日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

9月に読んだ本(前半)

2013-10-01 | 本と漫画の話

今年の9月は、例年ならカープが失速するところ、快進撃でCS争いを続けたので、ちょっと読書の方はおそろかになってました(>_<)

ツイッターでもカープのことばかり…。
自分でも気になっていたのですが、ちょっと本来のブログと中身が変わり過ぎてしまって、ユズの事とか日常の事が埋もれてしまっているので、カープ関連のつぶやきは別ブログに分離しようと思ってます。
まだどのブログサービスにするかとか、あとgooメール無料版廃止のこともあって、そっちもどこかへデータを移行しないといけないし、いつになるか分かりませんが、細々と準備してますので、「ツイッターのカープ話ばっかり」とうんざりされている方ももしかしたらいらっしゃるかと思いますが、今しばらくこのままでお付き合いください(^_^;)


2013年9月の読書メーター
読んだ本の数:25冊
読んだページ数:3648ページ
ナイス数:687ナイス

図書館の主 4 (芳文社)図書館の主 4 (芳文社)
★3.5 今回も主要登場人物達の悩みが中心。《板谷さん司書資格を目指すべきか後編、クリスとマナの女同士の友情、中学生が2年前に残した“スパイごっこ”に挑む、パッタリ図書館に来なくなった宮本さん、児文研のぶちになった森下さん1年になめられる》
宮本さんの話で出てきた『星の王子さま』、本でもバンドデシネ版でも読んだはずなのに、全く頭に入ってなかったんだなぁ。今回出てきた王子さまも、過去に読んだ王子さまもみんな印象が違うのは、色んな受け取り方があるからだろうか。訳によっても全然違いそう。
読了日:9月5日 著者:篠原ウミハル

毒舌訳 哲学者の言葉毒舌訳 哲学者の言葉
★3 有吉さん好きなので読んでみたけど「偉そうな哲学者の言葉に、有吉さんが毒吐いたら面白そう」っていう企画ありきだったんだろうな。内容は人気タレントで乱発されるネタ本レベル。一般人の人生相談にツッコミいれたり茶化したりして回答するような、よくある本を連想した。それなら哲学者とか持ち出さずに、Twitterでの一般人とのやり取りを本にしたり、普通にエッセイ書いて貰った方がまだ面白かったかも。持ち味の毒舌をうまく生かしきれてない、企画倒れな印象。辛口になってしまったけど、期待が高かったからこそです。
本文より、添えられてる哲学者についての解説がちょくちょくふざけてるのが面白かった(^^;)
読了日:9月5日 著者:有吉弘行

ちょこ旅京都―おさんぽ気分でまち歩きちょこ旅京都―おさんぽ気分でまち歩き
★3 図書館の新着に『ちょこ旅瀬戸内』(地元)を発見、予約待ちの間にと既刊の『京都』『小笠原&伊豆諸島』を借りてみた。イラストや漫画の紀行エッセイは好きなんだけど、これはあまり合わなかった。イラストは可愛いけど、絵も話も行程も断片的で分かりにくい。地図には色々書き込まれてるので、実際にはあちこち回ったんだろうけど、結局紹介するのはめぼしい所だけで物足りない。お土産やおみくじ、ランチなどテーマ別のページの方が多いくらいで、あれこれバラバラに紹介してるので、情報にまとまりがない。慣れないと読みにくかった…。
読了日:9月6日 著者:松鳥むう

日本人の知らない日本語4  海外編日本人の知らない日本語4 海外編 
★4 今回は海外(ヨーロッパ)で日本語を学ぶ人達にスポット。大学の授業が多いけど、国によっては、中学・高校で学べる所も。日本語に興味を持った理由も様々。日本人でも難解な『養生訓』を使った高度な授業を行う所など、日本人以上の知識を持つ人も少なくない! 3巻までと同様、日本人は当たり前過ぎて意識してないような、外国人ならではの日本や日本語への疑問や勘違いは目から鱗で面白い。 衝撃的だったのは、カタカナにカタカナでふりがなをふったフランス人と、ゴッホは生国オランダの発音だと「ホッホ」!気が抜ける〜(笑)。
読了日:9月7日 著者:蛇蔵,海野凪子

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)
★3.5 今回は長編。乱歩マニアが残した暗号の謎に挑む。乱歩は好きだから、乱歩作品についてあれこれ語られるのは楽しかった。栞子の母も登場し、メインストーリーの方も佳境へ。やっぱりこのシリーズ、本に纏わる話自体は面白くてグイグイ読めちゃうんだけど、登場人物の心理描写がしっくりこない。妹の母親に対する反応とか、謎に関わる人達の感情や行動とか…。これは作者の人物の描き方が私の好みと合わないだけで、無理のある描写という訳ではないんだけど。個人的に登場人物達にモヤッとしつつ、先が気になるから続編も読んじゃうけど。
読了日:9月7日 著者:三上延

愛しの文房具 no.3愛しの文房具 no.3
★4 眺めるだけで楽しい♪ お洒落な文房具屋(雑貨屋)さん、東京や大阪がほとんどなのは仕方ないか…と思ったら、行ったことのある倉敷意匠のお店が出てきて、ちょっとテンション上がった。
読了日:9月8日 著者:

ネ・ネット 2013-2014 Autumn/Winter Collection (祥伝社ムック)ネ・ネット 2013-2014 Autumn/Winter Collection (祥伝社ムック)
★4 ネ・ネットの付録付きムック、また買っちゃった(^_^;)ゞ 猫バッグは山ほど持ってるのに、デザインが可愛くて我慢できませんでした(笑)。サイズが縦横30×30だったので、少し小ぶりかな?と心配したけど、マチがしっかりあるので、ちょうど良い感じの斜め掛けサイズ。(amazonに男女のモデルさんが身につけてる見本の写真が載ってたので、参考になりました)生地もしっかりしてて丈夫そう。買って良かった♪ 本の方は、インタビューなどの特集ページとカタログ。ちなみにチャームは、首がないので使わないなぁ(笑)。
読了日:9月8日 著者:杉山昌善

しろくまのパンツしろくまのパンツ
★4 パンツを失くしたしろくま君が、友達のねずみ君とパンツを探す話。仕掛け絵本になっていて、パンツの形に切り抜かれたページから、模様が見える。このパンツは誰のかな?とページをめくると、履いてる動物が登場。絵がシンプルだけどコラージュ風でちょっとおしゃれだし、話も可愛い。しろくま君のパンツはどこにあったのか? ふふふ、そう来たかー! 読み直してみると「本当だ!」、また楽しい(*´艸`*)
読了日:9月8日 著者:tuperatupera

ちょこ旅 小笠原&伊豆諸島ちょこ旅 小笠原&伊豆諸島
★4 先に読んだ『京都』は情報がごちゃごちゃして読みにくかったけど、こちらは島ごとに整理されていて、島での体験も時系列でどんな風に過ごしたか分かりやすく、とても読みやすかった。比較したら、『京都』は何となくガイドブック的で(るるぶとか)、旅の実感に乏しかったんだと思う。こちらは、色んな実体験や人との交流が生き生きと描かれていて、行ってみたくなった。
読了日:9月9日 著者:松鳥むう

ちょこ旅 瀬戸内ちょこ旅 瀬戸内
★3.5 地元・瀬戸内。しまなみ海道チャリ旅や、直島などアートの島めぐり、小豆島、宮島など、瀬戸内海の島々あれこれ。しまなみ海道の広島側は何度も行ったことがあるので「そうそう、ここいいよね」とか「あそこは行かなかったのかー」とか一喜一憂(笑)。メジャーな大きい島だけじゃなく、わりと地味目な小さな島まで回ってるのはすごい。せっかくなら、鞆の浦と仙酔島にも足をのばして欲しかったなー。 あと、イラストレーターさんなのに、アートや美術館に興味がないのは意外だった。直島とか、もったいない…。
『京都』『小笠原・伊豆諸島』に次いでこれを読んで思ったけど、この著者さんは島が合ってるんだろうな。街より、自然があって地元の人との距離が近い所。
読了日:9月9日 著者:松鳥むう

肉筆幽霊画の世界肉筆幽霊画の世界
★4 芸術新潮の幽霊画特集と被るものも多かったけど、テーマ別にすっきり纏められていて、説明も簡素で、読みやすかった。芸術としての研究的な見方ではなく、純粋に楽しんで読める感じ。美女の幽霊、凄惨で怖い幽霊、ユーモアのある幽霊、男の幽霊、骸骨など、一口に幽霊画と言っても、バリエーション豊富で面白い。おそらく迫力を出そうとデフォルメした結果なのに、何だか漫画っぽくなってるのが(そして怖くなくなっちゃった)、結構あって、絵師の苦労?(笑)がしのばれる。
読了日:9月10日 著者:安村敏信

あっちの豚 こっちの豚あっちの豚 こっちの豚
★4 息子の広瀬弦さんの絵で刊行された本を佐野さんの絵で再刊。
《林の入口に住んでいた豚。ある時から、林が切り開かれて家が建ち、服を着た動物達が暮らし始める。キツネによって豚小屋も綺麗な家に建て替えられ、服を着て町へ働きに出る事に…》
この後の展開がシュールで、星新一の短編のよう。パラレルワールド!
*あとがきで広瀬さんが、自分が絵を描く事になった当時の事などを振り返っていて、佐野さんの人柄に笑ってしまった。小さいけど広瀬さんの絵も再録されているので、比べてみるとまた面白い。どっちの絵も好きですよ(*^^*)
読了日:9月10日 著者:佐野洋子

猫と庄造と二人のをんな (中公文庫)猫と庄造と二人のをんな (中公文庫) 
★4 表紙の猫に惹かれて。表紙画は竹内栖鳳『斑猫』、挿絵は安井曾太郎と豪華。
《猫のリリーを溺愛する庄造と猫に嫉妬する二人の女。リリーを引き取りたいと頼む前妻の品子、手放せと迫る後妻の福子。押し切られた庄造は、リリーを品子に渡すが…》
リリーの可愛さや賢さについての描写がクドイくらい丁寧(笑)。確かに猫の魅力(魔力)たるや、人をメロメロにすることにかけては天才的。だからって、庄造のダメ男っぷりがもう、大馬鹿。マザコンで役立たずで日和見で。女二人にも猫にも見放されればええねん! 私なら迷わず猫を選ぶ!(笑)
【以下ややネタバレ】 品子とリリー、どうなることかと思ったけど、胸がすく展開。最後のくだりには呆れ返った。「品子も、リリーも、可哀さうには違ひないけれども、誰にもまして可哀さうなのは自分ではないか」結局この男は自分が一番可愛かったんかい! 
*併録の『ドリス』は未完。ドリスというペルシャ猫を飼う男が読む、アメリカの雑誌に掲載された美容広告&猫のお手入れ方法の記事の描写が延々と続く。ここから女と猫の対比で物語を描くつもりだったのかな。メイベリンの広告が出てたのはビックリ。そんな昔からあったんだ(゜o゜;;)
読了日:9月11日 著者:谷崎潤一郎


 9月は「」当たり!」が少なく、「イマイチ…」が多かった印象です。こんな月もある(^_^;)

 笑えてためになる『日本人の知らない日本語』。海外の日本語学校、凄いです。
 『猫と庄造と二人のをんな』、表紙だけで正直期待してなかったのですが、結構面白かったです。

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9月に読んだ本(後半)

2013-10-01 | 本と漫画の話

続きです。


球場ラヴァーズ~私を野球につれてって~ 1 (ヤングキングコミックス)球場ラヴァーズ~私を野球につれてって~ 1 (ヤングキングコミックス)
★4 新シリーズ♪《野球が原因で親が離婚した日南子は野球嫌い。なのに球場でバイトをしているのは、手に星形の傷がある男の子を探すためで…》
前シリーズの主人公・実央もバイト仲間として登場、お馴染みのメンバーも顔を出すので嬉しい。人探しが目的なのが実央と被ってるのは芸がない気がするけど(^^;) バイト仲間の実央とミッキーがカープファンで、尋ね人も前田ファンだったことから、少しずつ野球の事を理解していく日南子。カープファンになるのも時間の問題?(笑) タクローさんの引退試合の話には痺れた!
読了日:9月11日 著者:石田敦子

えっ?これって方言なの!?~マンガで気づく日本人でも知らない日本語~えっ?これって方言なの!?~マンガで気づく日本人でも知らない日本語~
★3.5 全国から学生が集まる大学。県外に初めて出たのが大学の時、という人は多いと思う。そして「これって方言だったの!?」とカルチャーショックを受ける。私もそう。友人の話す知らない方言が新鮮だったり。この本では、大学を舞台にこうした場面を漫画にしている。ゼミの友達として登場する、北海道、青森、栃木、愛知、大阪、広島、福岡、沖縄が中心で、それ以外の県は出番が少ない。私は広島だけど、それでも物足りなさを感じた。そんな感じなので、それなりに面白いけど内容的には浅い。もうちょっとボリュームが欲しかった。
読了日:9月14日 著者:

おさんぽ美術館 ぶらりとめぐる アート・雑貨・カフェ (MOE BOOKS)おさんぽ美術館 ぶらりとめぐる アート・雑貨・カフェ (MOE BOOKS)
★3 美術館好きなので読んでみた。全国の美術館巡りかなと思ってたら、ほとんど関東近辺だった。地方も少しあり。美術館のセレクトは、展示内容より雰囲気重視っぽい。むしろ美術館周辺のお店やカフェが見どころ。ガーリーでナチュラル系女子が好きそうなセレクトショップなどが多くて、ちょっと自分の趣味とはずれていたので、あまり身近じゃなかった。でも絵本を扱うお店がよく登場してて、そこは興味を引かれた。イラストはカラフルですごく綺麗なので、眺めて楽しんだ感じ。
読了日:9月14日 著者:杉浦さやか

ムッシュ・ムニエルをごしょうかいしますムッシュ・ムニエルをごしょうかいします
★3.5 《ヤギの魔術師ムッシュ・ムニエルは、弟子を求めてある街へ。一人の少年に目を付けますが…》
佐々木マキさんの絵本で、子供の頃に読んでなかったもの。話はシュールに、でも淡々とした感じで進む。独特のユニークな世界観が佐々木さんらしくて面白かった。他のムッシュ・ムニエルシリーズも読んでみよう。
読了日:9月14日 著者:佐々木マキ

しにがみと木の実しにがみと木の実
★3.5 スコットランドの伝承を元にした絵本。
《母親と二人暮らしの少年ジャック。ある日母親が病気で寝込んでしまう。浜辺を歩いていると向こうから死神がやってきて…》
母親を連れに来た死神を、木の実に閉じ込めて海に投げ捨てたジャック。さて何が起こったか…。死は自然の摂理であり、この世から死がなくなるということはどういうことか、子供でも分かるように描いている。そうは言っても、ジャック物分かり良すぎ。民話だから教訓的な側面が強いのかも。
【ネタバレ感想】誰も死なないなら、飢え死にもしないんだから、困らないよね…。
読了日:9月14日 著者:エリックマッダーン

ぽち袋おたのしみ帖ぽち袋おたのしみ帖
★3.5 最近和雑貨屋さんなどでよく見かけるぽち袋。可愛いのやユニークなのや、本当に素敵な絵柄のものがたくさんあるけど、「使う機会がないからなぁ」と結局買わずに我慢してて、残念に思っていたので、何か他にいい使い道のアイデアがあれば、と思って借りてみた。様々なぽち袋の見本帳、といった感じで、使い道については「小物を入れてみる」みたいなことが少し提案されているだけだったので、目的とは違ってた。でも面白いぽち袋がたくさんあって、眺めるには楽しかった。欲しい気持ちだけ膨らんでしまった(^^;) 
十二支のページで、「向かい干支」の物を持つと縁起がいい、とあったので、今度から意識してみようかな。
読了日:9月14日 著者:アスペクト

死神 (ホラーセレクション (4))死神 (ホラーセレクション (4))
★3.5 死神がテーマのアンソロジー。児童書なので怖さはあまりないけど、セレクトが面白かった。

【死神/六代目三遊亭圓生】 落語。文章で読むと枕の部分とか話の転換とか、話のテンポが掴みにくかったかな。オチの辺りは雰囲気が出て良かった。
【死神の名付け親/グリム兄弟】 前の落語の元ネタになった話。これを読むと、落語の脚色がよくできてるのが分かる。
【ビーンズ・キャンプ/佐田沙江美】 漫画。絵柄が少女漫画で油断したら、皮肉な結末で意外と面白かった。
【神さまと死神さま/ダイアン・ウォルクスタイン採話】 民話。グリムと似た他愛ない話。庶民から見た神と死神の対比も同じ。
【ニューメキシコの月/恩田陸】 海外の紛争地域などで医療活動に尽力していた人望厚い医師が、無差別殺人をしたのはなぜか。軽めの話が続いた中で、構成のしっかりした重めの渋い話で引き締まった。
【大鎌/レイ・ブラッドベリ】 貧しい一家が偶然手に入れた農家。残されていた大鎌、刈り取った端から新しい麦が生えてくる不思議な麦畑。最後に凄いのがきた!鬼気迫る描写で惹きつけられた。ブラッドベリ読んでみようかな。
読了日:9月16日 著者:恩田陸,依田沙江美,赤木かん子

ひとりごと絵本ひとりごと絵本
★4 他愛ない日常の一コマとか思いつきを、ゆる〜い絵とともにポツリポツリとつぶやいている。なんとなく自由律俳句みたいで、フッと笑ったり「あるある」と頷いたり、じわじわ来る感じが面白かった。本の作りも凝っていて飽きない。途中でページの色が変わったり、小さなページが挟まっていたり、カラーやシルバーが効果的に使われていたり、よく見ると綴じ糸もカラフル。猫ネタがちょくちょく出て来るのも嬉しかった。

気に入った言葉 ↓
◆近所をすこし薄着で歩き、なんとなく春の試しをしました。◆迷路をする時、みんな テンテーン テケテケ テンテン テケテケ という歌を歌いながらやっていた。◆ねこのお腹に顔をうずめて 思い切りねこ酸素を吸い込みました。ねこダイバーです。◆猫の頭突きで気持ちよく起きれました。◆昨日買ったミスタードーナツがびしょびしょになっていた。◆石けんを使い切った体験がない。小さくなった石けんは自ら姿を消すという。◆ウーフ・クマノコというバンドを結成する夢をみた。◆今日は仕事を頑張るとニャンモナイトに誓います。
読了日:9月20日 著者:100%ORANGE

東京スカイツリーを撮影している人を撮影した本東京スカイツリーを撮影している人を撮影した本
★3 うーん、もう少し面白いかなと思ったんだけど、期待値を上げ過ぎてしまった。アクロバティックなポーズとか笑っちゃうような瞬間を捉えてるのかと思ってたけど、しゃがむか寝転ぶか反り返るか、似たようなパターンで飽きちゃった。地べたに寝転ぶのはどうかと思うし、ベンチなどに土足で乗ってる人など、マナーも気になった。インタビューページでは無関係な質問をしたりしてスベってるし、合間のネタ系のページも微妙だし、なのに撮影者への聞き取りなどは比較的真面目。方向性がブレて中途半端な感じ。目の付け所は面白いだけに残念。
読了日:9月23日 著者:太田友嗣

菩提樹荘の殺人菩提樹荘の殺人
★4 安定感ある短編4本。『アポロンの〜』が特に良かった。青年火村を描いた『青の時代』も嬉しい。

◆『アポロンのナイフ』東京で起きた連続通り魔殺傷事件。容疑者は少年で、逮捕目前に行方を眩ませた。その後大阪で似た手口の殺人事件が起き…。 *少年犯罪の捜査や報道に関する問題点を突いた作品。未成年加害者も今はすぐにネット上に晒される。「未成年だからって許さない」が大勢を占めるようになっているのかもしれない。
◆『雛人形を笑え』漫才コンビ「雛人形」のメビナが殺された。相方のオビナは1年半前に相方を替え、現在のメビナは2代目。メビナも以前は別のコンビを組んでおり、現在のコンビ結成には多少の禍根があるようで…。 *小品的な感じ。火村とアリスのやり取りが一番漫才になってる所が面白かった。
◆『探偵、青の時代』偶然再会した大学時代の同級生から、当時火村が探偵としての片鱗を見せた出来事が語られる。 *若き日の火村、この本一番の見どころ。サラリと真相を指摘する冷徹さと対照的なラストが微笑ましい。
◆『菩提樹荘の殺人』芸能人の桜沢が芦屋の別宅の庭で殺された。年齢のわりに若々しく優男の桜沢の周りには女性が絶えず、事件当時も二人の影が…。 *重厚感あるタイトルと裏腹に軽薄な男の末路。例の隠し場所とそこから導かれる真相は、ユニークだけどちょっと強引だったかな。
読了日:9月29日 著者:有栖川有栖

3月のライオン 9 (ジェッツコミックス)3月のライオン 9 (ジェッツコミックス)
★4 重い話題が少なめでホッとした。やりたいことを見つけて前へ進むひなちゃん、「疫病神」と呼ばれる滑川七段、宗谷に挑み続ける「努力の人」土橋九段。今まで桐山君と川本家の方に目が向きがちだったけど、次々登場する個性的な棋士達のエピソードも楽しめるようになってきた。 個人的にお気に入りだった野口先輩、いよいよお別れか…。これからもOBとしてちょくちょく顔出してくれないかな(笑)。
読了日:9月30日 著者:羽海野チカ

乙幡脳大博覧会乙幡脳大博覧会 
★4 いきなりの犬神家ネタのインパクトに、すっかりハートを掴まれた! くだらない思いつきを具現化してしまうバイタリティ、器用さ、根気強さ、完成度の高さ、素晴らしい。こういう発想と、それを実行しちゃう「全力でおバカな事をやる」精神は、「少年の心をそのままに大人になった男」の専売特許だと思ってたんだけど、女性だというのがまた。 特に犬神家氷、邪鬼ヒール、リュウグウノツカイ・マフラーが好き。何かヴィレッジ・ヴァンガードで扱ってそうな完成度(笑)。あと緩衝材ジオラマは、あまりのそれっぽさに感動した!
読了日:9月30日 著者:乙幡啓子


読書メーター


 何も考えずに笑えるのが『乙幡脳大博覧会』。工作系好きな人には特にオススメ。
 後から思えばなかなか良かった気がする『死神(ホラーセレクション)』。ブラッドベリが良かったなぁ。他の短編を読んでみたいけど、意外と図書館に良さげな蔵書がないという…。

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