3月はWBCに夢中だったので、あまり読めないかも、と思っていたら、意外と多かったです。
でも、ほとんど絵本です(笑)
図書館で絵本の棚に近寄ると、気になる表紙が色々と目に入り、絵本はその場でも読めてしまうので、つい数が増えます(^_^;)
2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:35冊
読んだページ数:4650ページ
ナイス数:1917ナイス
白いからす
★3.5 カラス絵本づいている時に、たまたま見つけた。《「さばくのむこうには なにがあるんだろう」旅に出たカラスのクロウ。その先で見たもの、出会った子ども達は・・・》 表紙の色使いが綺麗で何気なく手に取ってみたんだけど、内容は重かった。若干衒いが感じられるというか、作者の想いが強く出過ぎな印象はあったけど、テーマは良いと思う。当たり前に受け入れている「平和」は、本当は手に入りにくいものでもある。絵はすごく好みだし、他の作品はどんな感じなのか、読んでみたい気がする。
読了日:3月1日 著者:ほんま わか
からすのせっけん (「こどものとも」人気作家のかくれた名作10選)
★4 『カラスの教科書』紹介本。《森の外で、白くて丸くていい匂いのする物を拾ってきたカラス。食べ物だと思ったら、おいしくない。ふくろうから、「それは せっけんっていうんだよ」と教わり、体を洗ってみると、さっぱりしていい気持ち。みんなにも貸してあげることに》 可愛らしいお話。「じゃぶ じゃぶ ぷるる ぷわららら」の繰り返しも楽しい。読み聞かせをするとしたら、やっぱり大きさに合わせて、声の大きさを変えたらいいんだろうな(*^^*)
読了日:3月1日 著者:むらやま けいこ
トラのじゅうたんになりたかったトラ (大型絵本)
★4 シュールなタイトルに興味を引かれて。《年老いて獲物をとれなくなり、痩せ細ったトラ。宮殿の窓から、おいしそうに食事をする王様達の姿を見て「いいなあ。オレも なかまに はいりたいなあ」。トラは、あることを思いつき・・・》 トラの敷物って(汗)と思ったら、なるほどそういう意味か! 前半は、痩せ細って弱々しく情けないトラが気の毒で仕方なかった。後半になると・・・(*^m^*) 絵もユーモラスで表情が生き生きとしてて面白かった。他の作品も読んでみたいな。
読了日:3月1日 著者:ジェラルド・ローズ
権大納言とおどるきのこ―今昔物語絵本
★4 今昔物語に題材を得た絵本。《食いしん坊なことで有名な権大納言。その上怖がりで、友人の陰陽師に笑われてしまう。ある時山で不思議なきのこを見つけ、これを使って陰陽師を見返してやろうとするが・・・》何とも間抜けで憎めない権大納言と、一枚も二枚も上手で食えない陰陽師。なかなか楽しかった。
読了日:3月1日 著者:ほりかわ りまこ
犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題 (カッパ・ノベルス)
★3.5 12星座をモチーフにした短編集。後半の6話収録。前作は未読。謎自体はそれほど複雑ではないのに、細かい部分で理屈をわざとこねくり回している印象が若干。星座という縛りがあるために、神話とストーリーの符号をあれこれ盛り込もうと無理し過ぎてしまったのかな。 でも嫌いな感じではないし、登場人物に繋がりもあるみたいなので、前半も読んでみたい。【以下各編のあらすじと感想】
【天秤座:宿命の交わる庭で】「正義」のタロットカードが残されていた二件の殺人事件。それ以外に共通点が見当たらないが、関連性はあるのか? *「交換殺人?あれ?何かデジャブ」と思ったら、『キングを探せ』のパイロット版的な作品だった。
【蠍座:三人の女神の問題】十年前に解散した3人組アイドルの、元事務所社長が殺された。犯人と目される元ファンクラブ会長は事件後に自殺。ただ、3人の中に共犯者がいたらしい。
【射手座:オーキュロエの死】編集者づてに、ペットロスについての著書が話題の臨床心理士から相談を受けた綸太郎。婚約者の獣医をストーカーしていた女が殺され、婚約者に容疑がかかっているという。
【山羊座:錯乱のシランクス】編集者から、担当している音楽評論家と1週間連絡がつかないと相談を受ける。マンションの管理人は、旅行に出たと聞いていると言うが。 *ダイイングメッセージの無理やり感・・・。錯乱と言われるとなぁ。
【水瓶座:ガニュメデスの骸】有名人の母から謎の大金の受け渡し役を頼まれた息子(女装家)。相手は当の息子に「息子は無事に帰す」と伝言。母は何も説明せず「解決した」と言うが、後日その男が殺された。*発端から興味を引く展開。中では一番無理がなく面白かった。
【魚座:引き裂かれた双魚】美容グループの会長がオカルト研究家に傾倒し、25年前に死んだ息子の生まれ変わりを探しているという。他に子がない会長の後継は、甥の専務と目されていたが。 *単純なお家騒動かと思いきや、一捻りあった所はまずまず。
読了日:3月4日 著者:法月 綸太郎
運慶: リアルを超えた天才仏師 (とんぼの本)
★3.5 図書館で何気なく借りて来たら、願成就院の「阿弥陀如来坐像」など5体が国宝指定されたとのニュース。タイミングを狙ったように本が呼ぶこと、たまにあるんだよな、とちょっと感じ入る。 運慶といえば、一般には東大寺の金剛力士像のダイナミックなイメージだけど、実は、写実とデフォルメが絶妙な、深い精神性を感じさせるキリッと引き締まった作品が多い。玉眼だということもあるけど、吸い込まれそうな表情。初期の大日如来坐像(円成寺)とか、惚れ惚れする美形。
東寺の像に学ぶところは多かったみたいで(滝山寺の三尊像、特に帝釈天はそっくりのイケメン!)、東寺の立体曼荼羅と運慶仏に同じように惹かれる訳が分かった。
読了日:3月5日 著者:山本 勉,ヤノベ ケンジ,橋本 麻里,みうら じゅん
七わのからす―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)
★3 グリム童話「七羽のカラス」読み比べ、その2。ストーリーはほぼ同じ。絵は、先に読んだツヴェルガーと比べると、設定が現代的で違和感があった。現代風の洋服におもちゃ、ちょっとオシャレな女の子。太陽や月の描写も、どこかで見たような類型的な顔のある太陽・月で、印象が弱い。ツヴェルガーの方が不気味で怖かったなぁ。こっちは大して怖いと感じない。あまり好みではない絵だった。(フェリクス・ホフマン/1971年日本初版)
読了日:3月5日 著者:グリム
七羽のカラス
★2.5 グリム童話「七羽のカラス」読み比べ、その3。話がマイルドすぎる! 太陽と月は子どもを食べようとしないし、女の子は指を切り落とさない。細かい部分でも残酷でシュールな部分が削られて、当たり障りのない平凡なおとぎ話になってる・・・。絵は、ホフマンよりポップで面白味はあるけど、やっぱり現代風。なんでだ。(ブライアン・ワイルドスミス/2000年日本初版)
読了日:3月5日 著者:ブライアン ワイルドスミス
きんぴらふねふね
★4 寝る前にベッドの中で少しずつ読むのが私の読書スタイルなんだけど、これはいけない! 続々と美味しそうなものが出て来て、お腹が空くわ、気になる食材やレシピをメモしなきゃだわ、寝られない(^_^;) 文章は淡々としてて少し詩的で、現実にフワッと紗がかかってるような、上品な筆致なんだけど、ほんのりユーモアもあって柔らかく、読んでて心地良い。梨木香歩さんの文章を連想した。 「ホッとした」感じをサラッと「肩が、ゆっくりした」とか、独特の言葉センスで、でも嫌らしくない。他の本も読んでみようかな。
インドアっぽいのかなと思えば、野球観戦に競馬に花見にスイカ割り大会、一人でフラリとお店に入ったり、自宅にも人を招いたりと、割とアクティブ。粗食派かと思えば、焼肉やお酒が好きだったり、お餅が食べられなかったり、不思議な人だ。 *サラダ酢はどこのか気になるし、「ヨーグルトポムポム」は作ってみたいし、何気ない豆ご飯や、青菜とおあげの炊いたの、みょうがご飯にいろんなおつけもの、とにかく出てくるもの全部食べたい!
読了日:3月5日 著者:石田 千
セレンゲティ大接近
★4 タンザニアのセレンゲティ国立公園とケニアのマサイマラ国立保護区にまたがって生きる野生動物達の一年を、茂みや泥の中にカメラを隠して遠隔操作で撮影した写真集。ほぼ地面と同じ低い視点から、人間を全く意識していない動物達を至近距離で映し出していて、ものすごい迫力。子ども達のつぶらで好奇心に満ちた可愛らしい瞳から、屍肉に群がる肉食獣まで、ありのままの野生を間近に感じ、「命」を強く意識してしまう。草食獣も肉食獣も、死とスレスレの所で生きているリアル。息を詰めて食い入るように見た。
読了日:3月5日 著者:アヌップ・シャー
わしは誰じゃ?~戦国武将の巻~
★4 覆面をした戦国武将の正体を当てよう! 1ページ目は、覆面のデザインだけをヒントに、次ページでは、もう少しヒントが出る。これは楽しい(*^m^*) 覆面だけで分かったのが1割、全く知らなかったのが1割、後は中間のヒントで分かった、もしくは「ここまで出てるんだけど〜!(>_<)」ともどかしい感じ。歴史は苦手だけど、時代物はわりと好き、という中途半端な知識レベル(私)が、ちょうど楽しめたのかも。
ヒントも、「う○こ漏らした人」「デブすぎて馬に乗れなかった人」「悪口だらけのお手紙を書いた人」「落とし穴を作って友人を落とした人」など、変なエピソードばっかりで笑ってしまう。18人じゃ物足りないので、もっとたくさん載せて欲しかった。
読了日:3月7日 著者:山田 真哉
この中でお気に入りは、『トラのじゅうたんになりたかったトラ』『セレンゲティ大接近』『わしは誰じゃ?』の3冊。
特に『トラのじゅうたん~』は、絵もユーモラスで面白いし、ウケます!!
『セレンゲティ』は、少し残酷な場面(肉食獣のお食事シーン)もあるので、苦手な方にはオススメできませんが(個人的には、そこまでグロくはないと思うけど、人それぞれなので、念のため)、間近で見る動物達の姿は、とても魅力的です!