閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

さんま御飯

2006-10-16 09:37:04 | 日々

桃源遊山さんのレシピを見て美味しそうだったので
真似してみました。

米をしょうがのみじん切りと一緒にオリーブ油で炒め、
しょうゆと酒をいれて炊きます。
さんまの開きを焼いてほぐし、炊き上がった御飯に
混ぜて、できあがりです。
みょうがと塩ふき昆布がないけど、
あさつき(これはいくらでもある…)の刻んだのと、
もみ海苔をたっぷり散らして。

炊き込んだしょうがが、とってもいい香りです。
油で炒めてから炊くのが、和風ピラフみたいですね。
さんまは焼くから余分な脂が落とせるし。
美味しかった! 3人で2合、食べちゃいました。
白い御飯だと1合半でも余るのに…。

さんまは、週に一度くらい小型トラックで行商に来る
西海岸の干物屋さんのです。
よくあるみりん干しじゃなく、塩と酒だけで干したもの。
スーパーより割高だけど、塩辛すぎず身がふっくらしています。
わざわざ坂を上って来てくれるのに、買わないこともあるし、
買ってもせいぜい2~3枚ずつなので、いつもわるいなあと思う。

さんま御飯、生のさんまを使ったのは、以前よく作りました。
骨をとって一口大に切って、軽くしょうゆをまぶしておく。
米はしょうゆと酒をいれて炊いて、蒸気があがってきたときに
さんまの身を上に並べて炊き上げ、少しむらします。
刻みねぎと海苔をたっぷり、は同じ。
(これは誰に教わったんだったっけ?)

最盛期のたっぷり脂ののったさんまは駄目で、
塩焼きに向かないような細いのがいいのです。
でも、そういうのは、漁師さんが自家用にしたり近所に
配ったりして、市場にはあまり出回りません。
仲良くなった漁師のYさんに、細いサンマ、よくもらったっけ。
30尾くらい、どさっと来るので、台所が大変だったことも。
Yさんは話の面白い人で、しゃべっているときりがなく、
遠洋マグロ漁船に乗っていた若い頃の写真は、
まるで若い頃の長嶋茂雄か菅原文太みたいで…。

西海岸のサンマ船はだんだん減って、いまは1隻だけ。
Yさんもよそへ行ってしまい、魚をもらうこともなくなりました。
これからは、あっこさん流に、開きさんま御飯を
ときどき作ろうと思います。

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薪が来た

2006-10-15 10:09:17 | 日々

10月も半ばなのに、まだ真昼の陽ざしは暑いほどですが、
そろそろ冬支度が気になる時期。
夏じゅう草刈りをしていたMは、早くも薪割りを始めました。
大きめの薪ストーブが、住居にひとつ、アトリエにひとつ。
うちの暖房はそれがすべてなので、薪は必需品です。
(寒冷地ではないので、薪が尽きたら凍死する、ってことは
ないですけどね。布団かぶって猫でも抱えてれば…)

ここに来た最初の冬は、製材所から背板をもらってきました。
丸太を四角い柱にすると四辺が余るでしょう。
その樹皮のついた食パンの耳みたいな部分です。
杉やヒノキなので簡単に燃えますが、薄っぺらなので
あっというまに燃えつきてしまい、あまり暖かくありません。
ストーブにはもっとかたい落葉樹の薪のほうがいいのです。

山には枯れた木や自然に倒れた木がたくさんあって、
薪には事欠かないように見えますが、
実際はそれを家まで持ってくるのがたいへん。
きれいに割って束にしたのをホームセンターで
売っているけれど、毎日使うことを考えれば
とても信じられないようなお値段。

いまは地元の建設会社と話がついていて、
工事などで伐採した木をもらっています。
こういうものは捨てるにも費用がかかるので、
タダで処分できるならと、喜んで運んできてくれます。
産業廃棄物として処理施設で焼却するかわりに、
わたしたちがひと冬あたたまらせてもらう。
エネルギーの正しい利用法(と言っていいのかな?)

昨日も、4トンダンプが来て、近くの空地に、
ずどどどどん!と4杯分おろしていってくれました。
これは来年用の薪。
切ったばかりの生木は水分を含んで重いので、
このまま1年くらい乾燥させるとちょうどよくなります。
…定期預金が山のようにある気分。

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埴輪の群れ

2006-10-14 10:25:09 | 日々

…に囲まれているような気がする。
午前5時30分。

寝ているまわりに猫が5匹すわって、
無言の圧力をかけていたのでした。
「腹へった…」って。
気温が下がったのでみんな食欲旺盛です。
あと10分たつと、それぞれが実力行使に出る。
机から物を落とすとか、椅子の背で爪をとぐとか。

階段を下りていくと、黒い猫や茶色の猫が
先をあらそって両脇を駆け抜けていきます。
ダリの時計みたいに、階段がうねっているよう。
じつにシュールな朝。

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夜の深さ

2006-10-12 19:52:00 | お知らせ(いろいろ)

「青い羊の丘」の第2話。
ニュータイプロマンス秋号です。
見開きの真ん中の銀色狼さんが素敵。

例によって周囲の記事がにぎやかなので
一瞬たじろぎますが、もう逆に開き直って(?)
すっかりマイペースで書かせていただいてます。
季刊なので掲載はゆっくりペースですが、
原稿だけはかなり先の分まで書いてあります。
こういう〈トワイライトゾーン〉のお仕事は楽しい。
この世界から出てきたくなくなっちゃうくらい。

(店頭でごらんになる方は106ページへどうぞ)

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栗ひろい

2006-10-12 08:24:04 | 日々

…本日の収穫、2コ。

10月になっても、今年は山に栗の実がほとんどありません。
ちょうど花が咲く頃に雨がつづいたせいでしょうか。
眺めても、枝に金茶色のイガが見あたらない。
モンブランどころか、これでは栗ご飯も無理のようです。

数年前まで、バケツで拾うくらいたくさんとれました。
いのさんが進出してきて、夜中に落ちた栗を
ぜんぶ先に拾って食べてしまうようになったので、
そんなにはとれなくなったのだけど、それにしても今年は不作。
栗だけでなく、どんぐりも少ないみたいで、
どんぐりの好きなカケスがぎゃあぎゃあ文句を言っています。

晴れているうちにと、衣類の入れ替えをしました。
引出しを抜いたり衣装ケースを開けたりするたびに
面白がって入る猫がいます。こらこら。
ずっと着ていない服は捨てようと思うけど、いやもしかして
まだ着ることもあるかな、と今年もまたしまいこむ。
捨てる服でもボタンだけはずしてとっておいたりする。
普段着はどうしても猫毛がつくので、目立たないグレイ系の
服ばかり買うようになっているなあ、いつのまにか。
たいして量はないので、すぐ終わりました。
よし、いつでも来なさい、冬。

…さて、それで、2コの栗は、どうしましょうか。

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ピンポン猫

2006-10-11 07:57:39 | 日々

ひま猫の真鈴は、新しいピンポン玉遊びを考案しました。
箱の一番奥に手をつっこみ、くいっ、とやって
8個くらいをいっぺんに床にばらまくのです。

「あーあーもう、こんな散らかして…」
ピアノやTVの下にころがりこんだのが取りにくい。
拾い集めながら、ふと気がついたら、ピアノの上で
さも満足そうにこちらを見下ろしている真鈴。

あれ? これは逆だ。
もしかして、真鈴は、こうやって
人をトレーニングしてるつもりなのでは…。

トカゲさんをじょうずにくわえてきて、室内で放し、
人が大騒ぎで追いかけるのを眺めてる、あれもそう。

わたしの経験から言いますと、飼われている猫は
1歳すぎから3歳くらいがいちばんオトナです。
いったん動物のオトナになったあとで、
こんどはだんだん人間のコドモになっていくみたい。
8歳のすもも、5歳のちゃけが、1歳半の真鈴に
たじたじなのも、真鈴のほうがオトナだから?

わたしが外に出ると、必ず小走りについてくる真鈴。
畑の用事が終わるまで、近くの草むらで待っています。
おかあさんを待ってる子猫なの?
それとも「付き添いの母」のつもりなの?
うーん、自分でもどっちかよくわかんないの、真鈴は。

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絵本のつくりかた・9

2006-10-10 07:47:17 | 絵本のつくりかた

ベニヤ板の絵本…もうタイトル書いていいかな。
『ちいさいいすのはなし』です。

先日、レイアウト校正が出てきました。
本式の印刷ではないので絵はぼやけていますが、
いちおう全ページの絵と文章が入っています。
これで絵のトリミングやネーム位置などをチェックします。

それから、たいていの絵本には帯がかかるので、
帯に印刷するキャッチコピーを考えました。
これは出版社のほうで考えてくれることも多いです。
宣伝文句って自分ではなかなか書きにくいもんですから。
でも以前に出した本で、作者の意図と大きくずれた
コピーを勝手につけられてしまったことがあり、
しかも書評がみんなそれを丸写ししてくれて、
すごく困ったことがあったので…
帯の文章もオロソカにしてはいけないな、と。

表紙の絵がシンプルなので、帯にどんな文字がくるかで
絵本の第一印象ががらっと変わります。
面白いので何種類も作って遊びました。
コピーライターごっこ。
こういうことをしていると、ようやくこの絵本の
「テーマ」らしきものがぼんやり見えてきます。

文章を書くときは、まずテーマを決め、あらすじを考え、
それからディティールを…って教わりませんか?
わたしはどうやらまったく逆らしい。
ディティールからだんだんストーリーができていって、
テーマはあとからわかる、というパターン。
(なぜそれで書けるのか、書いた本人にもわからない…)

画家はレイアウトの手直しをしたり、
(文章の内容はわたしの責任ですが、それを
絵のどの位置にどう入れるかは画家の領域)
表紙のタイトル文字を書き直したり、しました。
次はいよいよ「色校正」です。

さて、それと並行して「パトカーの絵本」の原画も
鉛筆の下描きが終わって色がつきはじめているようです。
こちらは紙も画材もタッチも使い慣れたものなので
「もうどんどんやっちゃうよ」と元気なMです。

そういえば「サンドイッチの絵本」はですね。
夏じゅう待っていたのですが、却下されてしまいました。
すごく面白いと思うんだけどなあ。しょぼん。

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月が明るいので

2006-10-09 08:54:41 | 日々

…白い道にくっきり影が落ちている。
家の影。木の影。自分の影。
灯がなくてもずっと歩いて行ける。

月が太陽の光を反射しているなんて
信じられない。石や岩でできているのに、
どうしてあんなに明るく光を反射するの?
わたしの頭の中は天動説の世界で、
そこでは月もみずから輝くのです。
そしてたぶん月の表面はガラスのよう…。

近所に家もないし街灯もほとんどないので、
ふだんは夜になると真っ暗です。
住居と別棟のアトリエを行き来するだけでも
ライトは必需品。もうそれが普通と思っています。
「怖くないですか」って、以前はよく聞かれました。
…怖い? 何が? 誰も来ないよ?

夜更けてもくまなく明るい都会のほうが怖いと思う。
光源が多すぎてまともな影さえできない。
すみずみまで照らされていたたまれないモノたちは
いったいどこへ行くんだろう。

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おひざ猫

2006-10-08 09:25:26 | 日々

さんちゃん…重い…。

飼い猫に片腕とられて片手打ち(キーボード)。
たびたび書いていますが、珊瑚は大きい猫なので
人の膝で眠ると重みでずり落ちてしまいます。
そこで、さんちゃんは落ちない寝方を工夫しています。

飛び乗る。
くるっとまるくなる。
人の左ひじの内側に頭を押しつける。
ひじと手首の中間を前足でかかえこむ(これがコツ)。
すばやく眠る。

こうなったら、左手、使えません。
こんなに幸せそうに熟睡してる猫を、起こせます?
机で仕事中に猫がおひざに「来てくださる」なんて
もう最高に光栄じゃありませんか。

(すみません、仕事、進んでません…)

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馬来西亜

2006-10-07 08:39:57 | 日々

Mがマレーシアから帰ってきました。
趣味(いや、こっちが本業?)の鳥の巣をさがしに
フレイザーヒルという山地へ行っていたのです。

おめあてのスパイダーハンター(名前が怖そうだけど
細いくちばしで花の蜜を吸う小さい鳥)がバナナの葉の
裏に作るという巣は、残念ながらみつかりませんでしたが、
いろいろダンボールに詰めて持ち帰ってきました。

泊まったところはいちおうホテルでしたが、
昼と夜はたいてい屋台の中華を食べてたそうです。
イスラム教国なので、お酒の飲める店が少なくて
ビールも1種類しかなかったって。
そして滞在中はひたすらバナナの葉を裏返して歩く…。

お土産は「サバティー」というお茶。
パッケージの絵がジャングルっぽいので
(何かハーブがブレンドしてあるらしいです)
すごくあやしい味かと思ったらそうでもなかった。
こまかい葉っぱのさっぱりした紅茶でした。
シナモンとジンジャーのもあります。
こっちはミルクティに良さそう。

マレーシアはインド系・中国系・マレー系が
3割ずつくらいの多民族国家なので、共通語は英語。
ということにはあまり関係なく、
中学生用の和英辞典と、筆(=絵)談と、
あとは「オーケー、オーケー」だけで、
世界中どこでも平気で行っちゃう人なんだから。
Kに言わせれば、「ある意味、最強じゃねェ?」
(その、ある意味、って何?)

さてさて、最強の鳥の巣博士、次の遠征は
来月、オーストラリアだそうです。

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