耳鳴りは腎虚症状の一つです。50代以上の慢性化している耳鳴りの場合、心を鎮める対策と補腎が必要かと思います。
心を鎮めるとは、耳鳴りを気にしすぎてイライラしている気持ちを和らげることです。
人の脳は、気している音は強く聞こえて、ほかの音はあまり意識せずにいます。なので、リラックスするだけで耳鳴りの音があまり気にならなくなるのです。
(滋腎通耳湯は興奮している気持ちを和らげる生薬も配合されている)
補腎には、主に地黄丸類(六味丸を基礎とする処方類)です。
「耳鳴り」という効能が入っていない商品も多いので困るのですが、「腎は耳に開竅す」の理に則って地黄丸類を併用して体調を整えていただくとやはり経過がいいなあと実感します。
附)よく新聞やテレビで宣伝している耳鳴り漢方は当帰芍薬散で、これは血虚、脾虚湿滞タイプに用いる漢方薬です。顔色が良くない、胃腸が弱い、むくみやすい、生理前後に体調不良を起こしやすいなどの症状をもつ人の耳鳴りには良いかもしれません。
よくご相談になり、ぜひ耳鳴りから脱却してください
耳を傾けてる?イソヒヨドリ(上)とモズ(下)