これをまとめている現在、すでに11月も後半に突入していて、もはや年末の雰囲気。
1年が早い早すぎる。
10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1074
ナイス数:70
もののけdiary
★4 京極夏彦(文)石黒亜矢子(絵)で、『稲生物怪録』をベースにした物語絵本。次々と怪異が起きる家で30日を過ごした平太郎の話。何が起きても全く動じない豪胆な平太郎が、キリッとした美少年に描かれていて、なんか良い。怖がるでもなく、退治しようと意気がるでもなく、ただ迷惑してる感じが面白い。無視して寝てしまったりする。本の作りも凝っていて、右ページがさらに開いて、3ページ分の横長画面になるので、絵巻物の雰囲気が味わえる。漢字にはふりがながふってあるけど、文章自体は長めで文字も小さめ。
3年生の姪っ子に見せると、1人で読めたし面白かったらしいです。
読了日:10月03日 著者:京極夏彦
病葉草紙
★3.5 真実を表沙汰にするには差し障りのある事件を『針聞書』(病は体の中で虫が悪さをすると考えられ、その治療法を記した書物)に出てくる虫になぞらえて解決する連作短編。京極堂でいう妖怪の役割を虫に置き換えた筋立て。
《隠居した父の代わりに長屋の差配をする藤介。店子の1人、本草学者の久瀬棠庵は、ほとんど外に出ず書物机の前から動かない。棠庵の生存確認のため様子を見に行くのが藤介の日課。長屋や周辺で起きた事件や厄介事について話すと、棠庵は原因は虫だと言いーー》
長屋が舞台だからか、比較的ライトな話が多かった。棠庵は京極堂に似たところがあるけど、人の心の機微に疎い。心の動きを知識として知ってはいるが理解はしていない、まるでロボットのよう。言葉も額面通りにしか受け取らない。藤介は逆に人の顔色を読んで波風を立てないよう立ち回るタイプ。徐々に藤介が棠庵の癖のある人柄を理解していくのが分かって面白い。最終話はなんと藤介が問題を解決する。これは斬新だった。
読了日:10月15日 著者:京極 夏彦
折り紙キャッツ&ドッグス プレミアム
★4 Xで見かけた「つままれる猫」を作ってみたくて、図書館で借りた。どれもリアルで難易度高め。手始めに最初に出てくる「おすわりネコ」(難易度2)にチャレンジしたけど、これですら四苦八苦して、なんとか完成。目当ての「つままれにゃんこ」は難易度4なので怯んで、もう1つ難易度2の「白黒ネコ」にチャレンジするも、仕上げの手足の先でギブアップ。返却期限が来たので、つままれ猫はチャレンジすらできず終わった。いつかリベンジしたい。
失敗の敗因は、一般的な折り紙(15×15cm)でやったことかな。折り方のページに、それぞれ推奨サイズが書いてあり、小さいものでも25cm四方、大きいものだと45cmの紙推奨だった。次は大きい紙を用意して挑みます。
読了日:10月20日 著者:山口 真
女の園の星 4 (フィールコミックス)
★4 今回も笑った!特に先生たちが卒業アルバム用の写真を撮る話。真珠と肩パッドwww数学科の3人並んだところwwwあと眼鏡を買いに行く話。酔って買っちゃった星先生の予備の眼鏡、よくこれで出歩く気になったなwww、眼鏡店員として有能な古森さんのお兄さん(通りすがり)。お兄さん、仕事はちゃんとできそうなのに、なぜ無職なのだろうか。この話では中村先生が一番常識人に見えてくる。そういえば星先生は眼鏡買いそびれてたけど、買い直すまで、あの眼鏡で過ごしたのだろうか。
読了日:10月21日 著者:和山やま
葉っぱ切り絵いきものずかん
★4 葉っぱ切り絵の作品集。図鑑のように、海や森、水辺、空などのジャンルに分けて動物をモチーフにした物語風の葉っぱ切り絵を掲載している。まるで絵本の場面のような、可愛らしくてほっこりする絵柄で、癒される。細部は驚くほど緻密で繊細。繊細な細工の部分と葉っぱとして残された部分、大きく切り取られた空間などの構成やバランスがセンスあるなぁと思う。
先日念願の作品展にも行ってきたけど、やっぱり実物はさらに凄みがあった。簡単にポロッと折れちゃいそうな極細の線で繋がっていたりする。どれだけ集中力のいる作業だろうか。気が遠くなりそう。超絶技巧。
読了日:10月26日 著者:リト@葉っぱ切り絵
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