ちはやぶる かものやしろの ゆふだすき ひとひもきみを かけぬひはなし
ちはやぶる 賀茂の社の 木綿襷 一日も君を かけぬ日はなし
よみ人知らず
賀茂の社の神官が神事の際に木綿襷を掛けるように、私も一日としてあなたのことを気にかけない日はないのです。
weblio古語辞典によれば、「木綿襷(ゆふだすき)」とは「木綿(ゆふ)で作ったたすき。白くて清浄なものとされ、神事に奉仕するとき、肩から掛けて袖(そで)をたくし上げるのに用いた。歌では、「かく」を導く序詞(じよことば)とすることもある。」とあります。「ちはやぶる」は通常は「神」に掛かる枕詞で、この歌も「ちはやぶる 神の社の」としている本もあるようです。