漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

3度目

2013-11-30 20:06:20 | 演習問題
 (12/1 修正・加筆。問題と解答の順番が違っていました。申し訳ありません。当該個所を修正し、併せて少しコメントを加筆しました。)


 きょう、3度目のアップです。
 辞典をランダムに見ていてみつけたというわけではありませんが、演習問題です。


<音読み>

1.尻坐


<書き取り>

2.のっぺらぼう


<語選択 書き取り>

3.自由を束縛された境遇。

4.境内。

5.人情が薄いこと。

6.声調や楽器の音律がよく合うさま。

7.身分の高い人の死。

語群:ぎょうり、えんかん、ぼんぜい、きゅうじょ、はんろう



<熟字訓・当て字>

8. 海蘿
9. 海蘊

10. 続断
11. 問荊
12. 山芹菜
13. 接続草
14. 接骨木

15. 和尚菜
16. 苦菜

17. 垂領
18. 盤領
19. 仰領

20. 川獺
21. 海獺
22. 水獺

23. 土当帰
24. 土常山



<解答>
(かっこ内は、「漢検 漢字辞典」初版の掲載ページです。)

1. こうざ (470)
【尻】 の音読みは 「コウ」 なんですね。初めて知りました。(汗)

2. 野篦坊 (1478)
 言葉としてはもちろん知ってましたが、こういう漢字を書くんですね。

3. 樊籠  (1255)

4. 梵砌  (1420)
 初めて知った言葉です。

5. 澆漓  (345)
 どうも 【澆】 を人べんにしてしまう癖あり。 【澆】 【漓】 もさんずいなんだから覚えやすいはずなんですけどねぇ・・。

6. 翕如  (307)
 中学のとき、国語(漢文)の先生が、校内合唱コンクールに際して 「合唱の極意」 としてこれを含んだ論語の一節を教えてくれました。 「はじめおこすや翕如たり。」 昔覚えたことはずっと忘れずにいるものですね。 

7. 捐館  (97)


以下、例によって私が混同しやすい熟字訓・当て字です。

8. ふのり  (175)
9. もずく  (175)

10. なべな  (956)
11. すぎな  (1475)
12. なべな  (577)
13. すぎな  (876)
14. にわとこ (877)

15. のぶき  (1610)
16. のげし  (366)

17. たりくび (820)
18. あげくび (1259)
19. のけくび (343)

20. かわうそ (886)
21. らっこ  (172)
22. かわうそ (815)

23. うど   (1121)
24. あまちゃ (1121)


 熟字訓・当て字はホントにやりだすと切りがないですね。いくらたくさん覚えても本試験での配点は10点ですし、ほどほどにして他の分野に時間を割いた方が良いのでしょうけれど。(笑)



3度目・・・

2013-11-30 14:40:02 | 本試験
 さきほど、25-2の正式結果が届きました。自己採点は167点だったのですが、実際には・・・

 なんと3度目の163点でした。(+_+)
 これで、合格した3回が3回とも163点ということになります。合格したのはもちろん嬉しいのですが、なんだかなぁ・・・

 自己採点との食い違いは以下の通りです。



(二)書き取り

4.カクザ   【擱坐/擱座】
 書けたと思っていたのですが結果は×。ひょっとして【擱】の手へんを書かなかったかな?

7.ミギリ   【砌】
 これは間違いなく書けているはずなのですが×・・・。理由不明。まさかとは思いますが、【硲】とでも書いたか??



(五)四字熟語 書き取り

8.拳拳ふくよう  【服膺】
 これも理由不明。【膺】の最後を「用」にでもしたのでしょうか???


 以上3か所で▲6点。逆に文章題書き取りの ヒホ 【裨補】 は 【俾補】 でも正解とされたようでここで+2点。計▲4点で、結果 167点⇒163点 でした。こうなったらどこまで163点を続けられるか、次回も狙ってみようかしらん。(笑)



 くだらない冗談はともかく、次回はなんとしても170点をクリアしたいところです。

 頑張ります!





勉強法

2013-11-30 10:11:05 | 雑記
 私の勉強法について少し書いてみたいと思います。
 おそらくあまり一般的でないので、さして皆さんの参考にはならないとは思いますが、まあ、こんなやり方でやって合格した者もいる、ということで、ご笑覧ください。



1.漢字は極力書かずに覚える

 この点が多分、かなり特殊な部類なのではと推測しています。書き取り問題対策としては、やはり実際に書いて覚えるのが普通であり王道でしょう。
 私の場合も、書いて覚えるとの書かずに目だけで覚えるのとどちらがより記憶に定着しやすいかと言えば、やはり書いて覚える方だと思います。まったくの感覚値ですが、書いて覚えた場合の定着率が80%くらい、書かずに覚えた場合の定着率が60~70%くらいという感じでしょうか。それなのになぜ書く練習をしないかと言うと、

(1)同じ時間であれば、書かない方が書く場合の1.5倍~2倍の量をこなせる。
 100問やって80%定着(=80問)より、200問やって60%定着(=120問)の方が、結局沢山覚えられるわけです。

(2)書かない方が勉強の時と場所を選ばない。
 覚えたい漢字を書いた紙一枚持ち歩いていれば、どこででも、どんなわずかな隙間時間でも勉強ができます。書いて練習するためには、問題用紙とは別に少なくとも紙とペンとテーブルが必要でしょうし、揺れる電車の中などでは、効率も上がらないでしょう。

(3)書く練習は面倒くさいので、なかなかする気にならない。 (笑)
 生来無精者の私には、書いて練習するのは面倒で、やるにはそれなりの決意(大げさですが)が必要です。書かないでの練習なら、わりと気軽に手掛けられます。

 というわけで、私の場合、書かない方が時間当たりの効率が良い上に実際の勉強時間も長くなるので、圧倒的にその方が良いということになります。
 などと言いながら、本当に複雑な漢字 (例えば 【鬱】 【讒】 【癰】 など) を最初に覚えるときは、やっぱり書かないと無理でしたけど。(笑)




2.エクセルを駆使

 「書かない」 ことと連動するのですが、私はノートを作りません。2級から漢検の勉強を始めた最初の頃はノートに書いていたのですが、すぐにやめてしまいました。その代替として、学習した問題は問題形式毎にほぼすべてエクセルに入力しています。その利点として、

(1) 手書きより早く、自分の汚い字 (汗) より見やすい。

(2) 読み問題では、簡単な正誤判定の関数を組み込むことで、WEB問題集的な使い方ができる。
 (↓ こんな感じです。 「正解」 欄は、文字色を白にすることで見えない状態にし、 「解答」 欄に自分の答えを入力すると 「判定」 欄に○×が表示されます。)



(3)並べ替えや抽出が容易で、順番で覚えてしまわないようにランダムに並べ替えて練習するとか、 「【白】で始まる当て字」 をまとめて復習するとかいったことが自由にできる。間違えた問題に印をつける欄を設けておけば、それだけを抽出することも簡単。

といったことがあげられます。
 エクセルの活用については、さらに進んだことをたくらんでいるのですが、それはまたうまくいったらご紹介します。



3.「まったく勉強しない日」 を作らない

 これはやや精神論的なことで、その昔大学受験のときもそうしていたのですが、 「まったく勉強しない日」 を極力作らないようにしています。たとえ数問だけでも問題や漢字そのものに触れることで、その日やったものはもちろんですが、それ以外のものも忘れづらくなる気がしています。自分の脳の漢字への取り組み体制を崩さない、とでも言ったら良いでしょうか、毎日わずかでも漢字に触れることで、漢字を覚えていやすい脳になっていっているような感覚です。


 などと書いてみましたが、やっぱり他の方の参考にはなりそうもないですね。(笑)
 続きはまた気が向いたら、ということで。。。

 失礼しました。

新星出版社 「頻出度順」

2013-11-28 13:56:17 | 雑記
 きのうから、久しぶりに新星出版社の「頻出度順 漢字検定1級合格! 問題集」のおさらいをしています。以前に間違えたところは印がしてあるのですが、いつもながら、記憶が定着しない問題はいつまでも間違えますね。(笑)

 書き取り問題で言うと、

 【ひっそく】

 【ひが・む】

 【みそぎ】

 【すく・む】

 【しじみ】

 【みょうが(に余る御利益)

を今回間違えました。


 正解は、

 【逼塞】   (1285)
 どうもいつも【塞】が出てきません。

 【僻む】  (1359)
 【蔑(さげす)む】が先に頭に浮かんでしまって、【僻】が出ないです。

 【禊】   (396)
 いつもさんずいにしてしまいます。

 【竦む】  (749)
 【怯(ひる)む】が先に頭に浮かんでしまって、【竦】が出ません。

 【蜆】   (427)
 なぜか石へんにしてしまいます。それじゃ 「すずり」 ですね。(汗)
 貝の名前なんだから虫偏と思いつきそうなものなんですが・・・

 【冥加】  (1456)
 これはもともと言葉として知らなかったので今でも出にくいんだと思います。

(かっこ内は、「漢検 漢字辞典」 初版の掲載ページです。)


 それにしても、「頻出度順」 はやっぱり良い問題集ですね。過去問が大層なので、「完全征服」 や 「分野別」 と重なる問題が多い(多いと言うより大部分?)ですが、字が大きくて見やすいですし、読み問題では問題文が平易なので、意味もわかりやすいです。これからも重要な復習用教材として、活用したいと思います。


「辞典」をランダムに  その4

2013-11-24 17:00:58 | 演習問題
 「辞典」 からの拾い勉強ネタのご紹介。4回目です。
 25-2で 「食前方丈 【一飽】 に過ぎず。」 というのが出ましたが、故事・成語・諺は、使われている漢字は易しくても、知らないものが多いですね。



<故事・成語・諺>
1.【シュウシ】 の化。
2.【ハッコウ】 日を貫く。
3.【ソウライ】 を開く。
4.【シジ】 の端書き。
5.【ムカウ】 の郷。
6.【シュクユウ】 の災い。
7.【ジジョ】 の交わり。
8.【ガクキュウ】 大鵬を笑う。
9.【モッコウ】 の患(うれ)い。
10.人常に 【サイコン】 を咬みえば、すなわち百事なすべし。



<対義語・類義語>

11.刹那 ⇔ 【コウゴウ】 
12.臨終 ≒ 【カクリン】 
13.急逝 ≒ 【コウシ】 



<書き取り>

14.【ホクソ】 笑む。
15.ご飯を【ヨソ】 う。



<解答>
(かっこ内は、 「漢検 漢字辞典」 初版の掲載ページです。)

1. 【螽斯】 の化。  (690)
 多くの子供に恵まれて、子孫が反映することのたとえ。

2. 【白虹】 日を貫く。  (1225)
 臣下の兵が、君主に危害を加える前兆。白色のにじが太陽を突き通す意から。

3. 【草萊】 を開く。  (928)
 新分野を開く。また、乱を治め平定する。
 草萊:雑草の生い茂った草むら。荒れ果てた土地。地方。いなか。

4. 【榻】 の端書き。  (1142)
 男の恋心の切実さのたとえ。また、思うようにならない恋のたとえ。
 榻:牛車から牛をはずしたとき、轅の軛の支えや、乗り降りの踏み台にした台。

5. 【無何有】 の郷。  (1445)
 何もなく果てしない、ひろびろとした無為の仙境。

6. 【祝融】 の災い。  (701)
 火事。火災。

7. 【爾汝】 の交わり。  (634)
 互いに相手を呼び捨てで呼び合えるほど親しい関係。

8. 【鷽鳩】 大鵬を笑う。  (201)
 つまらない者には大人物の志がわからないたとえ。

9. 【木梗】 の患(うれ)い。  (1409)
 旅先で命を落とし、故郷へ無事に戻れないのではないかという心配。
 木梗:木切れで作られた人形。

10.人常に 【菜根】 を咬みえば、すなわち百事なすべし。  (551)
 堅い菜根を咬みしめるように苦しい境遇に耐えることができれば、人は多くのことを成し遂げることができるということ。

11. 【曠劫】   (513)

12. 【獲麟】   (200)
 【獲麟】 は 【擱筆】 の類義語としておなじみですが、臨終の意味もあるんですね。

13. 【溘死】   (505)

14. 【北叟】   (1409)

15. 【装】   (934)



 しろねこさんが、1級リピーターは基本的に問題集は市販に頼らず自分で作っているのでは、という主旨の記事を書いておられましたが、問題を自分で作るのは勉強にもなるし、また作成すること自体がなかなか楽しいですね。^^
 「まず自分がそれをしっかり覚える」 ことを肝に銘じつつ、続けていきたいと思います。