英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』 第4話

2016-08-03 22:11:26 | ドラマ・映画
「興味深い」「その顔が見たかった」という台詞を吐く比奈子には、嫌悪感を感じる。
(観なけりゃいいんだけど、やはり、結末が気になる)

 “感情がない”という比奈子だが、殺人犯を追い詰めて自分を攻撃させ、その反撃として嬉々として殺人を行おうとする様子は、異常そのもの。殺人願望は相当強いと思われる。


 時計などの機器を分解してしまう幼少期の比奈子。
 そんな比奈子に、父親は恐怖を感じ、「いつか殺人を犯す」と危惧。

 比奈子には、まだまだ深い闇がありそうだが、こういう設定は、原作とは違う、ドラマ独自の設定。
 納得できる決着を迎えられるのか、不安……



 それにしても、東海林(横山裕)は、いつもいい処で邪魔をするなあ………
 それに、情報屋に頼り過ぎ。


【今回の一番の不満】
 都夜(佐々木希)の事件は、ほぼ予想通りの経緯、展開と決着。
 そのせいか、冗長感が強かった。ストーカーに硫酸を掛けられた過去が語られ、皮膚に執着する理由が判明したが、東海林に助けられたところまでは、前話に入れた方がよかった。



【ストーリー】番組サイトより
 ハサミを突きつけても動じない比奈子(波瑠)に苛立ちながら、都夜(佐々木希)はこれまでの殺人の全容を語り出す。そして、美しい容姿なのに、なぜ凶行に及ぶのか理解できないという佐和(中村亜梨沙)に、着ていた雨がっぱを脱いで自らの身体を見せる。すると、白く美しい肌に浮かび上がったのは、大きくて痛々しい火傷の跡。モデル時代、ストーカーの男に硫酸をかけられたのだという。夢を絶たれ、強いコンプレックスを抱えた都夜は、今度こそ“完全な自分”を手に入れようと、今回の犯行に及んだのだ。
 しかし比奈子は、そんな都夜の考えを「醜い」と一蹴。持っていたナイフで後ろ手に縛られていたロープを切り、向かって行くが、都夜が振るったハサミが肩に刺さり負傷。それでもナイフを振るって反撃していると、東海林(横山裕)と中島(林遣都)が駆けつけ救助、それと同時に意識を失ってしまう。
 幸い、怪我は大事に至らなかった。しかし、目が覚めた比奈子は、付き添っていた中島に、都夜への殺意があったことを告白。さらに、子供の頃、父親が比奈子について「いつか必ず人を殺す」と言っていたことを打ち明ける。そして今回、その言葉通りのことが起きていたかもしれないと案ずるが、中島は「あなたは、まだ誰の命も奪ってはいない」とやさしく微笑んで比奈子を励ます。

 それからしばらくして、自殺と思われる不審な死を遂げた宮原と鮫島の死に際の映像が、なぜかテレビで放送される。どうやら、何者かが匿名でテレビ局に送りつけたらしい。番組には、中島の上司でハヤサカメンタルクリニックの院長・早坂雅臣(光石研)が出演。この現象を“神の裁き”と呼び、凶悪犯罪に対する抑止力になると明言する。
 テレビ局から押収したDVDには、白衣姿の医師が注射で自殺する映像も残されていた。警察が知る限り、ほかにも小学生を殺害した男が心臓をナイフで突いて自殺、殺人犯の大友も留置場で頭を砕いて自殺している。
 厚田(渡部篤郎)は、誰かが一連の出来事を世間に公表しようとしていると指摘。故意に自殺を誘発している人物を調べ上げ、食い止めるよう指示する。
 やがて、東海林が自殺した5人の男たちの共通点を調べると、全員がハヤサカメンタルクリニックとつながりがあったことが判明。さらに、中島が5年前に起きた女子中学生殺人事件で、遺体の第一発見者だったことも明らかに。この状況に比奈子と東海林が困惑していると、当時とまったく同じ状況で殺害されている少女の遺体が見つかり――。


脚本:古家和尚
コメント (2)
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剛と豪……2016女流王座戦2次予選 清水市代女流六段 × 香川愛生女流三段 「その1」

2016-08-03 19:25:47 | 将棋
「剛」……①力が強い。気が強い。ひるまない。
      ②かたい。
「豪」……①並はずれている。強く勢いのさかんなこと。
      ②才知・力量などのすぐれた人。
      ③おごり高ぶる。


 両者とも「強い」という意味が基底にある。
 ただ、前者は「芯が強い」、後者は「勢いが強い」というイメージがある。
 役者名だと「加藤剛」「若林豪」が思い浮かぶ。

「豪」(こちらを先に述べた方が「剛」を語りやすい)
 女流棋士(奨励会員を含む)の中で“攻め将棋”と言えば、西山奨励会三段、香川愛生女流三段、中村真梨花女流三段が浮かぶ。
 西山三段は「大砲(破壊する)」、香川女流三段は「鎖鎌(ぶった斬る)」、中村三段は「速射砲(突き出す)」と言ったところだ。
 本局登場の香川女流三段の鎖鎌のイメージについてもう少し言うと、いきなり鎖鎌の分銅が飛んできて、それを受けるのに気を取られると、間合いをいきなり詰めてきて鎌で一刀両断されてしまう……


「剛」
 指し手に意志を感じさせる。
 佐藤康光九段、郷田真隆王将、清水女流六段がその代表格。




 ゴキゲン中飛車・銀対抗型から、後手の香川女流三段が穴熊に囲う動きを見せたのに対し、先手の清水女流六段が▲9七角と趣向。角出で後手の飛車と左金の動きをけん制する。
 さらに、△9四歩には▲8八銀。△9五歩と来るなら▲同歩△同香▲8六角で、9筋での競り合いは“望むところ”なのだろう。

 その後は、穴熊を完成させる香川女流三段に対し、両桂を跳ね全軍総動員。“鶴翼の陣”を思わせる。
 鶴翼の陣は本来、敵が攻撃を仕掛けてきたらその付近にいる戦力が素早く集結し撃退する防御の陣形。清水女流は攻勢の構え見せて、≪来るなら来い≫という心づもりなのかもしれない。

 対する香川女流三段も強気。

 先手の飛先を受けていた3三の角を4二に引いて角交換を迫る。
 ▲4二同角成△同金となり、2筋ががら空きとなった。
 以下▲2四歩△同歩▲同飛に△3二金で、一応、突破はされないが、角を手持ちにされた上、飛先交換をされて後手を引くのは不安だが、玉の堅さに差があり、局面が動くことは歓迎なのだろう。
実際、本来なら当たりを避け飛車を2八に引きたいが、△2七歩(▲同飛は△3八角がある)を利かされてしまう。
 そこで、▲6八金上と玉型を整備。百戦錬磨の清水女流六段だ。私なら▲9五歩△同歩▲9四歩(△同香なら▲8五角)と取りあえず嫌味をつけておくところだ。

 ▲6八金上以下、△3五歩▲同歩△3六歩▲2五桂△5六歩▲同歩△3七歩成▲同銀△4五銀と、手順を尽くして4五に銀を進出させて中央突破を狙う。

 先手としては、6八に金を締まり金銀3枚が玉を守っているとはいえ、後手の穴熊と比べると心持たない玉型。更に、銀や桂は2、3筋に誘い出された状況では歩得とは言え、先手が勝つのは大変に思える。
 相手が歩切れなので、▲5七金上と徹底防戦したいが、△1二角と数を足され、▲6五角と対抗しても△2三金(△6四歩は▲同飛で大丈夫)で押さえ込むことは出来ない。
 また、▲4八銀と働きの弱い3七の銀を引き付けるのが本筋の指し方ではあるが、これとて、本格的な戦いは避けられず、先手の望む戦局にはなりそうもない。
 そこで、清水女流六段は▲9五歩と後手の穴熊の嫌味を攻める。実践的な手だ。


 しかし、香川女流三段の次の一手を見て、思わず唸ってしまった。

「その2」に続く
コメント (6)
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