もう2月・・・はやい・・・
2017年1月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:2128ページ
ナイス数:292ナイス
ヨーレのクマー
★3.5 これは切ないな。子どもが読んだら、ただ理不尽だと思うだろうな。クマーの魔法が解けた時に見えてきた姿。クマーとはどういう存在なのか。色々考えてしまう。森の動物達には、透明な姿でも見えて触れることもできている(絵からはそのように取れる)らしいのも皮肉というか。人間だけには見えていないし、真意が伝わることもない。辛いよ、これは。それと、あの後悪い怪獣達を追い払う者はいなくなったのに、街がそのままなのも、かなり気になる。クマーと怪獣の存在って・・・
読了日:1月6日 著者:宮部みゆき
えとえとがっせん
★4.5 タイムリーな絵本。《神様に選ばれたのをいいことに威張り散らす十二支達が気に入らず、決闘を挑んだ12匹の動物達。勝負の行方は・・・?》狸を筆頭に、猫、熊などはまだしも、カニ、カエル、さ、山椒魚?このメンバーで戦いを挑むとはチャレンジャー(笑)。 いざ開戦!→いきなりラップ勝負から始まって「ズコー」(笑)。とてもユニークな展開で、絵も基本ユーモラスだけど、ここぞという場面では大迫力!はちゃめちゃだけど面白かった!
読了日:1月6日 著者:石黒亜矢子
雪ふる夜の奇妙な話―ようかいろく(妖会録)
★2.5 《夜中に現れた小さな男に助けを求められ、ハナコは雪の山へ入っていく。そこには妖怪達が・・・》モノクロの表紙に惹かれて借りてみたけど、絵も話もイマイチ。明らかなCGと稚拙な手描きの絵が混在したような絵で、独特の気持ち悪さは妖怪画には向いていると思うけど、画面全体の絵としてのクオリティにチグハグな印象を受ける。あえて幻想的な世界をこのように意図して表現しているのかもしれないけど、個人的にはどうにも良いとは思えなかった。
読了日:1月7日 著者:大野隆介
ネコになってしまえばいい
★3 猫の写真と“心が楽になる言葉”がセットになった、よくある“癒し系”の本。猫の写真はいいんだけど、「猫になってしまえばいい」=「無理しなくていい」「頑張らなくていい」「自由にしていい」と、とにかく楽な方に逃げることを勧めているように感じる。そりゃ時には逃げることも必要だけど、だからって「何もしなくても大丈夫」「やりたいようにやろう」「どんどん、人に迷惑をかけよう!」はナイ。人は社会性の生き物。猫のように気ままにしてたら(猫も以外と気を使ってると思うし)、周りはたまったもんじゃないよ。「もっと楽に生きよう」というメッセージなんだろうけど、ストレートすぎて、他者の視点が欠けている。やりたいように好きなように生きても、周りがみんな受け入れてくれる前提の理想論。「あなたの事は受け入れられない」と拒絶するのも、それはそれで他者にとっての自由なのに。もし周りも同じようにただ自分が楽になるために振舞ったら? みんなが聖人君子なら理想的だろうけど、現実は違う。自己啓発系の話が好きじゃないので、辛口になってしまった。本当に心が雁字搦めで辛い人には、こういう考え方も必要だというのはもちろん分かる。
読了日:1月8日 著者:心屋仁之助
おまつり万歳!
★3.5 春夏秋冬日本全国、近所の盆踊りまで、様々な祭りの体験ルポ。その地方では多分有名だけど、全国的にはあまり知られていなさそうな、ほどほどに大きめのお祭りが中心で(メジャーな祭りは、相当早くからホテルとか手配しないと行くのも難しい)珍しくて新鮮に感じられて面白かった。ちょうど情報番組で見たばかりの「ふるさと祭り東京」も。全国のお祭りや名物が一度に見て味わえるって、いいなぁ。巨大な物産展みたいな感じかな。人混みがしんどくて敬遠しがちだけど、実際体験すると楽しいお祭り。行ってみたくなりました。
たかぎさん、ご結婚にもビックリ。最近周りで40代〜の結婚(しかも初婚)が続いてるので、不思議な感じ。あってもレアケースだと思ってたけど、これだけよく聞くとなると、世間では普通にアリなんだろうなぁ。自分的には、もうアリエナイって感じなんだけど、世の女性は40代でも恋愛してるのかー(棒)
読了日:1月8日 著者:たかぎなおこ
おおあたり
★3.5 “おおあたり”をキーワードに、ゆるく繋がる短編5話。今回は大事になる話もなく、日常の延長っぽい感じで読みやすかった。栄吉の許嫁との騒動は、彼女が意思表示すればどちらにせよ話が進むのに、と思ったらやっぱりか。人騒がせだなぁ。
《『おおあたり』栄吉が考案した「辛あられ」が大人気に。そこへ偽物騒ぎや許嫁との婚期の問題など、次々と騒動が/『長崎屋の怪談』暑気払いに馬久が怪談会をしてくれることに。しかしその後、話と連動するような出来事が起こり始めて /『はてはて』貧乏神が通りで男にぶつかられ、使いの菓子が台無しに。代わりにと渡された富くじが当たって?/『あいしょう』荼枳尼天から孫の一太郎を託された白澤と犬神はなんとなく馬が合わないまま人間界へ。引き合わされて早速に坊ちゃんが行方不明に!/『暁を覚えず』跡取りとして仕事をしたい!でもすぐ寝込んでしまうと落ち込む若旦那に、飲むと1日寝付くが翌日は元気でいられる、という薬が持ち込まれる。》
読了日:1月16日 著者:畠中恵
やっぱりカープが好きじゃけん
★3.5 カープ芸人ギース尾関が、作家、学者、経営者、政治家、タレントなどカープファン35人と対談(一部寄稿のみ)した本。綾辻先生がカープファンとは知らなかった!!阪神ファンの有栖川先生に謝られた話が微笑ましい。他にも意外なファンがちょこちょこと。広島とはほとんどゆかりがない人でも、熱く語ってくれていると嬉しい。一方地元出身というだけで、それほど熱心でもなさそうな人もいて、そういう人を入れるなら他にもっといるだろう、と思う事も。
読了日:1月16日 著者:尾関高文
新井貴浩物語
★3.5 小学3年時の担任、ブツエン先生の視点で新井さんの人生を辿る内容になっている。絵本とはいえ文章若干多め。断片的なエピソードを繋いでいく感じなので、物語としてのストーリー性はちょっと弱い。でも子供の頃の新井さんや中沢啓治さんとの交流とか、興味深かった。最後は優勝という最高のしめくくりで、絵本として出来過ぎな話だけど、こればかりは実話だからなぁ(笑) 切り絵自体はコントラストが効いてていいんだけど、顔があまり似てないし描き分けもしてないので、特に子供の時の顔などは判別が付きにくかった。
読了日:1月16日 著者:中野慶,吉田路子
図書館の主 14 (芳文社コミックス)
★3.5 珍しく笑う御子柴さんが見れた(笑)。金子さんがはっきり意思表示しない神田さんにキレるのは、自分は応援したいと思っているのに、肝心の神田さんが鈍臭くてちっとも進展しないから、未練が断ち切れないじゃないか、的なもどかしさがあるのかな、と思うけれども、ほっといてやれよ、とも。
《宮本の元カノ(宮本さんバツイチだと思ってたら未婚だったのか)登場。お互い未練がある雰囲気に、周りはざわつく。『嘘』/元カノ騒動に神田さんの姉の早苗まで首を突っ込んできて『不思議の国の』/夏休みが終わりに近づき、久しぶりに会ったクリスは少し女の子っぽく。戸惑う翔太達に、クリスが帰国すると知らされる。『最後の願い』/人形劇サークルの学生達から文化祭に招待され、御子柴と伊崎は女子高へ『御子柴の休日』》
読了日:1月16日 著者:篠原ウミハル
夏目友人帳 21 (花とゆめCOMICS)
★3.5 ミニにゃんこ先生がかわいいっ!!振り子時計につられて頭傾けてるところとかめっちゃかわいい!!もうそれだけで21巻は満足(笑)。
《『石起こし』森で出会った小さな妖は“岩鉄様”を起こす役目を果たそうとしていたが、褒美の酒を巡ってにゃんこ先生はじめ他の妖達も“石起こし”に参戦し…/『頁の奥』古書店で父親の思い出の本を探す友人の北本。しかし「ここへ来るな」と警告する女店員が/ 『破片は愁う』名前を返したお礼に妖から貰った灰。それを練りこんで焼き物を焼いてみようと、夏目が試作した小さなにゃんこ先生の人形が、なぜか動き出して?/『伸ばした手は』名取が高校生の頃の話。クラスメイトに憑いた妖に手を出し、自分が憑かれてしまった名取》
名取と的場だけだと、的場が普通の人に見える不思議。
読了日:1月18日 著者:緑川ゆき
はくぶつかんの おしろの おんなのこ
★3.5 博物館にある小さなお城の中に住んでいる小さな女の子の話。絵が独特で、多分CGが使ってあるんだろうけど、はっきりリアルに描かれた部分と、ピントがボケているような部分がコラージュのように混雑して、歪んだレンズを通して見ているような雰囲気。幻想的なおとぎ話感が出ている。
読了日:1月18日 著者:ケイト・バーンハイマー(KateBernheimer)
能面女子の花子さん(2) (KCx)
★4 本当に花子さんは能面を付けているという特殊事情を除けば、パーフェクトウーマンだな(笑)。なのにいまだに花子さんに慣れないクラスメイト達もたいがいだと思う。そんな中でも、少しずつ花子さんの本質に触れて、理解しようとする子が現れているのにはホッとする。けんちゃんはアホの子なのはともかく(笑)、さぶちゃんに対して無警戒すぎるぞ。ライバルだって分かってるのか?花子さん取られるぞ?
読了日:1月19日 著者:織田涼
MOE(モエ) 2017年2月号 [第9回MOE絵本屋大賞2016 ふろく:ヒグチユウコカレンダー2017]
★4 ヒグチユウコさんのカレンダーにつられて購入。1面に2ヶ月だから実用性はあまりないけど、めっちゃ素敵!!最終ページはカレンダー関係なく全体に大きなイラストが入ってるから、カレンダーとしての役目が終わっても飾れそう! 内容も、絵本屋さん大賞だから、またこれで読みたい絵本がわんさか溜まってしまう(苦笑)。あと、ゴーリー展の2017年巡回予定が全く情報なくてヤキモキしてたら、載ってた!でも秋まで何もないのかな?どっちみち近隣では開催なさそうだなぁ…_| ̄|○
読了日:1月23日 著者:
バンブルアーディ
★2.5 迫力ある表紙に興味を引かれて。
《バンブルアーディは、生まれてから一度も誕生日を祝ってもらった事がない。8才の時、両親が豚肉になり(!?)、アデリーンおばさんに引き取られる。9才の誕生日を祝ってもらえる事になり…》
「両親が豚肉に?!」って所からもう…色々ツッコミどころ満載で、絵もブッとんでるし、最後まで「?!?!?!」って感じだった。どんちゃん騒ぎやラストシーンをそのまま楽しめばいいのか?ナンセンスなのか?シュールやナンセンスも好きな方だけど、このノリには置いてかれたまま読了。
読了日:1月23日 著者:モーリス・センダック
ねこだらけ
★3.5 本当にねこだらけ!ストーリーのある絵本ではなく、いろんな猫種やネコ科の仲間、各国の民族衣装を着た猫、職業やシチュエーション別コスプレ猫など、ひたすら猫、猫、猫の絵。全部で400匹!!絵は子供が描くような素朴な味わいの絵。「やきゅうねこ」がカープのユニフォームを着てたのが不意打ちで嬉しかったです(笑)。あき・びんごという名前から察しがつきましたが、やはり広島出身の作者さんでしたか。
読了日:1月23日 著者:あきびんご
ルッキオとフリフリ おやしきへいく (講談社の創作絵本)
★3.5 相変わらず腹ペコ貧乏生活らしい2匹。
《立派なお屋敷で猫を募集していると知り、面接に。気難しそうな奥様にあちこちチェックされ、フリフリは…》
シリーズもので、「スイカ」を読んだけど、貧乏生活の2匹に切なくなるんだよな。今回も「大丈夫かな?」と保護者のような心地で読んだ。案の定、豪邸に就職、とはならないよね。奥様怖そうだし、猫の扱い知らないし、うちに来れば2匹とも面倒見るのに!!豪邸じゃないけど、食うには困らせないよ!とか思っちゃう(笑)。
読了日:1月23日 著者:庄野ナホコ
七月に流れる花 (ミステリーランド)
★4 ミステリーランド、まだ続いていたんだ。13年かけて、全30巻完結と。刊行予定に京極先生も入ってたような気がしてたけど、ラインナップに名前がなかったなぁ。それはともかく最後の配本は、恩田陸さん。酒井駒子さんの挿絵も気になって借りてみた。
《転校後間もないミチルは、学校に馴染めないまま夏休みに入り、“夏の城”の林間学校へ参加することに。集まったのは同年代の少女6人だけ。ミチル以外の皆は、ここに呼ばれた理由を知っているようだ。隔離されたような場所で、少女達だけの奇妙な共同生活が始まる》
まず全身緑の怪人“夏の人”に追いかけられるとは、乱歩の少年向けシリーズのような、いかにも不気味な幕開け。でも城での少女だけの生活は、静かに淡々として、謎は周りの子達の何かを隠しているようなよそよそしさの方にシフト。緑の怪人とどう繋がるのかと思ったら、なるほどなぁ。色々と粗はあるけど、ミステリーランドらしい面白さだった。塀の向こうの男の子の謎は、もう1冊の『八月〜』に描かれるのかな。
読了日:1月30日 著者:恩田陸,酒井駒子
Croak! 世界の不思議なカエル
★3.5 カエル好きな芸大生が卒業制作で描いたカエル図鑑が評判になり、書籍化。カエルの特徴を擬人化したイラストで表現していて、カエル好きはもちろん、カエルが苦手な人でも読めそう?(私自身はカエルが平気なので、保証はできないけど)集合体恐怖症のせいもあり、こればかりはヤバすぎて正視できないコモリガエル(ピパピパ)も載ってたけど、かなりマイルドに描かれていて良かった(笑)。一方ネットで見たキューキュー可愛い子猫のような鳴き声のナマカフクラガエルは出てなかったなぁ。作者はカエルの好みが渋い(玄人好み)みたい。
読了日:1月30日 著者:黒川宇吉
危険動物との戦い方マニュアル (「もしも?」の図鑑)
★3 動物学者の父親と子供2人が、飛行機の故障で、飼育員が逃げ出した危険動物専門の動物園があった島へたどり着く。島から逃げ出すまでのサバイバル、という設定。様々な危険動物の紹介と、その対処法を解説。毒ヘビについて「噛まれたらただちに医療施設へ行く」って、噛まれる前になんとかしてくれ、とか、孤島サバイバル中にすぐ病院行けるか!とかツッコミつつ読む感じ。真に受ける人はいないだろうけど、真面目なのかふざけてるのか、判断に困る(苦笑)。危険な動物についての知識はちょっとついたかな。
読了日:1月30日 著者:今泉忠明
真昼の夢 (ほるぷ海外秀作絵本)
★3.5 騙し絵画家ロブ・ゴンサルヴェスが描くアート絵本。同作者の絵本を読むのは3冊目なので、パターンが似通ったものが多いなと思っちゃうけど、それでも見入ってしまう。絵がメインなので、添えられる言葉はあまり必要ないと思うけど、短いくシンプルなので許容範囲。1冊に1つは出てくる、本や図書室をモチーフにした絵が、本好きとしてはやっぱり面白いし好み。この本では、「本を開く」のと「扉を開く」のが混然となり、開いた扉からそれぞれの本の中の違った景色がちらりと覗いているのがいい。
読了日:1月30日 著者:セーラ・L.トムソン
どこでもない場所 (海外秀作絵本)
★3.5 騙し絵画家ロブ・ゴンサルヴェスが描くアート絵本。同時に借りた『真昼の夢』より4年後に出ているからか、やはりこちらの方がより面白い絵が増えてるかも。遠近感や緻密さが際立って、視界の広がり方が心地よい。チェス盤と雪山が繋がる絵が特に好き。生垣の迷路の絵だけは、ちょっとどういうことかピンと来なかった。遠方の道の芝生と一体化してるってことなのかな?
読了日:1月30日 著者:セーラ・L.トムソン
おひるね動物園
★4 お昼寝中の動物達の写真集。セリフのような余計な付け足しの言葉も一切ない。写真のみ。シンプルに寝ている動物達の写真を次々眺め、ただひたすら癒される。小動物も、草食動物も、肉食動物も、無防備に眠っている姿だけは平和そのもの。ほのぼのとして目尻が下がりっぱなしだった。ページ数が少ないのが唯一物足りないところ。もっとたっぷり見たいなぁ。
読了日:1月30日 著者:橘蓮二/たちばなれんじ
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