漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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妊娠する確率の変化

2007-09-25 | 子宝・妊娠体質つくり
予めお断りしておきますが、この話題については、妊娠したいと思っている方々に読んでもらいたいと思って書いています。(先日参加した全国女性大会の講演で、学んだことです)

妊娠する確率の変化

パートナー関係が新鮮なうちの方が妊娠しやすい
(日本の出生率の現状)
と書きましたが、それでは、

健康で若いカップルがはじめてしかもグッドタイミングで関係を持った場合の妊娠する確率は、どれくらいかというと20~30%くらい。
結婚1年後の累積妊娠率はやっと80%くらいです。

つまり、初回の確率でもせいぜい30%くらいしかないのに、お付き合いを重ねるにつれてどんどん確率は低下して、1年たっても20%もの人が西洋医学的には原因が見つからないのに妊娠しないというデータです。
その後の妊娠率は相手が同じ場合さらに低くなって5%を切るそうです。
(この「妊娠率」とは、胎嚢を確認した割合で、この後無事出産したかどうかの割合ではありません。)

したがって
結婚して1年以内に妊娠しなかったら、なんらかの対策を行った方がよいだろうというわけです。

そこで婦人科のホルモン治療ですが、
タイミング療法、人工授精そして体外受精という流れで進みます。
確かにこのような治療を行うと、それこそ新鮮味があって初回は妊娠率が上がります。しかしこれも回を重ねるごとにやはり確率は落ちます。

このことについては、私の見解ですが
ホルモン投与によって、体に卵子を作るようせっついても、よほど体が充実していなければ、まもなく枯渇してホルモン剤に反応しなくなってしまうのではないかと思っています。

さて、医師の話でも38歳くらいからはぐんと卵子の質が落ちると言っています。このために40代にさしかかると妊娠率は1%以下という厳しいデータになっています。
(そのためこの年代で婦人科にかかると体外受精治療をすぐに行うわけですが、それで確率が上がるといってもすでに1%を切っているような状態では、これが3倍になったとしてもやっと3%です。)

一方、体は40代でも若い女性の卵子の提供を受けたとすると(日本では認められていませんが)、妊娠確率は高くなるのだそうです。

つまり、妊娠するかどうかは「卵子の質」に大きな影響をうけるわけです。


次は、卵子の質を高めるために」について考えてみたいと思います。

不妊を考えるシリーズ(1)日本の出生率の現状
不妊を考えるシリーズ(2)妊娠する確率の変化
不妊を考えるシリーズ(3)不妊対策のポイント・卵子の質
不妊を考えるシリーズ(4)子供ができないからといって、それが何か?


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