漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

節目

2016-08-28 15:07:43 | 雑記
  


 私事ですが、きょう、一人娘が二十歳の誕生日を迎えました。本人は親などには付き合わずに友達と遊びに行ってしまい(笑)、家内と私だけでのお祝いになりましたが、いろいろと思い出されるうちに、本人よりむしろ私たち夫婦にとっての節目の日のように思えてきました。20年間のあれやこれやを話しながら、折々にお参りしたきた近くの神社にもお礼参りに立ち寄りましたが、とにもかくにもよくぞここまで育ってくれたものです。

入口/出口

2016-08-20 17:46:21 | 雑記



 さきほど少し出かけていて、地元の百貨店の店舗内を外に向けて歩いていたところ、上のような案内が出ているのに気づきました。「店舗内から外に向けて」、つまり漠然とですが「出口はどこだろう」と思いながら歩いていたので目に留まったのだと思いますが、ご覧の通り案内には「お入口」とあります。見た瞬間、「この表現は正しいのか??」と思ってしまいました。

 店舗内に掲示されている案内ですから、これを見る人にとっては、案内されている場所は例外なく「出口」であるはず。私自身も「出口に向かって歩いている」という意識だったので違和感を覚えたのですが、一緒にいた家内の説によれば、

 ・お店としては入ってきてはほしいけど出て行ってほしくはないから「出口」とは言わない
 ・一般的な呼び名としては「出入口」だけど、お店が「お入口」と名付けた場所のことだからそう書いてある

のではないかということでした。特に2つ目の考え方はなるほどなぁと思ったのですが、あるエリアの内と外の境が「出口」なのか「入口」なのかは内と外のどちらから見るかの相対的な概念と言ってよいと思われる一方、「店(=持ち主)が『お入口』と名付けた場所」と考えるとその概念は絶対化されて、内側から見てもそこは「お入口」であるということになるのでしょう。



 まぁ、どうでも良いと言えばどうでも良いことですが、ふと見かけた案内板から言葉についてそんなことを思い巡らしました。



覚えられない四字熟語

2016-08-14 10:55:13 | 演習問題
 1週間の夏休みも今日で終わり。何十年と働いていても、こんな日はやはり多少鬱な気分になりますね。 ^^;

 さて、きょうは四字熟語の書き取り問題を少々。ごく基本的と思われるものから、まず出題されないだろうと思われるものまでさまざまですが、共通項は「何度復讐しても私の記憶に定着しない熟語」です。必ずしも覚えづらいとも思えないものも含まれているのですが、ホント人間の記憶というのは不思議なものです。

 なお、本試験での出題形式に関わらず、四字熟語は四文字すべて書けるようにしておくと良いと思います。なので、全体の読みから四文字すべてを書いてみてください。個人的には、常用漢字など簡単な方の二文字(従って、ほとんど出題はされないですが・・)の方がむしろ思い出せなかったりします。字面だけ追いかけて、熟語全体の意味をきちんと理解・掌握していない証拠ですね。(汗)



1.  かけいずいけい
2.  ひつろらんる
3.  えんまんりゅうらん
4.  そうしゅれんい
5.  さいほばくろう

1.  【嫁鶏随鶏】  (「漢検四字熟語辞典」P.124)
 妻が夫に従うことのたとえ。
 「鶏」が重なっていますから、まず書き取りで出題されることはないと思いますが、出題形式が変わりましたから意味に合う熟語の読みを問う「問2」では出されるかもしれませんね。個人的には最初の一文字をつい「家」と書いてしまいます。意味をちゃんと考えれば分かるはずなんですけれど・・・。
2.  【篳路藍縷】  (401)
 たいへん苦労をして働くこと。
 前後どちらを出されても結構迷ってしまいそうです。
3.  【衍曼流爛】  (110)
 悪が広くはびこり、世の中全体に広がっていくこと。
 「衍曼」を、「まんえん  蔓延/蔓衍」と混同してしまってよく間違えます。
4.  【簇酒斂衣】  (308)
 貧しい生活のたとえ。
5.  【菜圃麦隴】  (217)
 水をたたえずに、野菜や穀類を栽培する農耕地。畑のこと。
 

6.  とんこうごりょう
7.  ほうしんきゅうか
8.  ちんさいのやく
9.  しゃしょくのまもり
10.  りょうしょうのこころざし

6.  【敦煌五竜】  (371)
 晋代に敦煌の人で太学(朝廷の大学)で名声のあった五人の称。
 四字熟語として出題されるとは思えませんし、「敦煌」は地名ですから書き取りでも出題はされづらいでしょうけれど、地名としては「超有名銘柄」の類でしょうから1級ホルダーとしては「書ける自分でありたい」という感じです。にもかかわらず、なぜかなかなか覚えられません・・・(泣)
7.  【抱薪救火】  (433)
 害を除こうとしてかえってその害を大きくしてしまうこと。
 薪を抱いたまま火の中に入っていく・・・想像しただけで恐ろしいですね。^^;
8.  【陳蔡之厄】  (343)
 旅の途中で災難にあうたとえ。
 出題されるとしたら(八)の「故事・諺」問題としてでしょうか。国名だからそれもないかな?
9.  【社稷之守】  (243)
 国家の守りとなる臣。
 何度も過去問にも出ている【社稷】ですが、どうも「稷」の字がいけません。なんでかなぁ・・
10.  【凌霄之志】  (471)
 俗世間を遠く超越したいと願う高尚なこころざし。
 「料峭」と混同するのか、つい「霄」を「峭」と書いてしまいます。


11.  かりょうびんが
12.  なんかくらんすい
13.  ひはつさじん
14.  しゅうけんぼうじょ
15.  じゅんようじかい

11.  【迦陵頻伽】  (132)
 声が美しいもののたとえ。
 読みが実に印象的な語ですね。そういえば昔、「上田知華+KARYOBIN」というバンドがいました。ピアノ+ボーカル+弦楽四重奏という珍しい構成で、こちらも実に印象的なグループでしたね。上田知華さんは今もシンガーとしてもソングライターとしてもご活躍のようです。
12.  【南郭濫吹】  (372)
 無能な者が才能があるように見せかけて、よい地位を占めること。
 「らんすい」の方を書かせる問題として、26-3 で出題されました。3級配当。 
13.  【被髪左袵】  (401)
 野蛮な風俗のこと。
 どうも許容自体の方の「衽」だけがいつも頭に浮かんできます。許容自体ですから本試験でも誤答とされるわけでもなく、まあいいと言えばいいんですけれど・・・
14.  【衆賢茅茹】  (245)
 多くの賢人が協力し合うこと。
 いつも「茹」のくさかんむりを忘れます。
15.  【遵養時晦】  (「漢検 漢字辞典」初版 P.717/第二版 P.723)
 時世が悪いときは世に出ようとせず、道にしたがって志を養い、好機がおとずれるのを待つこと。
 「四字熟語辞典」にはない語。「じゅんよう」も「じかい」も、ちょっとその場の推定では出づらいですねぇ・・


16.  まじゅうせんかく
17.  かそうさいり
18.  いんこうゆうひ
19.  しゅんいんしゅうだ
20.  さいそうしんすい

16.  【磨揉遷革】  (「漢検 漢字辞典」初版 P.1422/第二版 P.1437)
 人をよい方向に教え導くこと。
 これも「四字熟語辞典」にはなく「漢検 漢字辞典」だけに収録の語。「揉」が1級配当ですから、そのうち出るんじゃないかなぁ・・
17.  【禍棗災梨】  (-)
 無用の本を刊行すること。
 ここからの4つは「四字熟語辞典」にも「漢字辞典」にもないけれど出題されたことのある過去問です。この「禍棗災梨」は 26-2 での出題。個人的には「梨」が出てきません。ただ出題されるのは前回同様「禍棗」の方でしょう。
18.  【咽喉右臂】  (-)
 きわめて緊要の地。
 かなり古くて、13-1 の過去問。「のど」も「みぎうで」も重要な場所、ということでしょう。「漢検 漢字辞典」の【咽喉】の項には、「要地」との意味も記載されています。
19.  【春蚓秋蛇】  (-)
 春のミミズや秋のヘビのように、字も行も、うねうねと曲がりくねっていること。字がへたなことのたとえ。
 さらに古い 12-2 の過去問で、「春蚓」の方を書かせる出題でした。熟語そのものを知らなかった場合、「秋蛇」との対ですから「春」は出てくるとして、「蛇」に対して「蚓」が浮かぶかどうかというところ。 
20.  【洒掃薪水】  (-)
 掃除や炊事をするという日常の家事のこと。
 こちらは 14-1 での出題。こうして見ると、かつては「四字熟語辞典」にない語の出題が今よりも頻繁だった印象ですね。



 出来栄えの方はいかがだったでしょうか?
 引き続き頑張ってまいりましょう!



あと91日

2016-08-07 21:35:13 | 雑記
 毎日ホントに暑いですねぇ・・ちょっと外出しただけで体がおかしくなりそう、などという表現も、あながち大げさでもない気がします。きのう・きょうと、ほとんど出かけずに、つけっぱなしのオリンピックの番組を横目に学習に勤しみました。

 きょうは日曜日で、次回の本試験まであとちょうど13週間(91日)です。まだかなり時間がありますので、新しい知識の獲得にも精を出したいところですね。



 ニッポン、頑張れ~~