7月分のまとめを忘れるところでした。
梅雨の高温多湿〜猛暑で体調が優れない日が多くてフラフラでした。
台風10号の後、曇りや雨の日が多くてジメジメはしていますが、少し暑さがマシになってきて、ホッとしているところです。
このまま秋に突入してくれるとありがたいけどどうでしょうか?
7月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:2151
ナイス数:209
読みたい絵本 (momo book)
★3.5 《全国の絵本屋さんが選んだ定番から新刊まで約500冊の絵本を掲載。その他、絵本美術館や家庭文庫、図書館巡り。絵本作家12人の仕事場インタビューも》
1ページの上下に2店で、その半分がお店の紹介とデータ。紹介される絵本は各店4冊。「一番好きな絵本」「ここ数年でいい!と思った本」などテーマが決まっているので、定番絵本で被る事も多く、前半は絵本の紹介より、絵本屋さんの紹介がメインな感じ。「おいしそうな絵本」などテーマ別の絵本の紹介も少しあり。
読了日:07月01日 著者:momo編集部
知識ゼロからの西洋絵画史入門
★3 山田五郎さんの「知識ゼロからの〜」シリーズ。「近代絵画」が面白かったので、続いて「困った巨匠」、コレと読んでみた。この「西洋絵画史入門」は、まさに西洋絵画史のテキストって感じで、ちょっと“お勉強”寄り。「無理やり美女に例えると」にちょっとおふざけが入っているくらいで、他は真面目に解説してある。コンパクトに要点をまとめてあるので、初めて学ぶ人には良いと思う。絵画史を一通り学んだことがある場合は、おさらいをしているようで、面白味は少なかった。
読了日:07月01日 著者:山田五郎
ぶらぶらミュージアム (散歩の達人POCKET)
★3.5 太田垣晴子さんが、首都圏の様々な美術館・博物館など45館をイラストでレポート。どこも魅力的で興味深いんだけど、1館につき見開き2ページ(+施設の基本情報と周囲の見どころなどが1ページ)なので、情報としては物足りなさがある。雑誌の連載企画だから仕方ないけど。それにしても、徒歩圏内にも他の施設や見どころが色々あったりして、東京周辺は文化的な施設が大小目白押しで羨ましいな。
読了日:07月09日 著者:大田垣晴子
セミ
★3 ショーン・タンの新作。社畜のセミ…。過重労働やイジメ、ブラックな環境にただ耐えるセミ。“17年”は地中にいる期間ってこと?耐えに耐えて孵化して…。でもなんだかスッキリしない。だって人間はセミから搾取するばかりで何の損もしていない。セミ達は(人間を?)笑ってるけど、うーん。17年の苦しみは、これでチャラにはなってないような…。『アライバル』のようなカタルシスが欲しかったなぁ。
読了日:07月14日 著者:ショーン・タン
ヒグチユウコ画集 CIRCUS
★4 神戸ゆかりの美術館で展覧会限定版を購入。表紙と描き下ろし綴じ込みストーリーの内容が違うらしい。限定版は夢野久作の「きのこ会議」、通常版は「卑怯な蝙蝠」で、こちらは会場で原画を見た。蝙蝠の方が好みだけど、せっかく行ったし限定版を。装丁もゴールドがキラキラして美しい…。展覧会は作品数が多かったし、緻密な作品ばかりなので、細部は図録でじっくり眺める。今の画風になる前の、学生時代の作品も興味深かったんだけど、画集には未収録だった。
読了日:07月16日 著者:ヒグチ ユウコ
カボチャありがとう
★4 『読みたい絵本』で紹介されていた。《カボチャが歩いていると、かたつむりに会いました。「カボチャがたべたーい」カボチャは「たべていいよ」とかたつむりを体に乗せてやりました》
次々と出会う生き物達を受け入れながら進むカボチャ。絵が凄い迫力で、生き物の「食べたい、生きたい」というギラギラしたエネルギーに圧倒される。カボチャが食べられるシーンは、九相図を彷彿とするほどで、恐ろしさすらある。諸行無常。土の中で眠りにつくタネ。そして裏見返しには芽吹くカボチャが。生命の循環がド直球で伝わってくる。名作。
読了日:07月16日 著者:木葉井 悦子
夜の木
★3.5 インドの工房で手漉きの紙にシルクスクリーンで印刷し、1冊ずつ手製で製本された絵本。シリアルナンバー入りで、版によって表紙も変わるとか。匂い(インク?)も独特で、版画を綴じてあるのと同じことなので、アート作品と言っても良いのでは。内容は、様々な木にまつわる言い伝えを絵にしたもの。言い伝えも短いものから物語のようなものまで興味深く、特にセンバルの木の精霊の話が良かった。絵は3人が手がけている。黒地に2〜3色で刷られていて、どれも神秘的。1点ずつ額に入れて並べるとそれだけで展覧会ができそう。
読了日:07月16日 著者:バッジュ・シャーム,ドゥルガー・バーイー,ラーム・シン・ウルヴェーティ
ばけバケツ (にじいろえほん)
★4.5 《ちゃぷちゃぷちゃぷん バケツがやってきて… だっばーん ころんでしまって 水たまりのできあがり》
水たまりには猫やフクロウ、この世のものではなさそうなものまで、次々とやってきてはちょっかいを出し、バケツの水も何やら妖っぽい。最後はなんとも可愛らしい正体が。絵も迫力があっておどろおどろしく、オチまで含めて楽しかった。
読了日:07月16日 著者:軽部 武宏
デキる猫は今日も憂鬱(1) (ワイドKC)
★4 《でっかい黒猫の諭吉はデキる猫。飼い主は、ズボラなダメ人間の幸来(会社ではデキるOL)。ダメダメ飼い主のため、掃除洗濯炊事など、家事全般を完璧にこなすようになった謎のスーパーにゃんこ諭吉と幸来の愉快な日常漫画》
諭吉さん、うちにもいて欲しい…嫁にしたい。猫なんてモフモフなだけで何もしてくれなくても最高なのに、家事してくれて朝は起こしてくれてお弁当まで持たせてくれて弱った時は癒してくれて、あ、これ嫁とかじゃなくてお母さんだ!外に出ても案外不審がられてないので、これからまた世界が広がりそう。2巻が楽しみ。
読了日:07月16日 著者:山田 ヒツジ
ショーン・タンの世界 どこでもないどこかへ
★4 展覧会の図録として出た本。図書館で予約待ち中に、京都に巡回すると知った。『アライバル』などの原画はもちろん、油彩画や立体、新作(日本未発売)の原画まで…。特に『アライバル』のスケッチや写真による秀作、絵コンテなど、準備段階での試行錯誤の資料が見応えたっぷり。(あの奇妙で可愛い生物の名前も判明!)読んだら余計行きたくなってしまった。会期が短い(1ヶ月未満)けど行けるかなぁ。もう少し近くに巡回してくれないかなぁ(今後も巡回予定はあるみたいだけど未発表)。
【メモ】アライバルのあの子の名前はDiggy(ディギー)
読了日:07月23日 著者:ショーン・タン
短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)
★3.5 ダ・ヴィンチの読者投稿の連載(2008〜2010年分)をまとめたもの。お題と自由投稿がある。短い文字数の枠の中で、一つのストーリーが出来上がっていて、その情景が瞬間的に映像として脳裏に浮かんだりすると、ちょっとした快感を覚える。短ければ短いほど、言葉選びの妙が際立つ。私が短編好きなのも究極は短歌や俳句に行き着くかも。度々穂村さんが「怖い歌はいい歌」と触れていたけど、確かに秀逸なものはゾッとする感覚がある。あとクスッと笑えるのも好きだけど、それは少なめだった。字余り字足らずは、度が過ぎると57577のリズムに乗らないせいで脳が情景を思い浮かべる前に躓く。読み辛くてイラッとする。もったいない。穂村さんもほんのり苦言を呈していた。
読了日:07月23日 著者:穂村 弘
ゴリラさん だめです
★3.5 《うさぎのうさやまさんが畑を耕していると、大きくて怖そうなゴリラがやってきました。「ゴリラさん、家の前にいてもいいけど、畑に入ったらだめですよ」ところがゴリラは…》
だめですと言ってるのにガン無視で好き勝手するゴリラ。いやコレめっちゃ怖いよ。人間界なら即通報案件ですよ笑。なのにうさやまさんの顔がいちいち面白くて(なぜ眼鏡w誰かに似てるんだけど鶴瓶師匠かな?)笑えてしまう。反則だよ。最後はまぁ御察しの通りのオチなんだけど、ええんかいそれで!と突っ込まずにいられない。
読了日:07月23日 著者:キューライス
おじさまと猫(3) (ガンガンコミックスpixiv)
★3.5 おじさまの過去がまた少し明らかに。そして新キャラ日比野さんとマリンちゃん登場。おじさまの母親もヤバそうな人だったけど、日比野さんの母親も違う種類の毒親…。何を言っても暖簾に腕押しなところがまた腹立つ。あの母親にしてはまともに育った方かも。おじさまをかなりライバル視してるけど、根はいい人そうだし、猫仲間として打ち解けていくのだろうか。いいところで次巻へ。
読了日:07月26日 著者:桜井 海
聖☆おにいさん(17) (モーニング KC)
★3.5 マンネリ化してたけど、なんかまた少し面白くなってきた感じ。マイナーな神や聖人を新キャラとして投入して無理にエピソード作るより、主役二人のやりとりが面白ければ十分笑える。イエスの髭剃り落としちゃう話とか。まだそれがあったか!って感じ。イエスのお父さん(神)も相変わらず面白い。まさかのいらすとや笑。俗世の日常と天界の常識とのギャップがあれば基本それだけでも面白い。それだけじゃネタが持たないんだろうけど…。
読了日:07月29日 著者:中村 光
拾い猫のモチャ2 (KITORA)
★4 究極の猫あるある漫画だと思う。本当に些細で、猫飼いですら殊更意識した事のないような、でも言われてみれば「そうそう!」と思い当たるような何気ないあるあるを拾い上げて描いている。猫の発する吐息などの書き文字の擬音も独特なんだけど、確かにそんな音で、脳内でリアルに再生される。また猫があまり可愛く描かれていないのに、実際こんな顔な時がある。飼い主の脳内補正がかかるとめちゃくちゃ可愛く見えるのだろうか、と思うような表情笑。巻頭にモチャ、巻末にミルクとの出会い編が掲載。猫がいて家族も円満、最高かよ。
読了日:07月29日 著者:にごたろ
今昔百鬼拾遺 鬼 (講談社タイガ)
★3.5 《連続通り魔『昭和の辻斬り事件』の7人目の被害者ハル子は、事件を予見するように「先祖代々片倉家の女は斬り殺される定め」と言っていた、と呉美由紀から相談された中禅寺敦子。片倉家の事を調べるうちに、忌まわしい“鬼の刀”に纏わる過去と事件の真実が明らかに》
百鬼夜行シリーズのスピンオフ。敦子が中心となって動く。内容は本編と比べると小粒感がある(本も薄いし笑)。強烈なメンバーもいないし。人間関係もシンプルなので真犯人も分かりやすい。シリーズに飢えていたので何でも有難いのと、美由紀の再登場は嬉しかった。
読了日:07月29日 著者:京極 夏彦
このほん よんでくれ
★3.5 《ベンチで絵本を読む親子を見つけたオオカミ。お話に夢中になっていると、途中で親子が帰ってしまった!本を落として行ったけど、字が読めない!続きが読みたい!オオカミは他の動物達に「読んでくれ」と聞いて回るけど…》
食べられるのではと避けられるオオカミ。唯一ウサギ読んでくれたウサギも恐る恐る。自分で読めるようになったオオカミは?ラストはちょっと転換が唐突に感じたけど、優しい世界。だけどこれから先オオカミは何食べる?とか考えちゃダメだよね笑。後から気付いたけど、訳者は穂村さん?
読了日:07月29日 著者:ベネディクト カルボネリ
ヒキガエルがいく
★3.5 ブラティスラヴァ世界絵本原画展で原画を見た覚えがあったので。(その時は多分日本未翻訳で、原書が置いてあった)ドン、ドドン、と太鼓の音だけで場面が進む。カエル達が数を増やしながら繁殖のために大移動していく、その様子を淡々と描いていて、日本で言えば科学絵本に近いような。絵が大迫力で、カエルの生命力が溢れている。
読了日:07月29日 著者:パク ジォンチェ
したのすいぞくかん
★3.5 《うえの動物園に行こうと乗ったモノレールが、したの水族館に入って行って…》
ダジャレのような変な生き物が次々登場。子供が考えたデタラメな生き物みたいな、オットセイ+エビとかスイカ+カニとか、コレ発想は単純だけど、子供にはかなりウケるんじゃないかなぁ。私も姪っ子に○○カエル描いて!とかお絵かきのお題を無茶振りされるけど、まさにそんな感じ(○○には適当な言葉が入る。猫とか蛇とかならまだしもイスとか電話とか挙句には意味不明な言葉まで汗)組み合わせが変であればあるほど大ウケ。姪っ子に読ませてみたい。
読了日:07月29日 著者:あき びんご
かめんやさん
★3.5 表紙を見て「カオナシじゃん!」と思いました笑。ちょっと怖そうな絵柄に惹かれて読んでみたら、やはり怖いオチが。こういう話、ホラーによくあるパターンだけど絵本だとちょっと新鮮。個人的には絵も話も好き。ただ子供向けでいいのだろうか。怖くないかな?
《森の奥でひっそりと営業している「かめんやさん」。色々なお客がやってきます。地味な顔を変えたいウサギ、赤ちゃんが怖がるからと優しい顔を求めるクマ…》
読了日:07月29日 著者:文:まきうち れいみ 絵:ひだか きょうこ
ミスターワッフル!
★4 デイヴィッド・ウィーズナーの絵本、一時期追いかけてたのに、なぜ猫が主役のコレを見落としていたのだろう?
《黒猫のワッフルは毎日退屈していて、ご主人が次々と買ってくるおもちゃにも興味なし。そんなある日、格好のおもちゃを発見。それは…》
絵が綺麗で、特に猫の描写がすごく猫らしくて可愛い。小さな○○からの視点なので、猫のサイズ感や躍動感に迫力があって最高!セリフは最初と最後の人間だけで、動物達の言葉は判読できないので、シーンを読み取るのが少し難儀だけど、漫画みたいで大体分かるかな。
読了日:07月29日 著者:デイヴィッド ウィーズナー
読書メーター