大鷹狩り
ふゆくさの かれもはてなで しかすがに いまとしなれば かりにのみくる
冬草の かれもはてなで しかすがに 今としなれば かりにのみくる
大鷹狩り
冬草がまだ枯れ果ててはしまわないこの季節となると人がただ狩りをするだけにやって来るように、心が離れたといっても別れてはしまわないという状況になると、ただかりそめに男が女のものと訪れて来る。
「かれ」に「枯れ」と「離れ」、「かり」に「狩り」と「仮」がそれぞれ掛かっています。この歌は、「貫之集第四」の最後であると同時に、今日残っている貫之の屏風歌として最後のものとなります。
明日からは、恋の歌を集めた「第五」のご紹介です。