漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

故事・諺問題 100

2015-09-28 00:15:35 | 演習問題
 27-2 に向けて、きょうは故事・諺問題に取り組みました。手元に溜めてきた問題ですので、私自身にとっては新出ではなく、すべて復習だったのですが、やはり正確に書けない問題がたくさんありました。あと1ヶ月、前途多難ですが、頑張ります。

 過去問(もありますが)を集めたというわけでもなく、といってリピーターの皆さんには特段目新しい問題というわけでもなく、なんとも中途半端ですが、きょう復習した問題の中からキリ良く100問、ご紹介します。どうぞご参考にしてください。(今日は手抜きで、「辞典」の掲載ページ数は省略させていただきます。スミマセン。)



<問題>

1.  勧学院の雀は モウギュウ を囀る。
2.  ショキュウ の交。
3.  センソ の仁。
4.  漏甕を奉じて ショウフ に沃ぐ。
5.  キキョク は鸞鳳の棲む所に非ず。
6.  海は スイロウ を譲らず。
7.  シュス の小袖に木綿裏。
8.  リギュウ の喩え。
9.  ロザン の真面目。
10.  李下に ケイケイ なし。

11.  ケンガク の節。
12.  木の オウフ を以て軍を渡す。
13.  太鼓も バチ の当たりよう。
14.  猫に マタタビ
15.  ホウ として木鶏のごとし。
16.  ナタ を貸して山を伐られる。
17.  愛屋 に及ぶ。
18.  仏法に ケカチ なし。
19.  王臣 ケンケン 躬の故にあらず。
20.  天行健なり君子以って ジキョウ して息(や)まず。

21.  千金の弩を以て カイヨウ を射る。
22.  ウシュウ の交わり。
23.  ウチョク の計。
24.  カンバ の労。
25.  キフ の一諾。
26.  ケイガク の欲。
27.  を碩学の門に執る。
28.  琥珀は フカイ を取らず。
29.  シャミ から長老にはなれぬ。
30.  シュウビ を開く。

31.  センダン は双葉より芳し。
32.  トウドウ の主。
33.  ソウライ を開く。
34.  シジ の端書き。
35.  ハンドク が愚痴も文殊が知恵。
36.  サイシン の憂い。
37.  病は ショウユ に加わる。
38.  兎を得て テイ を忘る。
39.  道傍の クリ
40.  セキシン を負う。

41.  セキシン の嘆。
42.  ビンシ 茶烟(さえん)の感。
43.  名を コボウ に連ねる。
44.  若し薬 メンゲン せずんばその疾癒えず。
45.  人古今に通ぜざるは馬牛にして キンキョ す。
46.  バンジャク の安き。
47.  江河は ロウシ を実たす能わず。
48.  ユウカン に生じて安楽に死す。
49.  ヒセキ の心。
50.  薬の ヤイト は身に熱く、毒な酒は甘い。

51.  政は ホロ のごとし。
52.  レイタク の契り。
53.  ショウイ 未だ癒えず。
54.  サイカン を揮う。
55.  巧言 コウ の如し、顔之厚し。
56.  羈鳥旧林を恋い、池魚 コエン を思う。
57.  グウ 断えて糸連なる。
58.  ジガ の功徳。
59.  シチョウ 群せず。
60.  三世の キエン

61.  クドウ を行く者は至らず。
62.  ならず聾ならざれば公たる能わず。
63.  ソバ の花見て蜜を取れ。
64.  魚の フチュウ に遊ぶが如し。
65.  サイイ 以て親を娯しましむ。
66.  フケイ 短しといえども之をつがば則ち憂えん。
67.  ネンサイ の見。
68.  ケンチ 相和す。
69.  日月に シショウ 無し。
70.  フセツ の キョウカイ

71.  ジソン のために美田を買わず。
72.  禍は カイダ に生ず。
73.  クンシン 酒肉、山門に入るを許さず。
74.  鞿(くつばみ)を以て カントツ を御す。
75.  群議 セイセン に付く。
76.  グンシツ 褌中に処る。
77.  韓盧を馳せて ケント を逐う。
78.  コウ を折き落を振るう。
79.  子と ホウ を同じくせん。
80.  ケイショウ は歳寒に彰われ貞臣は国危に見わる。

81.  財を積む千万なるも ハクギ 身に在るに如かず。
82.  商山の シコウ
83.  其の阜に コウジン して出ださば則ち怨靖からん。
84.  蠹啄みて リョウチュウ を剖(さ)く。
85.  コウハン は壷飧(こそん)に及ばず。
86.  父母に事うるには キカン す。
87.  キッチュウ の楽しみ。
88.  オウム よく言えども飛鳥を離れず。
89.  ショリ の嘆。
90.  磁石は キョクシン を受けず。

91.  チョウ を啓き侮りを納るる無かれ。
92.  バンショク の争い。
93.  コウハイ 相望む。
94.  ソンシ を悪鳥と成す。
95.  天涯 ヒリン の若し。
96.  一日見ざれば ヒリン 生ず。
97.  カンジン の前には機巧を言うことなかれ。
98.  ボウ には キョウ を思う。
99.  センジョウ の嘆。
100.  月夜に カマ を抜かれる



<解答>

1.  蒙求
2.  杵臼
3.  吮疽
4.  焦釜
5.  枳棘
6.  水潦
7.  繻子
8.  犂牛
9.  廬山
10.  蹊径

11.  謇諤
12.  罌缶
13.  桴/枹
14.  木天蓼
15. 
16.  鉈/屶
17. 
18.  飢渇
19.  蹇蹇
20.  自彊

21.  潰癰
22.  烏集
23.  迂直
24.  汗馬
25.  季布
26.  渓壑
27. 
28.  腐芥
29.  沙弥
30.  愁眉

31.  栴檀
32.  東道
33.  草萊
34. 
35.  槃特
36.  采薪
37.  少愈
38. 
39.  苦李
40.  析薪

41.  積薪
42.  鬢糸
43.  虎榜
44.  瞑眩
45.  襟裾
46.  磐石/盤石
47.  漏卮
48.  憂患
49.  匪石
50. 

51.  蒲盧
52.  麗沢
53.  傷痍
54.  彩管
55. 
56.  故淵
57. 
58.  似我
59.  鷙鳥
60.  機縁

61.  衢道
62. 
63.  蕎麦
64.  釜中
65.  綵衣
66.  鳧脛
67.  燃犀
68.  壎篪
69.  私照
70.  不屑  教誨

71.  児孫
72.  懈惰
73.  葷辛
74.  駻突
75.  腥羶
76.  群蝨
77.  蹇兎
78. 
79. 
80.  勁松

81.  薄伎
82.  四皓
83.  考訊
84.  梁柱
85.  觥飯
86.  幾諫
87.  橘中
88.  鸚鵡
89.  黍離
90.  曲鍼

91. 
92.  蛮触
93.  項背
94.  蹲鴟
95.  比隣
96.  鄙吝
97.  姦人/奸人
98.  貌  恭
99.  川上
100. 

近況

2015-09-27 20:06:21 | 雑記
 めっきり涼しくなって、勉強には最適の季節ですね。私もひと頃よりは時間を取れることも多くなり、ほそぼそとながら復習を中心に、学習を進めています。

 近況を二つほど。



☆ 27-2 を受検することにしました

 一旦はほぼ断念していたのですが、ダメだと思っていた 27-1 がちょうど160点でぎりぎり合格できたことと、冒頭に書いた通り少しは時間ができたこと、それに何より、いざ本試験が近づいて来ると 「やっぱり受けたい!」 となって、〆切ぎりぎりに申し込みました。受ける以上は、時間がないなどと言っていないで、全力で準備し、全力で臨みたいと思います。


☆ 昭和天皇実録 第二回配本

 漢検とは関係ないですが、以前にもここでご紹介した 『昭和天皇実録』 の第二回配本がありました。2冊ずつですので、今回は「第三」と「第四」。読むというよりパラパラと眺めるだけですが、楽しみです。
 時代は「第四」でようやく昭和に入るところ。全19巻ですので、まだあと15巻、60数年分が残っていることになりますね。2019年の完結予定で、年2回ずつ、順次配本です。





おもがい  むながい  しりがい

2015-09-13 20:37:39 | 雑記
 以前にも書きましたが、学習をしていて、何らかの視点で漢字や熟語を「まとめる」という作業が私にとっては非常に楽しく、また知識の再整理にも役立ち、記憶にも残りやすいと感じます。その結果をまとめた形の記事がこのブログの主流でもありますが、きょうは「おもがい むながい しりがい」についてまとめてみました。それぞれに本試験でもおなじみの漢字もあり、個々にはそれなりに身についてもいましたが、こうして記事にするために改めていろいろ調べると、やはりたくさんの新しい発見もあります。

 なお、いつもの通り、漢字のあとの(●●/●●)は、「漢検 漢字辞典」初版/第二版 の掲載ページ。また、訓読みでかっこ書きしたものは、「辞典」初版に記載がなく、第二版で追加された読みです。


<おもがい>
 ウマの頭部から、くつわ(勒/銜/轡)にかけてつけるひも。ついでに、「くつわ」とは「口の輪」の意味とのこと。

【羈】  (282/286)
音 : キ
訓 : おもがい  たづな  つな・ぐ  (とりし・まる)  (たび)  (たびびと)

【面繫/面懸】  (1460/1475)
 こちらは熟字訓。意味・読み・字面がそれなりに通じていて、比較的覚えやすいですね。まだ出題されたことはなかったかと思います。

【羇】  (282/286)
音 : キ
訓 : たび  (たびびと)
 上記の通り、「おもがい」との訓は「辞典」には載っていないのですが、意味欄には 「おもがい」 の記載があります。また、上記の 【羈】 の 「おもがい」 の項には、【羇】 とも書く、との記載があります。だったら 【羇】 にも読みとして「おもがい」を採用したら良いと思うのですが、こうした矛盾と言うか、統一性のなさは、漢検のそこかしこに見られますね。 「おもがい」 が書き取りで出題された場合、 【羇】 を書いたら果たして正解になるのでしょうか?


<むながい>
 ウマの胸から鞍にかけてわたすひも。

【鞅】  (115/116)
音 : オウ
訓 : むながい  (はらおび)  (きずな)  (うら・む)  (にな・う)
 超頻出語 【鞅掌】 でお馴染みの漢字ですね。 【鞅掌】 は、私の手元にある 15-1 以降だけでも、書き取りで2回、語選択・書き取りで1回、対義語で3回出題されています。
 なお、「要覧」には上記に加えて (わるがしこ・い) との訓も載っています。辞典初版、辞典第二版、要覧と、読みに関しては「トリプルスタンダード」ですね。(汗) ですが本試験初合格対策としては、以前も書いた通り、訓読みは「辞典初版」に載っているものだけで十分だと思います。15-1 以降、それ以外の訓が出題されたことはありません。「辞典第二版」で大幅に訓読みが追加されており、いずれはその追加分からも出るようになるのかもしれませんが、追加された厖大かつレアな訓をすべて網羅するのは、初合格を目指す上での学習効率としては非常に悪いと思います。 

【鞁】  (1273/1286)
音 : ヒ
訓 : (むながい)
 「辞典」初版では、訓読みの掲載はありませんでした。熟語の記載もありません。きょうのテーマの「むながい」 も、初版にない読みですから、本試験対策としては、余り気にしなくて良いでしょう。


【纓】  (88/90)
音 : エイ
訓 : ひも  (むながい)  (まと・う)
 漢字としては、四字熟語 【被髪纓冠】 でお馴染みですね。17-2、22-3 で出題されています。また 26-3 では、「滄浪の水清まば以て我が エイ を濯うべし」 と、故事・諺問題としてこの 【纓】 の書き取りが問われました。故事・諺問題ですが、四字熟語 【濯纓濯足】 を学習していれば正解できる問題でした。
 「むながい」 に関しては、こちらも初版では意味の記載のみで、読みは記載がありません。


<しりがい>
 ウマの尻から鞍にかけるひも。

【鞦】  (691/697)
音 : シュウ
訓 : しりがい
 熟語の記載はありません。本試験では、故事・諺問題 「年寄りの言うことと牛の シリガイ は外れたことがない」 でお馴染み。

【尻繫】  (471/787)
 こちらの熟字訓も出題されたことはないですね。なお、「辞典」の掲載ページが初版と第二版で離れているのは、【尻】 が新たに常用漢字に採用されたからです。

【紂】  (1040/1048)
音 : チュウ
訓 : (しりがい)
 殷王朝最後の王の名前でしか見たことがない漢字ですが、「しりがい」との意味・読みもあったのですね。今回初めて知りました。


 まとめたつもりが、結構多岐にわたって、あまり覚えやすい感じにはならなかったですね。(汗) まあ、本試験対策としては、

 おもがい   【羈】 【面繫/面懸】
 むながい   【鞅】
 しりがい   【鞦】 【尻繫】

だけ覚えれば十分でしょう。

27-1の合格率は10.2%

2015-09-11 21:59:38 | 本試験
 協会のHPに、27ー1の合格率が発表になっていました。

 1級は、受験者1,343人、合格者137人で、合格率は10.2%とのこと。

 26年度に比べるとかなり易しくなったなと感じていたので、合格率が二桁になることは 予想していましたが、それでも10.2%ですから、かつてのように20%近いような合格率になることは、もうないのかもしれませんね。