現在、東京にある民放のテレビ局は、東京都ローカル局の東京MXを除き、全て港区に本社を構えています。しかし、フジテレビは台場への移転前には新宿区河田町にありましたし、日本テレビは千代田区二番町にありました。
仕事の関係で、年に数回ですが千代田区六番町へ行きます。そのために麹町駅をよく利用するようになって10年以上が経過します。その麹町駅の前に、日本テレビがありました。現在は東新橋に本社を構えていますが、移転後も長らく二番町に本社などの建物がありました。解体作業が始められたのは2019年であったでしょうか。2020年には解体作業が行われていました。そして……
2021年夏、建物は完全に解体され、有料駐車場になっていました。かなり老朽化していたとは言え、日本テレビの建物は見慣れていたので、少し驚きました。
もっとも、日本テレビは二番町から完全に東新橋へ移転したという訳でもなく、番町スタジオが新たに建設されました。下の写真にある白いビルが番町スタジオです。そのすぐそばに、有名な女子学院中学校・高校があります。
私は東京の地下鉄の全駅を利用したことがあります。そのため、テレビ局やラジオ局の最寄り駅を利用し、周辺を歩いたことがありますが、最もわかりやすかったのが麹町駅でした。何せ、6番出口を使えばすぐ目の前に日本テレビがあるのです。「赤坂駅はどうなんだ?」(TBSの最寄り駅)、「六本木一丁目駅はどうなんだ?」(テレビ東京の最寄り駅。但し、テレビ東京は何度か移転しています)などという声が聞こえてきますが、麹町駅の構造はわかりやすいのです。
地下鉄麹町駅の6番出口は、日本テレビの建物に直結するような形で設置されていました。この写真の右側の方にあるはずです。建物があった時には、有名な女性アナウンサー、水卜麻美さんなどの顔が大きく描かれた日テレ学院の看板が出ていたので、すぐにわかりましたが、今はありません。
しかし、地下鉄の出入口は封鎖されていません。今はどの程度意味があるのかわからないような出入口となっていますが、聞くところによればこの広大な土地には再開発計画があるようで、かつて番町文人通りの辺りでは厳しい建築制限が課されていたという話は三代目三遊亭圓歌師匠の落語でも語られるところですが(六番町にお住まいであったためです)、この地に似つかわしいのかどうかわからない高層建築物が建てられるようです。そのことに異議を申し立てているのが女子学院などの学校であるとか。たしかに、再開発というと何処も彼処も高層建築物で、似たり寄ったりのものになりますし、街並みを破壊するようなものになってしまいます。建物は減価償却物ですし、必ず老朽化します。まして、地震の際には大混乱を起こすことでしょう。
地下鉄有楽町線はこの道路の真下を通っています。御覧のように、あまり広い道路ではないので、駅は三層構造になっており、地下1階に改札口があり、地下2階に1番線ホーム(永田町、新木場方面)、地下3階に2番線ホーム(池袋、和光市方面)があります。