皆さんは、E電という言葉を覚えていますか?
JRが国鉄だった時代に、「国電」と言われていた区間を
JR東日本が独自に付けた新たな愛称でした。
民営化によってJRになってから、もう30年経ちますが、
この愛称は結局覚えてもらえず、使ってもらえず、残りませんでしたね。
「オレオレ詐欺」と呼ばれていた一連の詐欺事件。
警察庁は、早いうちから「振り込め詐欺」と呼んでいたのに
詐欺のバリエーションが増えたことから警視庁が勝手に新名称を募集し
「お母さん助けて詐欺」などと訳のわからない変な名前を付けました。
警視庁の人ですら、制帽の上に?が並ぶような新名称も、
当然のごとく定着する訳もなく、予算を無駄遣いしただけでした。
世界屈指の優秀な警察組織である警視庁の黒歴史となってしまいました。
最近、都電荒川線に「東京さくらトラム」という愛称が付きました。
都営地下鉄三田線西巣鴨駅(都電乗換駅)などの案内表示は、
さくらトラムに書き換えられていますが、都営バス車内の案内は
いまだに都電のままとなっています。
昭和18年に都制が施行され、それまで東京市電だった路面電車が
都電と呼ばれるようになって70年以上。
それほど長い間使われてきた「都電」という名前も、東京都電車という
東京都交通局による正式名(条例で定められている)の愛称です。
この、70年以上使われてきたひらがな3文字の愛称を、
こんな長ったらしい愛称にする意味が、よくわかりません。
果たして、公式はいつ頃まで意地を張って使おうとするのでしょうか。
公式が「東京さくらトラム」を一切使わなくなる日が楽しみです。