今日は新嘗祭の大祭。そして道教などでは神農祭が行われました。
神農は古代中国の神話に登場する三皇五帝のうちの一人で、炎帝神農と呼ばれています。
神農は、農耕技術を人々に伝え、毒草と薬草を自ら嘗めることで薬効や毒性を検証し、医薬の知識などを人々に伝えたと謂れ、五穀大帝や薬王大帝とも呼ばれています。
夏、殷、周、秦やその時代の諸侯のそれぞれの子孫とされる黄帝(黃帝)と異母兄弟で、体は人間で牛の頭を持つとされ、火の徳を持つ事から炎帝と呼ばれるとされますが
炎は、焼畑農業に関係があるとする学者もいます。
また、神農の時代に物々交換から交易が広まったことから、交易の神としても信仰され、香具師やテキ屋(いわゆる寅さんのような渡世人や神農系ヤクザと呼ばれる方々)は
博徒系の「任侠道」に対して「神農道」を掲げ、博徒系が「八幡大菩薩」「天照大御神」「春日大明神」を掛軸に掲げるのに対して、神農系は「今上天皇」「天照大御神」「神農皇帝」を掲げています。
日本においてはスクナビコナ(記:少名毘古那 紀:少彦名)と同一視されています。
(湯島聖堂神農廟の神農像)