竹
としごとに おひそふたけの よよをへて たえせぬいろを たれどかはみむ
年ごとに おひそふ竹の よよをへて たえせぬ色を たれとかは見む
年ごとに生えて来る竹の、世を経ても絶えることのない色を、どなたのお姿として見ましょうか。お変わりのないあなたさまのお姿にほかなりません。
この歌は、新古今和歌集(巻第七「賀」 第715番)に入集しており、そちらでは第四句が「かはらぬいろを」とされています。
188 からの宇多法皇六十歳祝賀の歌はここまで。貫之集第二巻ものこり二十首ほどとなりました。