竹製の品物の紹介が続いているので、ついでにブログ在庫一掃を、と辺りを見回しました。すると、燈台下暗し、仏間の柱に長い竹が掛かっているではありませんか。あまりにも当り前なので、普段、その存在に気を留めたことがありません。こういう機会でもないと陽の目をみないのです(^^;
裏側。
長 100cm、径(最大) 8.5㎝。明治。
古竹の短冊掛けです。
裏側の穴に引っ掛けるようになっています。
表には、窓が上下、二つ開いています。
下側の窓。
銅の落しが入っています。どうやら花生けのようです。
上側の丸窓は装飾かと思いきや、
やはり銅の落しが入った花生けでした。
で、中央には短冊。
「いく山河 へしそ生れし 二方の えにしハ深し とはに幸あれ」
これは、叔母が、私たち二人に贈ってくれた歌でした(忘れかけていた(^^;)。
気がついてみれば、それからもう50年。
せっかくですから、花生け部に花を入れてみました(おそらく史上初(大げさ(^^;))
なかなかいけるではないですか。
ならば、上の方にも別の花を。
これで、叔母への感謝と供養にも(^.^)
すばらしい歌をみごとな達筆で書かれており 叔母様はいいお形見を残されました。
年月を経て竹がいい色になり テリも出て黄色の菊がよく映えます。
今となっては、数少ない記念品の一つです。
昔の人は字がうまいですね。
もし私がこんなにすらすら書けたなら、いっぱい短冊を残したでしょうに(^^;
もう100年以上たって、竹が何とも言えない味に育ってますね。
寒竹を切っての細工だと思われます。
生え過ぎた竹を絶やすのには、寒中に地上から30㎝の位置で伐っておけば、見事に枯れます。
また細工物は、寒中時の採取なら腐らず傷まずだそうです。乾燥にも1年をヵけて。
枇杷葉茶もですが、手間と時期の絶妙な時期に採取するからこその薬効です。
機械で、季節構わず、農薬散布の市販品。
我が家のは、甘くて美味です。
初めて見ました。普通は、花生けのみか、短冊掛けのみかですものね。
遅生さんが結婚された時に叔母様からお祝いとして贈られたものなのですね。
叔母様手書きの短冊まで添えられているのですね。
達筆で、また、このような粋なことをなさった叔母様も粋な教養人でしたね(^_^)
故玩館にまつわる、故玩館に相応しい物がまた一つ増えましたね(^-^*)
それに花生けが多すぎて、そこまで手がまわりません(^^;
上手い文字を見るのは気持ちの良いものですね。
もし、人前でさらさらと書けたなら、少しだけ人生が違っていたかもしれません(^.^)
しかも叔母様の見事な短冊も・・・
あらためてその文化レベルの高さに感銘を受けました
枇杷の木がようやく大きくなってきました。またブログにお伺いしますので、その時には活用法のイロハを教えて下さい。
見慣れた風景も、視点を変えると斬新になるのですね。
やみくもに新たなガラクタを求めるよりも、一呼吸おいて、これまでの品を眺めなおしてみる必要がありそうです(^.^)
教えて頂きたいのですが、叔母様の作られた短歌「いく山河 へしそ生れし 二方の えにしハ深し とはに幸あれ」の「へしそ生れし」の意味がとれないのですが、どういう意味でしょうか?
ものすごい達筆で、紙の変色具合もかえって貴重なかんじが増していますね⤴✨上下に別々の色の菊を入れると、とても良いフンイキです💕
(裏側の下の割れたあたりは千利休の花入れ「園城寺」のようですね👑🌼✨✨)