今回は、ラフな造りの癋見(べしみ)面です。
幅17.6㎝ x 長27.7㎝ x 高9.5㎝。重 616g。江戸時代。
表も裏も、これまで紹介してきた面の中で、一番荒い造りの品だと思います。
木彫の上に胡粉塗り、赤、黒彩色がなされています。
一応、癋見(べしみ)面の特徴を備えていますが、土着の匂いが強い面です。
この品は神楽面として購入しました(本当に神楽面かどうかは不明)。このように素朴な彫りに赤塗りをした古面は、九州方面に多く見られます。
故玩館には、九州系とおぼしき古面がまだこんなに控えています。彼らも、いずれまたブログで。
さて、今回の面ですが、左顎の辺りに疵が有る?
よく見ると、疵ではなく、
木の節でした(^^;
裏面を見ると、
左の額にも節があります。
節のある材を使った古面は初めてです。その辺に転がっていた木を削って面をつくったのですね(^^;
いかにも粗雑な造りの面ではありますが、素朴な表情の中にき真面目さがうかがえます。見方によっては、凛としたおももち(^.^)
先輩の癋見(べしみ)たちに混じっても、
遜色はありません(^.^)
そんな彼の鼻も、
先が削られていました。
欠け鼻先の謎は深まるばかりです(?_?)
大変に失礼ながら、最初見たとき、これは、小学生が夏休みの宿題の工作にでも作ったものなのかな~などと思ってしまいました(~_~;)
ところが、終りの頃の、前にアップされた癋見面に混じった写真を見て、前にアップされた癋見面とは遜色がないことが分りました(^_^)
よく見ると、凛とした面持ちの面ですね(^-^*)
「このように素朴な彫りに赤塗りをした古面は、九州方面に多く見られ」るのですか。
このような面を付けて神楽を舞っていたのでしょうかね、、、。
その際、あまり天狗にならないようにと、鼻をへし折った面を付けて舞ったのでしょうか、、、(笑)。
今時の小学生なら、もう少しマシな面を彫るでしょうね。
馬の目皿でも、時に、出来損ないかと思える品に出会います。面でもそうです。
いわゆる「へたうま」というやつです(^.^)
ニッチ蒐集は、ヘタウマ探しの旅かもしれません(^^;
ほのぼの系の面。
これなら、顔につけて歩いても、人が寄って来るかもしれません(^.^)