今朝、NHK「小さな旅」を観ていて
思わずびっくりした。
新潟県のある雪深い町に住むIさん(85)。
もう25年以上も前、我が家の前を冬の午後4時ごろになると
必ず通った石焼きいも屋さん、その人だった。
豪雪地帯ゆえの、冬季の出稼ぎだった。
物心つき始めた頃にはもう、祖父や母から200円をもらって
そのおじさんから焼きいもを買って、
コタツで祖父と一緒に食べるのが冬の日課だった。
小学校の高学年くらいになると
家の前の坂道を登るのが歳の所為かしんどくなったようで
家の前を通らないことが多くなり
中学に入学後は部活などでその時間帯に家にいなくなったこともあって
そのおじさんがいつごろから売りに来なくなったのかも知らないまま
ただ、その記憶だけを心にしまって大人になった。
おじさんは、あのころよりも少しふっくらとした顔で
でも、あのころの面影をしっかりと残したままで
インタビューのなかで、
坂道が辛かったこと(あのおじさんのルート上に上り坂は家の前だけ)、
いつも買いに来る小さな子がいたこと(おそらく私も含まれると思う)
そんなことを憶えていてくれたことが嬉しくて
なんだか新潟まで行ってみたくなってしまいました。
焼いもやさんのおじさん。
これからもまだまだお元気でいてください。