮膚表面の常在菌バランスが崩れるときに、肌トラブルの要因となる菌が黄色ブドウ球菌です。これは食中毒の原因菌でよく聞きますが、皮膚表面では悪玉菌の代表となり、アトピー性皮膚炎の悪化原因にもなります。そして皮膚常在菌のカビも注意です。カビ菌といっても常在菌ですから普段はなんでもないのですが、皮脂を好むため、汗をかく梅雨や夏の時季に悪化します。ニキビのような赤い炎症ですが、アクネ桿菌とは違い、皮脂腺ではなく毛包で繁殖して赤いプツプツが発症します。胸とか背中もこのマラセチア菌が原因していることが多く、痒みと赤い小さなプツプツが群集して出来てきます。黄色ブドウ球菌はアルカリを好みますから、皮膚の乾燥、掻き壊しが一番怖いですが、アラセチア菌は皮脂を好み酸性化した部位で悪化していくと考えて下さい！どちらにしても夏トラブルの悪化原因は“掻き壊し”が一番挙げられるので注意してください。トラブルを悪化させてしまったら、専門のお医者様に行って相談して頂くわけですが、日常生活でちょっと気を付けてみる点を挙げてみましょう。
・全身的には肌に優しいアミノ酸系の弱酸性のものを選びボディーソープとしてを使用する
・クレンジング→洗顔を毎日励行して皮膚バランスを整え、清潔にする（ただし洗い過ぎには注意！）
・食生活では油で揚げたものやファストフードを避ける
・入浴ですっきりさせる
・汗を掻いたら濡れタオルなどで押さえて肌バランスを保つ
・夏や梅雨時期はタオル、バスタオルのカビも要注意
・早く寝る努力をする
・そしてスキンケアの正しい使用
まず、この辺から気を付けて下さい。痒みの強いトラブルの方は汗対策と掻き壊しが悪化の原因になることを忘れず、正しいスキンケアをして下さいね！これからが本番です。参考にして下さいね！
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毎日のお手入れや、生活習慣の改善は大変なことですが、後天的な
トラブルは必ず改善しますので、いいリズムを習慣化するよう
がんばってください。
また、ご質問の際、肌の状況、生活、食習慣、年齢など詳しい情報を
いただければ、それだけ適切なアドバイスができるかと思います。
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