漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

ハマゴウ(曼荊子まんけいし):波崎海岸で

2008-09-26 | 薬草・生薬
台風が過ぎさってやっと天気が回復した日、波崎海岸に行ってみた。
紫色の花をつけた植物が、砂地を埋めつくすように広がっている。

調べてみたら、これも漢方薬の生薬材料でした。和名はハマゴウ
ハマゴウの種子は生薬として用いられ生薬名:曼荊子(まんけいし)
辛涼解表薬
疏散風熱、清頭目、止痛:(キョウ活防風散、菊キュウ飲)
去風除湿:(キョウ活勝湿湯)
頭痛、めまい、目の充血、歯の痛みなど頭部の症状によく利用される

最近、雑草に目をやるようになったら、思いのほか身近に、漢方生薬として知られているものがあるのに驚いています。
本の活字で学んでいると、なかなか身近な生活に結びつかない。

だけど日常的に考えてみれば、
ハマゴウみたいに砂地一面にはびこっていたら、食糧や薬にならないものかと試したくなる気持ちがきっと湧くだろう。

トウモロコシのひげ(南蛮毛)などは、きっと皮と毛の嵩高いゴミの山にうんざりして、何とかならないものかと悩んでその薬効を発見したんじゃないか、という楽しい見解も頂いたことがあるけど、なるほどと思う。

そんなエピソードを交えながら学ぶと、漢方って、もっと身近になるなあ。


この日は、すっきり晴れず時間がたつほど曇ってきた。
なので海の色はいまいちだけど、
外海の波は荒い。

酔ったら、ゴメン。


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます。 (DON)
2008-09-27 06:34:29
波打ち際の写真を見てたら、
トア・エ・モアの
♪今はもう秋、誰も居ない海~
を想像しました。
秋ですね。
食欲もお腹も出てきます。
返信する
薬効 ()
2008-09-27 09:29:23
海は秋の様相ですね。
行ってみたい気持ちにかられます

昔の人の薬効への思い、それはすごかったのであろう事を感じます。
ガーデニングをしていると,虫のつく植物と、つかない植物かあり、
虫のつかない植物のエキスを、虫にたかられている植物に塗れないものかとか
思ってしまいますもの。

何と言っても、必用は発明の母ですね!

返信する
DONさん、お腹も!? (やく)
2008-09-27 15:40:44
トア・エ・モア、
秋に澄んだ歌声はぴったりですね。(もしかして知らない若者もすでに多い?)最近、TV番組で「なつかしの○○」とか言う番組を見るとほとんど知っていたりして愕然とします。

食欲の秋は、夏の体力低下を挽回するためにあるそうですが、挽回しすぎないようにしたいものです、ハイ

返信する
翠さん、なるほど! (やく)
2008-09-27 15:52:01
虫のつかないエキスを虫にたかられてる植物に、
なるほどね~。翠さんの発想の豊かさというか自由度にはいつも感嘆します。
きっと発明家とか研究者に向いてるかも。

人間にも応用したくなりますね。
「○○さんの爪の垢でも煎じて・・・」ていうのは同じ発想かな。
返信する
薬効 (よの字)
2008-09-29 10:37:30
人知れぬ草花にそんなすごい薬効が秘められていたとは!
恐るべし漢方薬パワーですね。
ちょっと意味合いは違いますが、ハーブのような感じを受けました。
返信する
よの字さん、ハーブも (やく)
2008-09-29 16:29:06
ハーブも発想は同じです。
漢方はさらにそれらを料理みたいにレシピとして組み合わせの研究何千年も積み重ねたものです。
なので漢方は処方ひとつで、ひとつの料理メニューみたいなもの。
野菜にもパワーがあります。毎日の料理を考えることも漢方発想ですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。