カンボジア経済

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カンボジア特別法廷 ポル・ポト派幹部に最後の判決

2022年09月29日 | 社会・風土
 9月22日、ポル・ポト政権の罪を問う特別法廷が開かれ、唯一存命する元最高幹部に対し、終身刑が言い渡されました。これまでに、5人の元最高幹部らが起訴され、このうち4人はすでに死亡し、元国家元首のキュー・サンパン被告(91歳)が最後の被告となっていました。特別法廷は2審制で、キュー・サンパン被告に対し大量虐殺の罪などで最も重い終身刑を言い渡した、1審の判決が今回の2審でも支持されました。これによってキュー・サムファン被告の刑は確定しました。
 カンボジアでは1970年代、ポル・ポト政権下の大量虐殺や強制労働によって国民の5分の1を超える170万人以上の命が奪われたとされ、カンボジア政府と国連は、2006年に、ポル・ポト派の政権幹部らの罪を問う特別法廷を設置し、裁判を進めてきました。キュー・サンパン被告以外の最高幹部は全員、すでに死亡していることから、特別法廷は設置から16年を経てその役目を終えることになりました。
 長年に渡り特別法廷を支援してきた日本政府は、外務大臣談話を発表しました。談話では、「クメール・ルージュ裁判は、カンボジア和平プロセスの総仕上げであり、同国における正義の実現及び法の支配の強化に資するものです。この観点から、我が国は、本裁判を重視し、国際社会による本裁判への支援において主導的役割を果たしてきました。本裁判の意義が、裁判プロセス終了後も継続予定の普及啓発・教育活動等を通じ、広くカンボジア国民に共有され、次世代の人々や国際社会のための遺産として引き継がれ、法の支配の強化に資することを期待します。」としています。日本は、2006年の裁判開始以来、国際支援の約30%に当たる約8867万ドルを支援してきました。
(写真は、AKPより)

外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page6_000666_00004.html


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