日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

映画2本

2009-06-22 | 映画の話
伊坂幸太郎原作の映画2本が公開になったので、まとめて観てきました。

1本目『フィッシュストーリー』
 

2012年 彗星衝突まで、あと5時間!
1975年の発売当時誰にも聞かれなかった曲が、めぐりめぐって、地球滅亡の危機を救う!

1975年 早すぎたパンクバンド「逆鱗」は、世間に理解されないまま解散へ向かおうとしていた。彼らは最後のレコーディングで「FISH STORY」という曲を演奏する…。
1982年 気の弱い大学生は「FISH STORY」の間奏部分に「女性の悲鳴が聞こえる」という噂を聞く。さらに彼は出会った女性に「いつか世界を救う」と予言される…。
2009年 修学旅行中に眠り込んでフェリーに取り残された女子高生は「正義の味方になりたかった」コックと出会う。その直後、二人はシージャックに巻き込まれる…。
2012年 街が静まり返るなか、営業中のレコード屋の店長は「地球が滅亡する日でも好きなレコードを聴いていたい」と「FISH STORY」に耳を傾けている…。


読んだのが結構前だったので、うろ覚えだったのですが、「原作とは結構違う?」と最初は戸惑いながら観てました。
なんか、冒頭からマジでど突きたくなるようなイヤな感じのキャラとか出てきて、「こんなキャラいたっけ?どうつながるんだろう?」と半信半疑。
でも、各年代それぞれの物語が進み、ストーリーの繋がりが見えてくると、なるほど、こう繋げるんだと感心しました。
ラストも、原作とは違ってますが、良かったです。
最後に時系列順にエピソードが繋がっていくシーン、パズルのピースがキレイにはまっていくようで嬉しくなりました。
特に、原作でもお気に入りの話だったのですが、2009年のエピソードに登場する森山未來、カッコよすぎて「惚れてまうがなーーー」O(≧△≦)Oでした。

※帰ってからよく考えたら、隕石が衝突して地球が滅亡する設定は、同じ伊坂幸太郎でも「終末のフール」での話。そして、「フィッシュストーリー」は、同タイトルの短編集の中の1編でした。それをこんな風に繋いで映画にするなんて、脚本考えた人お見事でした


さて2本目、『重力ピエロ』
 

遺伝子を研究する大学院生・泉水と芸術的な才能を持つ2つ年下の弟・春は、仲の良い普通の兄弟。優しい父と三人で、平穏に、そして陽気に暮らしている。
そんな中、落書き消しを仕事にしている春が、市内で起きている連続放火事件と現場近くのグラフィックアート(落書き)の関連性に気付いたと言い出し…。

これは、比較的原作に忠実だった気がします。
でも、原作では、家族それぞれのセリフにもっとユーモアが感じられて(伊坂幸太郎の作品の登場人物は、どんな深刻な場面でも、みんなセリフが洒落ててセンスがいいのが特徴であり魅力)、重くなり過ぎない絶妙なバランスで、いい雰囲気を保ってたのが、映画では、ちょっと重苦しい悲劇的な方に傾いた感じになってしまってたようで残念。

というわけで、原作とは別物ですが、『フィッシュストーリー』の方がオススメ。
(あくまでも個人的意見ですよ)


そういえば、『ラッシュライフ』も映画化されたそうです。
東大生が製作したとか?(出演は堺雅人さんや寺島しのぶさんとか、有名な本職の役者さん)
福山で上映するかな?
もし上映されるようなら、ぜひ観てみたいと思います。
コメント (4)
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