今日(2025年1月25日)の午後2時から、青葉台のフィリアホールで、サクソフォン奏者の須川展也さんのリサイタルが開かれました。
クラシックからジャズ、ラテンまで、楽しいコンサートでした。ジャズのコンサートやライブには何度も行っていますし、LPやCDも買ったりしたので、ジャズのサックスの音は慣れているのです。しかし、クラシックのサクソフォンのコンサートは今回が初めてのことでしたので、とくに音の違いには驚かされました。プログラムには書かれていなかった、J.S.バッハの管弦楽組曲第3番のアリア(ハ長調に移されてG線上のアリアとして有名ですが、原曲はニ長調です)でのソプラノ・サクソフォンの音の豊かで美しいこと……。
そのアリアの前、タイトルに示したシャコンヌを、須川さんのみの演奏で聴きました。可能な限り、原曲に忠実に演奏されました。今から16年か17年前に有楽町のラ・フォルネ・ジュルネで聴いたオーケストラ(?)の演奏は、冒頭をただ一斉に和音でノッペリと奏でただけ、その後も盛り上がりに欠けたような演奏でしたし、ピアノ版やギター版でも同様でしたので、須川さんの独奏のほうが無伴奏ヴァイオリンに忠実であったことにも驚かされました。
ただ、原曲では数箇所、16分音符で音の移動の激しいアルペジオの部分があります。ヴァイオリニストでも、全てアルペジオで弾き通す人もいれば、重音で弾く人もいるのです。サクソフォンではアルペジオで吹き通されたので、「凄いな」と感じましたが、同時に「曲芸みたいだ」とも思いました。ヴァイオリンなら息継ぎの必要などないので一気に弾き通されるのですが、サクソフォンではそうもいかず、休符とまでは言えない息継ぎの部分が必要ですし、低音部、中音部、高音部のそれぞれで音の質が違ってしまいます。相当の難曲でしょう。
コンサートの休憩時間中に、2019年1月1日に渋谷の工事現場(おそらく現在の渋谷スクランブルスクエア)で演奏した清水靖晃&サキソフォネッツを思い出しました。彼らなら、シャコンヌをどう演奏するのでしょう。
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