消費税増税前の駆け込み需要は大したことなかったようで、これからは、財布の紐がぐっと固くなって、日本は不況にまっしぐらなんでしょうか。
ところが、うちは、増税前の勢いがそのまま続いているようで、10月6日、また無駄なものが家に届きました。
KORG monologue
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2016年12月24日に発売されたときは、売価 29,658円(希望小売価格は 36,720円)だった(アナログシンセサイザーとしては、破格の値段ですね)ようですが、KORG のいつもの値崩れ傾向に反して、たいして値下がりしてしていませんでした。発売当初は全世界的に品薄だったそうで、未だに人気が続いているのでしょう。
今回も、KORG volca mix と同じくアウトレットを探して、市場価格よりだいぶ安く(同店舗の新品の30%引き)入手したんですが、説明では展示品という触れ込みでしたが、全くの新品で、化粧箱の痛みもなく、保証もついて、また、また、お得な買い物でした。
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さすがに色は、ゴールドとレッドの2色(ラインナップは5色)しか選べなかったのですが、レッドにしてよかったです。すごく可愛いです(ゴールドは高級感があるのですが、シーケンサーボタンの赤とのコントラストがいまいちな感じ)。
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安くて、可愛いだけでは、楽器としては、なんの意味もないので、機能を見ていきます。
鍵盤:25鍵(ミニ鍵盤、ベロシティ対応)
Eから始まってEで終わる鍵盤がミソ。ギター弾きには、とっつきやすくできています。開発の機構担当はベース・プレーヤーだったそうです。
筐体:アルミとウッドによるボディ。
minilogueの曲線的なパネルと違って、直線的なアルミパネルと演奏者からウッドパネルの上部が見えるという、演奏者に優越感を与える設計。アルミパネルは、ブラスト加工した(こうすると塗装が剥がれにくいのと独特の光沢が出る)あとに、アルマイト加工するという手の凝りようで、金属独特の光沢があって、光や角度によって見え方が変わるようになっている。
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minilogue
このあたりの拘り様は、この価格でよくやったなと言う感じで、市場価格が下がらない理由もわかります。
音源:minilogueをベースに再設計された、モノフォニック・アナログ・シンセサイザー回路
オシレーターに関しては、先行発売の上位機 minilogue と基本的に同じ。新たなフィルター回路と、ドライブ回路が追加されているとのことです。
minilogueの4ポール・フィルター(-24dB/oct)は、ノートン・アンプ(電流差動型のOPアンプ)を使った設計で、“カスケーデッド・インテグレーター”というタイプの回路。なめらかで、4ボイスに馴染みが良い設計。
monologueは、ステート・バリアブル・フィルターをチューニングした回路。使っている素子はOTA(Operational Transconductance Amplifier)で、回路自体はアナログ・シンセでは定番のもの。スペック的には、-12dB/octの2ポール・フィルター(周波数が倍になるにつれて12dBカットするカーブを描くローパス・フィルター)。低域の太さを保ったままセルフ・オシレーションまで持っていけるのが特徴。発振が近づくに従って、波形がやや歪み気味のダーティーな感じになるのがポイントとのこと。
プログラム:フル・プログラマブル仕様で、100のプログラムをメモリー可能。
~各プログラムにはマイクロチューニングとシーケンス・データの設定を内蔵可
アナログシンセでありながら、プログラムを本体にメモリーできるという画期的な設計。MS-20 や volca keys から考えたら、夢のような機能。
例えば、同価格帯の Aituria Micro Brute は、律儀に旧態然としたメモリー無しで、その代わりノブの位置を記録するためのプリセットシートがつくというまさにアナログな感じ。
つまり、monologue は、発振器、ミキサー、フィルター、EGなどは、アナログで処理しているのですが、その制御をデジタルで行っているということなんでしょう。
但し、PCから直接パラメーターをいじることができるソフトは KORG から出ておらず(サードパーティーではありますが)、パラメーターの Load Save のみができる、Sound Librarian がついています。
デジタルの制御信号はすべてMIDI の CC 出力がなされているので、DAW側で工夫すれば、PC制御も可能でしょう。
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オシレーター:VCO1(SAW / TRIANGLE / SQUARE)、SHAPE
VCO2(SAW / TRIANGLE / NOISE)、SYNC/RING、PITCH、SHAPE
の2オシレーター仕様
オシレーターに“SHAPE”というパラメーターが用意されていて、“SHAPE”を操作することによって、矩形波のパルス幅を変えるような感覚で、鋸波や三角波を変形させることができる。フィルターだけで操作するのではなく、オシレーターの部分で波形を操作したうえで、フィルター部に送れる。
EG:TYPE(AD / AGD / G)、ATTACK、DECAY、INT、TARGET(PITCH / PITCH 2 / CUTOFF)
EGはデジタル制御で、パラメーターは3種類のプリセット・カーブ(Attack/Decay 、Attack/Gate/Decay、 GATE)の中から任意のものを選んで、アタックとディケイを調整する。
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パラメーターの数を少なくして操作を簡単にし、イメージを素早く音にすることができることを狙ったそうです。
AD / AGDのモードでは、Targetスイッチで指定したターゲットとVCAの両方に同じエンベロープが適用されますが、TYPEスイッチを一番下の Gateにした時のみ、TargetにはAD、VCAにはGateが適用されるようになっている。
この辺、よく機構を理解しないと、一般的なADSRに慣れている身には戸惑う点です。
LFO:WAVE(SAW / TRIANGLE / SQUARE)、MODE(FAST 0.05Hz~28Hz / SLOW 0.5Hz~2.8kHz / 1-SHOT 発音時から半周期後に停止)、RATE、INT、TARGET(PITCH / SHAPE / CUTOFF)
LFOは、波形は一般的なものですが、スピードが minilogue の10倍以上になっていて、可聴域まで上げることができるのでオシレーターの代わりにも使えます。
1-Shotモードではエンベロープ的な使い方もできますが、LFOが「Rateを上げる→減衰時間が短くなる」のに対して、EGでは「Decayを上げる→減衰時間が長くなる」という動きをする点で使い方が異なります。
EGのTargetが同時に2つ以上指定できないのは窮屈な部分で(例えば、いわゆる、遅れてビブラートをかけるようなときはどうするのか研究すべき点ですが)、LFOの1-Shotモードが、一応それを補ってくれている感じのようです。
シーケンサー:16ステップ・モノフォニック・シーケンサー
最大4つのパラメーターをモーション・シーケンス可能
鍵盤でモーション・シーケンスを再生できるキー・トリガーを新機能で追加。トランスポーズさせることもできる。
オシレーター波形もモーション・シーケンスできるので、ステップごとに波形を変えたり、一瞬だけノイズにしたりすることもできる。これで、1オシレーターでバスドラムを打つようなこともできます。
マイクロチューニング:音律を自由に設定できるマイクロチューニング機能
32(20のプリセット・チューニングと6のユーザー・スケール、6のユーザー・オクターブ)
マイクロチューニングは、昔のシンセでは一般的な機能だったそうですが、最近はハイ・エンドのシンセでしかできない機能のようです。ただ、ハイエンド機でも、1オクターブを50分割したような特殊な音律はできなかったりする。その点「monologue」は、128ノートすべてに任意の音程を設定して、細かいセント調整もできるようになっている。たとえば、鍵盤の高低をひっくり返すようなこともできる。
ディスプレイ:波形を視覚的に表示するオシロスコープ機能付き有機ELディスプレイ
これのために、monologue に決めたとも言える機能。見ているだけで楽しいけど、おもちゃではなく、ちゃんと正確な波形をトレースするオシロスコープ。サイン波、三角波、矩形波が目で見えて、フィルターやLFOを掛ける様子が表現されるのが圧巻。
KORG monologue Demo Performance - Wave Play
SYNC IN端子 SYNC OUT端子
volcaシリーズとケーブル1本で同期できます。
MIDI IN端子 MIDI OUT端子
これもありがたいです。この頃はUSB MIDI 端子しかない機種が増えて、PCなしでコントロールできず、いちいちPCを起動するという手間がかかってしまいます。
カラー・バリエーション:シルバー、ブラック、レッド、ダーク・ブルー、ゴールド
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なにか、昔の Apple PC の iMac を 彷彿とさせますね。
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ということで、また、余計なものが増えましたが、すごくコンパクト(でも、ポテンシャルは高い)なんで、たいして家の狭さには影響ないようです。
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