カンボジア経済

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公共投資計画2025~2027 3年間の投資予算117億ドル

2024年04月05日 | 経済
 3月15日、閣僚評議会は2025年~2027年の3年間の公共投資計画(Public Investment Program: PIP)を承認しました。公共投資計画は、3年間のローリングプランとなっており、毎年改定されています。2025年から2027年までの今回の計画では、617件の事業に対し、総額116億9000万ドル(1兆7650億円)が必要としています。今回の計画の金額は、対前年計画比26.8%増と久しぶりの大幅増加となっています。
コロナ前の2019年の公共投資計画(2020年~2022年)では、608件、144億8000万ドル、2020年の計画(2021年~2023年)は629件、総額127億9600万ドル(対前年計画比11.6%減)、2021年の計画(2022年~2024年)の計画は673件、92億100万ドル(同28.1%減)、2022年の計画(2023年~2025年)は663件、92億2100万ドル(同0.2%増)でした。
 今回の計画の内訳は、既往事業が173件、46億7000万ドル(同8.5%減)、新規事業が444件70億1000万ドル(29.6%増)となっており、新規事業を積み増しています。
 世界的インフレと中国や欧米の経済の落ち込みが懸念されていますが、カンボジア経済は新型コロナの影響から立ち直りを見せています。今回の計画では、カンボジア経済の好調を背景に新規事業を積み増したものと見られます。カンボジアには、日本のように国債を大幅に増発して財政赤字を大幅に悪化させてでも経済を刺激するだけの余力や信用力はないこともあり、当面はドナー諸国からの支援を獲得して財政・対外債務の健全性を維持しつつ、経済成長政策と貧困対策に取り組んでいかざるを得ないものと見られます。
(写真は、日本の円借款の支援で整備された国道5号線)



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