英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ハコヅメ ~たたかう!交番女子~』 第9話(最終話)

2021-09-17 18:00:16 | ドラマ・映画
 今クール、ダントツで面白かった。
 今クールは、途中で、しかも早い段階で脱落したドラマばかりで、唯一視聴したドラマだった。そんな状況だったが、「このドラマだけで十分だ」と言えるほど、面白かった。
 ただし、最終回は残念な部分が多かった。(それでも、面白かった)


【残念な部分や疑問点】
①ベテラン鑑識長と新任巡査になりきる藤と源のコントだが、あまり面白く感じなかった。長かったし。
②河合の描いた似顔絵で、捜査が進展したが、事件が解決してみると、いくら雨で証拠が流れたとはいえ、"守護天使”とひき逃げ犯の因果関係がはっきりしないとは言え、管内で生活していた守護天使を見つけることができなかったのは疑問に感じる("守護天使”と称されるほど、見かけていたようだし)
③免許更新に来たひき逃げ犯に、交通課の署員が失踪届が出ている件で尋ねるが、犯人の事情の説明と頼みを聞き入れ、犯人の娘には連絡を取り、妻には知らせなかったようだが、そんな対応で良いのだろうか?
④ひき逃げ犯の雇い主が人が良すぎる。
 犯人が弁償したとは言え、諸経費や税金などの経理処理もあったろうに(余計な心配ですね・笑)
 代わりの軽トラは購入しなかったのだろうか?
⑤犯人確保に意気込んで服装をバッチリ決めた源だったが、聴取に向かう車の中でコーヒーを浴びて台無しになるというコメディは、面白いかもしれないが、車両の物損云々も絡めたので、冗長感が強かった。
⑥証拠となる軽トラ放置は目を瞑るとして、ドライブレコーダーをそのままにしておくのは有り得ない
⑦撥ねられ重傷を負った桜(今もリハビリ中)が、自己の恐怖心などで警察官を辞める決意を同期女子会で打ち明け、藤(戸田恵梨香)は桜を引き止めることができなかったが、退職願を出しに来た日には引き止めるという予想した。
 しかし、藤は傍観したままで、桜の辞意を翻させたのは、川合(永野芽郁)だった。確かに、桜と親密な藤は、桜の葛藤もわかり、決意を尊重したいという思いは強いのだろうが、桜と直接面識がない河合(あったかもしれない)が、桜の気持ちを変えたのは、かなり納得ができない。
 しかも、自堕落な後輩が藤の悪口を言うのに激怒して、「川合の根性を叩き直すために死ぬ気でリハビリして職場復帰をする」と宣言するのは、安易すぎる。ヒロイン特権か?



とは言え、面白かった。
・緊迫に押さえつけられた河合と犯人のひきつった会話
・「新で償います」という犯人に、
「死んで許されるわけがない。
「借金作って家族から逃げて、人を轢いて逃げて……
 最後は死んで逃げるつもりか!」
「逃がさないよ、絶対に。あんたには生きて罪を償ってもらう」
と言い放つムロツヨシは格好良かった


 

【ストーリー】番組サイトより
 川合(永野芽郁)が作成した似顔絵によって再び動き出した桜(徳永えり)ひき逃げ事件の捜査。とはいえ、簡単に進展があるはずもなく、一週間が経過する。
 そんな中、鑑識検定上級の資格を持つ藤(戸田恵梨香)と源(三浦翔平)は、車上荒らしの被害車両の鑑識作業にあたる。川合にわかりやすく教えるため、ベテラン鑑識長と新任巡査になりきる藤と源。次第に謎の鑑識コントがツボにハマる川合と伊賀崎(ムロツヨシ)だが……。
 そんな矢先、隣の村川署から、守護天使の似顔絵に似た男が現れたという情報が!果たして守護天使の正体とは…!?3年越しの事件の核心に迫る最終話!

(以下、ネタバレを含む)
 確認した写真は、伊賀崎の記憶に残る守護天使と同一人物……!男の正体は、村川署管内の農園に勤務する木村義徳(森下能幸)と判明する。借金が原因で20年前に妻子を捨て失踪した木村には、かつて県内で警察官をしていた娘がいた……。
 さらに、木村の勤務先の社長が所有する白い軽トラックが事故の捜査をすり抜けていたことが発覚。藤たちは口裏を合わせられることを避けるため、木村と社長に同時に聴取をすることに。藤、伊賀崎、山田(山田裕貴)は木村のもとに、源と川合は社長のもとに向かう計画を立てる。
 そして、聴取当日。仲間たちの想いを背負いながら、ついに3年越しの事件の核心に迫る藤たち……!しかし、次々襲う予期せぬアクシデント、さらには、守護天使とのまさかの鉢合わせで川合に危険が!?現場に緊張が走る!!

 木村の勤務先の社長・清水に聴取するため、農園へ向かった源と川合。藤たちは、木村の自宅アパートに向かい、タイミングを合わせて別々に聴取に乗り出す。しかし、藤たちが着いた時、すでに木村は自宅にはいなかった。
 一方、聴取を受けた清水は、会社の白い軽トラックについて聞かれ、心当たりのある様子……。清水によると、軽トラは、木村が塀にぶつけて廃車にしてしまったという。その際、木村から「警察官の娘に迷惑をかけたくない」と懇願されたため警察には届けず、車は木村が自分で処分したという。
 木村が犯人である可能性が高まる中、川合は電話で藤に報告。源のそばを離れたその時、川合の目の前に、守護天使・木村が現れる!木村と目が合い、固まる川合。一方、川合以上に動揺する木村は、軽トラの場所を聞かれ、しどろもどろに。電話越しの藤の指示で冷静さを取り戻した川合は、車のある場所まで案内するよう木村を説得する。そこには、事故の痕跡が残る白い軽トラックがあった!急いで北条に連絡を入れる川合。しかし、その隙に木村は自殺をほのめかす書置きを残し、姿を消してしまう!

 町山署員たちは、吉野(千原せいじ)の無線を受け、全力で木村の捜索に乗り出す。その間、発見された軽トラのドライブレコーダーからは、木村が桜をひき逃げした証拠映像が見つかる!
 そんな中、手ぶらで逃げた木村が飛び降り自殺を図ると直感した伊賀崎は、近くの橋に向かったのではと予想する。伊賀崎の勘を信じる藤、そして源たちは急いで橋へ!今にも飛び降りようとする木村を発見する。木村が欄干に手をかけたその時、伊賀崎が冷徹な表情で声をかける。「あんたには生きて、罪を償ってもらうから」藤は源から渡された手錠を手に、万感の思いで木村を逮捕する。

 その後―。犯行を認めた木村は、町山交番の女性警察官を自分の娘と重ね、いつも凝視していたと自供。中でも桜に執着していた木村は、3年前のあの日、交差点で事故処理をしている桜を見かけ、寝不足からハンドル操作を誤ったと話す。
 事件解決を受け、藤は桜が警察学校時代に開きたがっていた女子会を企画。同期の桃木(臼田あさ美)と松島(大西礼芳)、そして車椅子に乗った桜が集まる。しかし、明るい空気でお酒が進む中、桜は警察官には戻らない決意を打ち明ける。そのどこか晴れやかな表情を前に、藤は桜を引き止めることができず……。

 そして、桜が退官願いを出しにくる日。町山署には暗い空気が流れていた。そんな中、藤が桜を引き止めなかったことを知った川合は、あることを思いつく。突然、桜がいる部屋の前で大声で藤の悪口を言い始める!今までの藤の優しさを思い出しながら、心にもない悪口を続ける川合。部屋の中からその声を聞いていた桜は、我慢できずに部屋を飛び出すと突然退官を撤回!生意気な川合の根性を叩き直すために死ぬ気でリハビリして職場復帰をすると宣言する。川合は桜を引き止めたくても声をかけられなかった藤のために、自分が嫌われ役を買って桜の退官を止めたのだった。その気持ちを知った藤は、初めて川合に「ありがとう」と言葉をかける。
 数日後―。町山交番には、愚痴をこぼしながらも公務に駆け回る藤と川合の姿があった。川合の心には、キツくて、辛くて、嫌われまくりの警察官の仕事に、いつの間にか誇りが芽生えていた……。

脚本:根本ノンジ
演出:南雲聖一
コメント (2)
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