MY LIFE AS A FOOTBALL

ないかな ないよな きっとね いないよな
会ったら言えるかな まぶた閉じて浮かべているよ

ゴールからの眺め

2006年03月23日 | A DAY IN THE LIFE

生まれて初めてPK戦のキーパーをやった日

あの日、相変わらずメンバーがそろわず・・・
11人目のおぼっちゃまくんが、ご到着あそばせておりませんです~。

どーやら、自慢の愛車レンジ・ローバーが御故障あそばされたらしく・・・
おぼっちゃまくん、ディーラーに行ってるらしい 

「なにぉ? くぉらーっ んなもん後で行かんかいっ!」

ゲームが始まっても、なかなか姿を現さない・・・あのタコが
よーーーやく来ました、前半も終了間際。

「早くしろっ!」

と、ゴールの中から怒鳴るが、
おぼっちゃまくん、あわてず騒がず着替えを始める。

「てめ、2分もあれば出てこれるだろがっ!」

と、ゴールの中から2度目の絶叫をするが、
着替え終わったおぼっちゃまくん、ストレッチを始める・・・
この期に及んで、ス、ス、ス、ストレッチだと・・・

「伸ばしとかないと、ケガしちゃいますから・・・」

「・・・・・・( 死ね )」

と、ゴールの中でつぶやくオレ。

ストレッチをひと通りやって、
晴れ晴れとした表情でピッチに出てくるおぼっちゃまくん。

「(うーん、負けた。ある意味)」

で、時はちょっと流れ・・・
いよいよPK戦に突入したわけね。

イビチャ・オシムを気取ったオレは、キッカーの順番を決める。
最も信頼できる、セットプレーのキッカーを一番手に指名。

次に、テクニシャンのMFを最終の5番手にしてと。
あとは「蹴りたいヤツ?」と、自己申告を求める。

「じゃ、オレいきます」と、ひとりが手を上げて3人目。
そして、みんなに推薦されて4人目が決定!

あと、ひとりだ・・・。

「ボク、いいですか?」

パァ、出たっ! おぼっちゃまくんだ!

“意表を突かれる”とは、こういうことをいうのだろう。
「おめぇ、PK戦の緊張感とは、まったく相反する顔じゃねーか」
と、心で思ったものの、自分から名乗り出たのだ、文句はない。

「オーケー、決まりだ」


・・・・・時はちょっと流れ

おぼっちゃまくんは見事にPKを決めた。

「高校の時は、PK職人と呼ばれてましたから」

と、ふざけたことを抜かしつつ、レンジ・ローバー方面へ去っていった。

「うーん、立派なヤツ。 ある意味だけど・・・」

・・・これがこの前の日曜日の出来事です。