ついにこの時が来てしまいました。6月8日からポーランドとウクライナで行われたサッカー欧州選手権「EURO2 012」もいよいよ決勝戦を迎えました。今大会の決勝は「スペインVSイタリア」(@キエフ オリンピック・スタジアム)というグループCの1位、2位同士の対決となりました。両国はグループCの初戦で対戦し、その時は1-1の引き分けに終わっています。大会初の連覇まであと1勝と迫ったスペインは、ここまで5試合で1失点。3大会ぶりの決勝進出を果たし、44年ぶりの欧州王者を狙うイタリアは、準決勝でドイツを撃破。泣いても笑ってもいよいよファイナル、無敵艦隊VSアズーリ、いざ決着の時。
両チームのスタメン
スペイン
GK 1 カシージャス
DF 3 ピケ
DF 15 セルヒオ・ラモス
DF 17 アルベロア
DF 18 アルバ
MF 6 イニエスタ
MF 8 シャビ
MF 10 セスク
MF 14 シャビ・アロンソ
MF 16 ブスケツ
MF 21 シルバ
イタリア
GK 1 ブッフォン
DF 3 キエッリーニ
DF 7 アバーテ
DF 15 バルザーリ
DF 19 ボヌッチ
MF 8 マルキージオ
MF 16 デ・ロッシ
MF 18 モントリーボ
MF 21 ピルロ
FW 9 バロテッリ
FW 10 カッサーノ
スペインはこの試合も0トップで臨み、セスクが先発復帰。対するイタリアは、ここまで3得点のバロテッリが単独での得点王を狙います。
スペインボールで始まった前半、開始1分30秒過ぎにイタリアのピルロがオープニングシュートを放つ。スペインもパスサッカーで攻め込むが、イタリアDF陣がカット。前半6分、スペインがゴールほぼ中央の位置でFKを獲得し、ラモスが直接狙ったが、バーを大きく超える。6分、イニエスタが左サイド突破を突破→アルベロアの折り返しをキエッリーニがクリア。続く右CKをラモスが頭で合わせるも決まらず。10分、スペインは高い位置でボールを繋ぎ、セスク→シャビのシュートはわずかに枠の外。
そして前半15分 シャビ→イニエスタスルーパス→右サイドのセスクがペナルティエリア内に進入してクロス→走り込んできたシルバが頭で合わせてゴール!スペインが連覇へ1点先制!
1点ビハインドのイタリアは16分、左サイドでのFKをピルロが狙うも相手に当たりCK。続く左CKをキエッリーニとデロッシが飛び込んだが、カシージャスがかき出してクリア。20分、イニエスタのドリブル突破をピルロがスライディングでクリア。その直後の21分、イタリアはキエッリーニが足を痛めて負傷退場。代わりにバルザレッティが投入される。イタリアこれは痛い。26分、イタリア左サイドのクロスをバロテッリが飛び込むが、カシージャスがパンチングの後、こぼれ球をしっかりキャッチ。28分、中盤でのパスから、カッサーノが左の位置でDFをかわしてシュートを打ったが、GKの正面。
32分、カッサーノのミドルシュートはカシージャスが弾く。35分、スペインは前線でボールを繋ぐが、イニエスタからシルバへのパスはオフサイド。38分、バロテッリがペナルティエリア近くからミドルを放ったが、枠を捉えられない。スペインは40分、シャビのスルーパス→前線へ走り込んだアルバが抜け出し、右足で流し込んで2点目!
イタリアは43分、モントリーボが反転してからシュートを打ったが、カシージャスの正面。前半ロスタイム、スペインはFKのこぼれ球をシルバが左足で狙ったが、ブッフォンにキャッチされた。前半はスペインが2点リードで折り返し。
後半、イタリアはカッサーノに代えてディナターレを投入。FW入れ替えで流れを変えられるか?後半開始早々、右サイドのクロス→ディナターレがヘディングシュートを見せたが、わずかに外れる。対するスペインも2分にセスクが中央でシュートを打つもポスト左。スペインは4分、右サイドのFKをラモスが飛び込み、イタリアDFボヌッチの手に当たるもハンドの判定無し。しかしVTRを見ていたら明らかにハンドしている。イタリアは6分、ピルロのスルーパス→ディナターレのシュートをカシージャスが弾き、こぼれ球をもう一度ディナターレが詰めるもGKにキャッチされた。9分、スペインはイニエスタのスルーパスにセスクが抜け出すもキープできない。
後半11分、イタリアはモンテリーボを下げてモッタがピッチへ。これでイタリアは3枚の交代枠を使い切った。一方のスペインもシルバ→ペドロを投入。後半16分、入ったばかりのモッタが右太ももを押さえて倒れ込む。そのままプレー続行不可能、残り時間10人で戦う羽目に…。イタリアの優勝が遠ざかり、ますます窮地に追い込まれた。後半18分、ピルロのFK→ボヌッチが倒されるも自らのファウル。後半24分、ペドロがスルーパスから抜け出してクロスを上げたが、味方には合わなかった。
後半28分、スペインはセスクがペドロとのワンツーからクロスを入れたがダメ。29分にはブスケツが中央突破もイタリアDFにブロックされた。30分、セスクOUTでトーレスIN。後半31分、イニエスタが左でドリブルを仕掛け、クロスを上げようとするも相手に当たりCK。続く左CKをショートで繋ぎ、逆サイドのラモスがペナルティエリア内で倒れたがファウル無し。34分、スペインはカウンターを仕掛け、アルバの折り返しをペドロが合わせたが、ポスト左に逸れる。その前にオフサイドがあった。36分のCKもショート→ペドロが遠い位置からシュートを狙うも威力なし。後半39分、シャビのスルーパス→トーレスが流し込み3点目!これはダメ押しの1点だろう!
そして後半41分、スペインはイニエスタが下がり、マタが投入。そのマタは43分に4点目のゴールを決めて見せました。バロテッリもただ見るしかない。後半47分、右サイドのFK→トーレスが左で折り返し、ラモスがヒールシュートを見せるも決まらず。最後まで攻めの姿勢を変えなかったスペイン、4-0の圧勝で優勝!
スペインEURO史上初の連覇達成!最後の最後で強いスペインを見せつけましたね~。前半15分にシルバのヘディング弾、前半41分にDFのシルバが2点目のゴール。後半はトーレスとマタの交代組がそれぞれゴールを決めてイタリアを突き放して見せました。前半に2点を挙げただけでも決定的だったのに、さらに点差を拡げて完膚なきまでに叩きのめしましたなあ。この試合、シャビが2アシスト、トーレスが1ゴール1アシストと勝利に大きく貢献。トーレスはこの大会3得点を挙げ、バロテッリと共に大会得点王になりました。
スペインは今大会、6試合で11得点、しかも失点はわずか1失点。始まった頃はビジャやプジョルの穴が大きいなあと思ったけれど、イニエスタやシルバ、ラモスとピケがしっかりとその穴を埋めました。若手の活躍もあり、クロアチア戦でナバスが決勝点、アルバが決勝の大一番でいい仕事をしました。
これでスペインはEURO2008、南アフリカW杯、EURO2012と主要国際大会で3連覇達成。2年後のブラジルW杯でも優勝候補最有力となるでしょう。無敵艦隊の黄金時代はますます続きそうです。来年のコンフェデ杯で、ザックJAPANとの対戦が見てみたいけど、実現するかな~?
敗れたイタリアは誤算続きでした。今まで先制点を許さなかったのに、決勝で初めて先制点を献上。前半20分過ぎにキエッリーニが負傷退場、変わったばかりのモッタもケガでアウト。10人になってからは防戦一方、カテナチオ完全崩壊。世界トップクラスのブッフォンでさえも止められませんでした。それに準決勝で神懸かっていたバロテッリも、仕事できませんでした。
これでEURO2012も閉幕。次回2016年大会はフランスが舞台です。史上最強のスペインを止めるチームは現れるのか?