■メイン写真
快晴の千ヶ峰山頂。全方位の眺めが楽しめた
■今回のコース
三谷登山口→三谷大滝(雄滝)→岩座神コース出合→千ヶ峰→岩座神コース出合→千本杉→
神光寺→三谷登山口
北播磨の最高峰で、多可町と神河町の境にそびえる千ヶ峰。標高は1,005mで、
関西百名山、兵庫50山に選ばれている。
千ヶ峰にはさまざまなルートがあるが、今回、この山の魅力がギュッと詰まった
三谷コースと岩座神コースを歩いてきた。
天候に恵まれ、春の花々や絶景をも楽しめ、写真撮影に忙しい一日となった。
駐車場と公衆トイレがある三谷登山口をスタート。
新調された丸木橋。橋は全部で3回渡る。
前日の雨で増水した三谷。渓流美がすばらしい。ずっと滝と言っても過言ではない。
長いナメ状の雌滝。
2つ目の木橋を渡る。
三谷大滝(雄滝)。登山道から枝分かれした、踏み跡程度の道で滝に近寄れる。
ふだんより水量アップで、岩壁全体に水が流れている。
ユリワサビかな?
雄滝より上流にも、美しい小滝が続く。
3つ目の木橋のあたりがまた、きれいな場所なのだ。
ここを最後に、谷筋から離れていく。
ちょいちょい見られたのはヤマルリソウ。
このルートでは、珍しいシロバナネコノメソウが某所に咲く。
これは少し花期の盛りを過ぎたもの。
ちょうどここで出会った二人付けのハイカーさんによると、先週金曜日くらいが
いちばんの旬だったそうだ。
ヨゴレネコノメソウだろうか。
谷筋から外れると、植林の中をガンガン登る。
ここの固定ロープは、船のもやい綱なので頑丈。信頼できる。
岩座神コースとの合流点に到着。ここからは一本道。一気に山頂に突き上げる。
途中、急な場所には固定ロープが設置されている、また、登山道が複線化している
ところもある。山頂が近づくと樹がまばらになっていく。
山頂に到着。三角点の横には、南無妙法蓮華経と彫られた石碑が立つ。
由来、設置経緯を調べてみたが、よくわからない。
山頂からの眺めは360度。この日は遠く六甲山系、淡路島まで見渡せた。
近いところでは、東に篠ヶ峰。
南に鹿栗山。ともに鉄塔があるから分かるが、このあたりの山々はまだ詳しくない。
尾根づたいに、南へ飯森山から笠形山へロング縦走することもできる。
北西には、まだ雪を頂いた氷ノ山。さすがは兵庫県最高峰だ。
風も弱く、ぽかぽか日差しが気持ちよかったので、昼寝でもいたし気分になったが、
そうもいかない。下山は、もとの道を岩座神コースとの合流点まで戻る。
岩座神コースに入ると、これまた気持ちのいい落葉広葉樹の疎林を通る。
そこからは植林の急坂を下っていくが、往路の登りほどは傾斜感はない。
やがて水脈が現れる。地元では寺ン谷と呼ばれているそうだ。
作業林道に出合う。そのまま登山道を利用し千本杉に下りられるが、
作業林道に沿ってミツマタが満開状態。
少し遠回りだが、ミツマタのお花見としよう。
途中にはサクラも絶景ポイントも。
千本杉で登山道と合流。
千本杉は、1本の杉なのだが、見上げると樹幹6~7mほどから無数に枝分かれしている
珍しい形をしている。兵庫県の天然記念物だ。高さ14m、根回り4.3m。
神光寺へ向かう途中、たくさん花をつけたクロモジをみつけた。
相変わらずミツマタも多い。コショウノキも咲いていた。みんな芳香自慢の植物だ。
神光寺に到着。どうやら無住のようだが、真言宗の寺。
白雉年間(650~654年)に、法道仙人が開いた古刹だ。「播磨鏡」には堂塔を100余りも
備える隆盛を誇ったと書いてあるそうだ。
仁王門の横にあるシキミの古木は、午前中は枝葉に勢いがあって光っているが、
午後になると急に勢いが失せ、光沢がなくなると云われているそうだ。
あとは舗装林道を三谷登山口まで戻るだけ。
ずっとミツマタのいい香りを楽しみながら、楽しく歩けた。