友ちゃんブログ

適当で、いい加減・・・それが理想

電話帳で一大事 (上)

2015年04月23日 00時20分19秒 | お仕事

先日、電話帳の記事で触れたが、請求書で大事(おおごと)になった時の話。

まぁ、今は会社も無くなったし、もろもろ時効ということにして、今だから笑える昔話ということで。

以前UPした内容との食い違いもあるかもしれないし、すこし脚色もあるというぐらいでお読みください。

 

 

話はふた昔程前になる。平成5年のこと。

ある日、社長が社屋2階(工務部と業務部)へやって来て常務に言った。

「〇〇君と〇〇君に、一昨年の台風の補修工事で、請求してない分を調べて提出させてくれんね」

そう、一昨年の台風とは甚大な被害をもたらした平成3年の19号台風のことである。

〇〇君と〇〇君とは、二人の工事部長達のことだ。

 

多分、未請求のお客様の一人から直接社長に連絡があったのだろう。

そこで、工事部長二人と、そのお手伝いとして私が選ばれた。

その当時(平成3年)は私は長崎店勤務の営業マン設計担当(成績不振により営業を首になり、設計へ配置替えでした)で、

こちらの大村本店(平成4年4月から勤務)の工事の事は一切わからない。

作業は、工事部長二人が担当した台風被害補修の工事で、未請求分を思いだし、まとめること。

ゼンリン地図を広げ、「確か、ここの家の瓦を~」

「〇〇さんの家は、確か瓦を〇〇枚で、大工さんが~」という確かなのか?な記憶と、

当時の業者支払い明細等を元に、各邸の工事明細と金額を計算し一覧表にまとめるのである。

この作業を何日やっただろうか?3日?4日?

 

作業を終えてみると、

恐ろしいことに、リストにあがった邸名数80数軒。

未収金の額は2・3万円から数十万円まで、なんと総額が2千万円を超えていたのである。

現実は取りこぼし(思い出せなかったところ)もあっただろうから、金額は更にあったに違いない。

(常務と部長たちの間では、正直に報告すべきか。

何軒かは隠しておいた方がいいのではないか?というやり取りもあったかもしれない。

しかし、あの社長である、もしもそのことがばれた時の事の方がえらいことになる、

そういう結論に達したに違いない)

 

この報告書を見た社長が2階へやって来て、

「2千万以上も未請求とは何事か~!! ふたりに全部回収させろ! 未回収は許さんぞ!」とえらい剣幕。

そりゃ、そうだろう。社長もまさか、2千万を超えていたとは思っていなかったはずだ。

 

 

さぁ、それから対策本部が設置された。

回収作業を二人だけに任せるのは大変だろうから、本社社員(業務部)もお手伝いしようという事になった。

まず、リストアップしたお客様への請求書の送付だが、工事を終えてその後一度も請求書を送っていない訳だ。

お客様にしてみれば、「突然や~!」  「今頃や~!」 「今更や~!」が当然な反応だろう。

「債権の消滅時効」はどうだこうだという事もあったようだが、

とりあえずは、一枚一枚手書きでお詫びを含めた書面を添えることになった。

手書きは女性の事務員さんが受け持つことになった。文面を考えたのは多分常務だっただろう。

 

その書面には、以下の内容があったと思う。

●突然、請求書を送ることのお詫び。

●実は、台風処理の大混乱により、お宅様だけが請求漏れであった、とのことわけ。

(実は80数軒あったんだが、「お宅様だけ」の方が回収率は高くなるとの判断)

●台風被害補修工事明細と請求書添付の説明。

●ご希望の集金日をご連絡ください。

 

そして、この請求書の送り先を調べるのを私が任された。

既客の方々は、顧客名簿を調べればわかるのだが、

既客の近所の方であったり、来電のお客様もいる。

その住所をどうやって調べるか?

そこで登場するのが、ゼンリン地図と電話帳。

この二つを駆使して、顧客以外の氏名・住所・電話番号を調べるのである。

両部長が請求書作成時にチェックした氏名と住所をゼンリン地図で再確認。

電話帳で氏名と住所の照合、そして、電話番号確認。

当時はシークレット希望以外のお宅は電話帳に載せてあったので調べられたのである。 

 

 

模造紙に両部長の担当別に未回収の一覧が書きだされ、一番目に付くところに貼られていた。

多少の苦情を込めてのご連絡もあっていた。

私は通常の工務業務に戻っていて、直接回収には携わらなかったが、

回収作業は順調に進みだしたようであった。 

 

ところが、ある日一本の電話が入った。

内線で呼ばれた総務部長が電話を取った。

「はい。・・・・はい。申し訳ございません」と謝っている。

その後も数分間、同じ言葉を繰り返していた。

そして

「はい。分かりました。すぐに担当をやります」と電話を置いた。

 

立ちあがった部長が

「この回収の、新城の渡海〇〇さんの住所を調べたのは、誰かね?友〇くんかね?」

 「はい、そうですけど」

総務部長を見ると、えらく深刻そうな顔なのである。

 えっ?俺、なんかやった?

 

 続く・・・。

(すこし長くなるので、今日はここまで。多少記憶に違いがあったので一部訂正させて頂きました)

 

 

 

 ↓ ランキング参加中。ご面倒ですが、ポチッと頂ければ励みになります。

にほんブログ村 オヤジ日記ブログ 50代オヤジへ

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする