25日の女子サッカー「日本VSカナダ」戦は、なでしこJAPANが2-1で勝利し、金メダルへ好スタートを切りました。なでしこの勝利から一夜明けた日本時間26日は、男子サッカーが開幕。U-23日本代表(関塚JAPAN)は、グラスゴーの「ハンプデン・パーク」でスペイン代表と対戦しました。スペインは欧州予選を1位で突破し、本大会の優勝候補の本命とも言われている超強豪。グループリーグ初戦から強敵と顔を合わせる日本、厳しい戦いが強いられるかと思われましたが、まさかの奇跡が起こりました!
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日本
GK 1 権田修一
DF 2 徳永悠平
DF 4 酒井宏樹
DF 5 吉田麻也
DF 13 鈴木大輔
MF 3 扇原貴宏
MF 7 大津祐樹
MF 10 東慶悟
MF 16 山口蛍
MF 17 清武弘嗣
FW 11 永井謙佑
スペイン
GK 1 デヘア
DF 3 ドミンゲス
DF 5 マルティネス
DF 6 アルバ
DF 12 モントーヤ
MF 4 ハビマルティネス
MF 11 コケ
MF 15 イスコ
FW 7 アドリアン
FW 9 ロドリゴ
FW 10 マタ
日本はGKに権田、DFには徳永と吉田のオーバーエイジ2選手がスタメン入りし、徳永は左サイドバック、吉田はキャプテンを務めます。中盤には大津と清武、FWは永井の1トップ。宇佐美貴史、杉本健勇はベンチスタート。対するスペインは、GKはマンチェスター・ユナイテッドの守護神・デヘア、アルバとマタのEURO2012の優勝メンバーが先発入り。
日本ボールで始まった前半、開始2分に右サイドにいた清武のクロス→永井がペナルティエリア左からボレーシュートを放ちますが、威力なくGKに押さえされます。スペインは5分、ロドリゴが左サイドからシュートを打って行きますが、ゴール右に逸れます。その後は20分近く膠着状態が続き、日本は15分に左サイドでFKを獲得するも決定機は来ず。スペインは25分、モントーヤが中央でドリブルを仕掛けると、右サイドのマタへパス。マタがドリブルから左足ミドルシュートを放つが、GK権田が横っ飛びでセーブ!日本は27分に大津のロングボール→永井が左サイドで粘った後にグラウンダーのボールを入れるも味方には合わず。1分後にはカウンターを仕掛け、酒井宏→清武→大津→永井もダメ。
一進一退の攻防が続く中で迎えた前半34分、日本は扇原の右CKを大津が右足で合わせてゴール!日本がスペインから先制点を奪った!38分、スペインのバックパスが乱れると、ゴール前で清武がボールを奪ってから左足で流し込もうとしたが、シュートは逆サイドへ…。なぜ外す清武!もったいない!41分、高い位置でボールを奪った永井がペナルティエリア手前で倒されてFKを獲得。ファウルを犯したイニゴ・マルティネスは一発レッドカードで退場。スペインは残り10人で戦わざる得なくなった。ゴール正面でのFKを扇原が左足で狙うも、バーを越えてしまう。結局前半は日本1点リードで折り返し。
後半、日本は先制点の大津に代えて斎藤学を投入。後半5分、左サイドのスローインから東が中央でミドルシュート。枠内に飛んだものの、スペインGKデヘアの好セーブに阻まれます。後半13分、山口のスルーパス→清武が左サイドの永井へパス→永井の左足シュートはポスト右…。決めきれず永井がっくり。後半15分にも速攻から清武がドリブルでDFをかわして左足を振り抜くが、右に逸れてしまった…。再三にわたる決定的チャンスでゴールを決められない…。
10人のスペインは後半20分過ぎからペースを握り、21分に途中出場のエレーラが右サイドからグラウンダーのクロスを入れたが、DF吉田が足を伸ばしてクリア。その後も日本の堅い守備を崩す事ができません。後半34分、左サイドのジョルディ・アルバがワンツーから抜け出してシュートを打ったが、権田のセーブに阻まれる。さらにこぼれ球をマタが狙うも権田の正面。
日本は後半42分、永井がスペインDFからボールを奪い、DFを振り切ってGKと1対1となったが、シュートはGKに防がれる。後半ロスタイムには前線で奪った東がペナルティ内でボールをキープし、攻め上がってきた山口がシュートを放つも大外れ。ここは東がそのまま打てばよかったのに。試合は日本が大津の1点を守り切って試合終了!日本が1-0で勝利しました。
関塚JAPANがやりました!!優勝候補筆頭・スペインを見事に撃破してみせました!日本代表が国際大会でスペイン代表に勝ったのは恐らく史上初の快挙じゃないかと思います。前半34分にセットプレーから大津選手のゴールで先制点を奪いました。守備でも素早いプレスでスペインのパスサッカーを封じ、吉田選手を中心とした堅い守りで反撃を退けました。
試合前は「完敗するんじゃないか」と全く期待していませんでしたが、内容面でスペインを圧倒していて、しかも勝ったなんて信じられない気分です。「奇跡なんかじゃない」と思っている人もいるかもしれませんが、最強のチームを相手にジャイアントキリングを起こすなんて奇跡ですよ!関塚JAPAN、初戦白星おめでとう~!
決勝ゴールを決めた大津選手は、滑り込みながら右足を合わせてゴールネットを揺らしました。五輪前最後の強化試合・メキシコ戦では鮮やかなボレーシュートを決め、今回のスペイン戦ではアジア予選を思い出させるような泥臭いゴールで勝利に大きく貢献。これで2試合連続ゴールとなりましたが、試合中に右足首を痛めたため、大事を取って前半でベンチに下がりました。次戦のモロッコ戦に間に合えばいいのですが…。
歴史的勝利の裏で、決定力不足の課題も残りました。清武選手が絶好のチャンスで2度外せば、永井選手は後半13分と後半42分にシュートを決められませんでした。後半に至っては何度も決定的なチャンスがありながらも2点目が遠かったです。しっかり決めていれば、2-0いや3-0になっていたと思います。
あと、この試合では負傷者が相次ぎ、大津選手が右足首を負傷すれば、酒井宏樹選手が左足首の捻挫の疑いで負傷退場。不動の右サイドバックが離脱すると日本にとっては痛手かもしれません。代わりに酒井高徳選手に頑張ってもらうしかないのか?
サッカー男子代表はこの後、29日の第2戦でモロッコ代表、8月2日にはホンジュラス代表と対戦します。第1戦を終えて日本代表は勝ち点3でグループDの首位。白星スタートで3大会ぶりの決勝トーナメント進出に大きく近づきました。(恐らくね)歴史的1勝の勢いをそのままに、残り2試合も勝ち点を挙げて決勝トーナメント進出を決めてほしいですね!
そして日本時間28日未明にロンドンオリンピックの開会式が行われ、いよいよ本格的にスタートします!開会式の内容も気になるし、聖火リレーの最終走者は一体誰なのか、見どころは尽きません。これは見逃せないなあ。サッカー男女代表がともに初戦で結果を出し、日本選手団に追い風が吹いている事は間違いありません。水泳の内村航平選手、競泳・北島康介、柔道日本代表、女子レスリングの吉田沙保里選手が金メダル取れるか非常に楽しみです。日本のメダルラッシュ、期待しましょう!