漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

平成28年度版過去問題集を購入

2016-04-10 07:48:39 | 雑記


 都内より少し遅く、私のところはこの週末が桜の盛りという感じでした。↑は歩いて15分ほどのところにある地元の桜の名所ですが、最盛期に出かけたのは数年ぶり。やはり良いものです。 ^^





 さて、毎年のことですが、今年も最新の過去問題集を購入しました。リピート受検をしていて1級の本試験問題は全部持っているのに購入するのは、主として準1級の問題を入手するのが目的です。これも毎年書いてますが、準1級も以前に比べると本当に難しくなりました。27-2 (合格率 9.0%)など、うっかりすると不合格になりそうです。 ^^;

 準1級の過去問 「テンキ 洩漏すべからず(23-3 で出題。正解は 【天機】。)」 が、1級の 26-3 でそのまま出題された、なんてこともありますから、過去問をお持ちの方は、是非準1級の問題も一通り学習しておきましょう。

 それでは、28年度版の準1級問題の中から、気になったものをいくつかご紹介します。



<音読み>

【矛戟】 の下に万死を免るるを得た。      ぼうげき
 「辞典」の見出し語。【矛】 は常用漢字。「ボウ」は表外読みです。

【渚宮】 の東面煙波冷ややかなり。      しょきゅう
 小さい活字で記載され、読みも意味も載っていないという、「漢検 漢字辞典」特有(?)のもの。1級と同じく、そういう熟語が本試験での「難問」として狙われるのかもしれません。
 問題文は白居易の詩文の一節で、【渚宮】 は春秋時代の楚の宮殿の名のようです。



<訓読み>

 27-1 で 【己亥】 、27-2 で 【庚申】 と、干支の訓読みが2回続けて出ています。正解はそれぞれ 「つちのとい」 と 「かのえさる」。60通りある干支の音読み・訓読みを全部そのまま覚えようと思うとそれなりに大変ですが、ルールに従った組み合わせですから、理屈を理解してしまえば確実に得点できます。読み・書きとも、しっかりおさえておきたいですね。



<類義語>

帝都 ≒ ケイシ     【京師】
 「易しい漢字を使った難しい言葉」という、最近1級でも好んで(?)出題される系統の熟語ですね。先日1級では 「廃頽 ≒ 【式微】」というのが出ましたが、【式微】 が1級で 【京師】 が準1級というのは、何をもって区分・判断をしているのでしょう。私はどちらも知らない言葉でしたが、【京師】 の方が使用頻度が高いのかな?



<故事・諺>

ヨウリュウ の風に吹かるるが如し。     【楊柳】
 ヤナギが風に吹かれるままになびくように、全く逆らわないこと。

愛は オクウ に及ぶ。     【屋烏】
 人を激しくまた真剣に愛すると、その愛する人が住んでいる家の屋根に留まっている烏をも愛するようになる。

口中の シオウ 。     【雌黄】
 一度言った言論や意見を変えて訂正すること。

盲亀の浮木、ウドンゲ の花。     【優曇華】
 きわめて稀なことのたとえ。
 「優曇華」は、3000年に一度花を開くという想像上の木。「ウトンゲ」という音も「優曇華」という書き方も、なかなかに印象的です。



 28-1 までおよそ2カ月になりました。皆さん、頑張っていきましょう。