今や東急で最古参となった8500系8606Fですが、今月、二子玉川駅の下りホーム(1番線・2番線)の売店で、その8606Fのキーホルダーを見つけました。
新玉川線(現在の田園都市線渋谷〜二子玉川)用として1975年にデビューしてから45年、新玉川線・田園都市線はもとより、大井町線や東横線でも活躍した8500系は、東急で唯一のローレル賞受賞車両であるとともに、同社で最初に10両編成化された系列でもあり、400両と東急では最大の製造数となった系列です。鷺沼検車区(後に長津田検車区)と元住吉検車区に配備されましたが、徐々に長津田検車区に集められました。また、5両編成の8638F〜8641Fも登場し、当初は10両編成として新玉川線・田園都市線を走り、程なく5両編成で大井町線を走りましたが、既に廃車となっています。
8601Fなど初期の車両が廃車され、一部は長野電鉄などに譲渡されましたが、田園都市線には8606F、8614Fなどが残りました。8606Fは方向幕のまま残っているので、或る意味で最も原型に近いと言えるかもしれません。また、編成の一部がVVVF車という8642Fもありましたが、既に廃車となっています。
長らく渋谷〜水天宮前であった半蔵門線は、2003年に渋谷〜押上となり、同時に東武伊勢崎線・日光線への直通運転を開始します。8500系も東武伊勢崎線・日光線を走ることとなりました。但し、8606Fと8642Fには東武伊勢崎線・日光線を走行するための機器が装備されなかったため、押上〜中央林間のみを走行していました(この他、既に引退した8590系、大井町線に転籍して9020系となった2000系も、東武伊勢崎線・日光線に乗り入れていません)。正面の貫通扉にⓀというステッカーが貼られていたので、すぐに識別できます。
広義の8000系に入れられる8500系は、間違いなく名車です。しかし、田園都市線、半蔵門線、そして東武伊勢崎線・日光線で見られるのも、僅かとなりそうです。
(2020年1月29日、東京メトロ半蔵門線神保町駅にて。)
〔2020年2月7日、東急田園都市線高津駅にて撮影(急行中央林間行き)〕。
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