漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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マリア(映画)粛々と

2008-01-21 | 映画
神の子キリストが誕生するまでの物語を聖書に忠実に描いた作品です。

映像がなかなか見事でした。

いきなり精霊があらわれてマリアは受胎告知をされ、婚約者ヨゼフも「恐れるな」と諭され、ヨゼフの故郷ベツレヘムへの旅をすることに。

旅の途中の二人の素直な会話が初々しい。
ヨゼフ「・・・もちろん不安さ」
マリア「誰がこの子を神の子と認めるのかしら?生まれてきたら、われは神の子であるってこの子が言うのかしら?」

そう、どうやって神の子とわかるのかしら???不安よねえ。

そして迎えたイエスキリストが生まれる馬やのシーン。

とても自然で美しく、その場に居合わせた人々から動物、そして遥かの地から駆け付けた預言者たちまで、じわーっと神の子誕生の感動が広まってゆきます。
そのことになんの説明の言葉もなく、です。
クリスチャンにとってはきっと、祝福の祈りを画面に向かってささげたくなるほどだったでしょう。


ところで、
日本は(もちろんクリスチャンもいるけど)どちらかというと多神教というか自然のあらゆるものに神を見出していますよね。そして自然と一体化して、輪廻的な考え方もごく身近に生活に入り込んでる。たとえば前世が云々という時に必ずしも人間とは限らない点なんかそう。それはきっと自然環境からの恩恵が大きいからなのでしょう。

この映画を見ると、中東の地は本当に荒地が続いていて、貧しい生活。
自然の中に何も助けてくれそうなものがないといってもいいくらい。
だから、この地に暮らす人々は、「全能の神」という超人間(ヒーロー)を求めざるをえなかったんじゃないかなあ。そして祈ることによって自分の生活を律し、自然に打ち勝ち、苦難を乗り越える支えとしたんじゃないかと思う。
(これ、あくまでも私的な感覚での話です。)


そんな神が、人としてこの世に降りてこられた・・この地の人々にとっては大事件だったわけですよ。



★★★☆ (クリスチャンにとっては★★★★★)



追)英語セリフの映画でしたが、「ヨハネ」は英語では「ジョンjohn」なのですね。
もしかしたらあなたのわんこはヨハネ?