漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

挑戦記 その11

2013-05-06 19:54:11 | 挑戦記
 自己採点は168点でしたが、郵送されてきた正式結果は163点。やはり自己採点より5点マイナスで、本当にギリギリでした。

 分野別の「得点/配点/全受検生の平均」は次の通りで、平均点はだいだいいつも100点程度のようです。

   ① 短文中の漢字の読み 26/30/16.1 
   ② 短文中の漢字の書き取り26/30/15.9
   ③ 国字の書き取り 10/10/7.7
   ④ 意味に合う漢字の書き取り 8/10/5.7
   ⑤ 四字熟語の書き取り 16/20/11.8
   ⑥ 四字熟語の意味 10/10/6.9
   ⑦ 当て字の読み 9/10/5.4
   ⑧ 熟語の読みとそれに合った訓読み 8/10/4.4
   ⑨ 対義語・類義語の書き取り 18/20/9.6
   ⑩ 故事・成語・諺の書き取り 8/20/8.0
   ⑪ 長文中の漢字の書き取り 16/20/9.3
   ⑫ 長文中の漢字の読み 8/10/6.8
   計 163/200/107.6

 その後、同じ2011年11月の漢検にも挑戦。合格はしたのですが、実は前回と同じ163点。やはり、さらに得点を上げていこうと思うと、かなりつめた勉強を続けなければならないようです。



 長々と書いてきた挑戦記にお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました。
 挑戦記はこれでおしまいです。


 もちろん、ブログは続けていきますので、どうぞよろしくお願いします。

挑戦記 その10

2013-05-05 20:21:25 | 挑戦記
 さて、いよいよ試験当日の2011年2月6日を迎えました。試験会場は自宅から歩いて2分ほどの至近のところで、2級・準1級を合格した時と同じ、かつ、8か月前に1級を不合格となった時とは違う会場です。今回合格できるかどうかは、実力的には五分五分だと思っていましたが、とりあえず験は良しというところ。1級の試験会場は3級と同じ部屋でしたので、同じ部屋には例によって小学生からかなりお歳を召した方まで、まさに老若男女入り混じってという感じでした。

 試験開始。前半は比較的快調に進み、特に書き問題ではこの2~3日の間に復習した問題が3つ、4つと出てきて、なかなか良い気分で進みました。そのまま順調で、後半の半分が終わった時点では半ば合格を確信。しかしやはりそれほど甘くはなく、「故事・成語・諺」のところで「なんじゃこりゃ~~」と冷汗三斗。確信を持って書けたのは10問中4問だけで、結果的にも正解はその4問だけでした。これだけで2点×6問=12点マイナスで、合格のためには全体で40点分しか間違えられませんからかなりの痛手です。
 最後の長文問題をこなして、時間的には余裕をもって終了。漢検は途中退出はできませんので、残りの時間、各問ごとの自信のあるなしで疑似自己採点。やはり故事成語のところの失点が大きく、合否は本当にギリギリの線というところ。でも前回が手も足も出ないという感じだったのに比べれば雲泥の差ですので、自分としては一応満足して試験を終えました。合否がわかるのは約3週間後、点数まで含めた詳細な結果がわかるのは約40日後ですが、それを待つのにも楽しみが残る手ごたえでした。

 1週間後、標準回答が郵送されてきて、詳細に自己採点。結果は168点でした。実際に合格する可能性が高くなりましたが、漢検の特徴として、多くの場合実際の得点は自己採点より低くなります。と言うのは、書き問題の採点はそれなりに厳しくて、はねるところをはねてなかったり、二画を続けて一画で書いたりすると×にされてしまうからです。とは言え、合格点の160点には8点余裕がありますから、正式な発表がますます楽しみになりました。

 で、3月2日、WEB上での合否発表がありました。当然のように仕事そっちのけ(汗)で10時を心待ちにしていたのですが、自分の時に限って漢検協会側のトラブル(アクセス殺到?)で午後になるまでサイトが見られず。さんざん待たされたのですが、午後になってようやくつながり、結果は合格! 結構苦しんだからか、いい歳をして無邪気に嬉しく、会社の周囲に触れ回ってしまいました。 ^^;;

 そんなわけで、1年8カ月に渡って取り組んできた漢検も、目標だった1級に合格することができ、ひとつの区切りになりました。

挑戦記 その9

2013-05-03 16:08:59 | 挑戦記
 漢検の勉強を再開したのが2010年12月の始め。次の漢検は2月ですから受検するとすれば準備期間は2カ月しかありません。前回の玉砕ぶりに意気消沈(←本当は「意気銷沈」と書き、1級配当の四字熟語です)し、自信を失ったままだった私は、この時点では2月の試験には間に合わないと思っていました。結果的にはその2月に合格することになるのですが、ここで必ずしも2月の受検をターゲットにせず、焦らずに知識固めができたことが、良い結果につながったようです。目標を設定するというのも、なかなか難しいものですね。

 さて、再開した勉強のやり方ですが、前回書いたように過去問への取り組みが中途半端だったことが大きな敗因と思っていましたので、改めて手元にある約10回分の過去問を細部まで研究し直すことから始めました。すると、例えば「偕老同穴」(「かいろうどうけつ」 夫婦の契りがかたく、仲むつまじいこと。)という四字熟語はその10回分の中だけでも3度出題されている、といったようなことがわかってきました。こういう頻出問題はもちろん市販の問題集には載っていますし、また、頻出であるということも、先人のブログなどを見れば書いてあるのですが、やはり自分で調べた結果として発見(大げさですが)するのとでは、自分の中での確信度合いがまったく違います。四字熟語に限らず次々とこうした問題が見つかるにつけ、やり甲斐も出てきて過去問の研究に没頭していきました。1回分の過去問を隅々まで十分に調べるのには、2時間以上の時間がかかります。それを約10回分ですからなかなかの重労働なのですが、俄然興が乗って来た私は、この作業を1週間程度で終えてしまいました。

 わずか10回分ではありますが、自分で研究したことで、過去問を深いレベルでものにすれば、合格点に近いところまでは得点できるということに確信を持つことができました。まったくの感覚ですが、160点の合格点に対し、130~140点程度までは過去問の知識で取れるように思います。(10回分でという意味ではなく、過去問を十分に渉猟しつくせば、です。)

 過去問研究をきっかけに思いがけずハイペースで学習が進み、年末にはこれまで取り組んだ他の問題集も含めた総復習を一通り終えることができました。さてこうなるとまた欲が出てきます。2011年の元日、そう言えばと思って2月の漢検の申し込み締め切りを確認してみると1月4日となっていました。まだ間に合います。申し込みは間に合っても勉強が本当に間に合うかどうかはわかりませんでしたが、申し込んでしまえばさらに勉強のモチベーションがあがるであろうことを予想し、お正月で気分が昂揚していた(?)こともあって、1月1日にネットから2月の試験の申し込みをしました。不合格の憂き目をもう一度見たくはありませんから、やるしかありません。12月に引き続き、1月もその昔大学受験した時よりも勉強したのではないかと思うほど、碌に仕事もせずに(汗)漢字三昧の日々を送ることになりました。

挑戦記 その8

2013-05-02 22:20:18 | 挑戦記
 漢検は、準1級まではかなりの数の参考書や問題集があるのですが、1級は本当に数が少なくなります。その限られた数の問題集から良さそうなものを選んで取り組み、ある程度進んだところで漢検協会から出ている過去問の問題集を模擬試験的に使うというやり方で勉強していたのですが、その過去問ではない問題集も、結局のところは過去問からの出題が非常に多いのですね。その結果、模擬試験のつもりで解いた過去問も、実は別の問題集でやったことのある問題が多くなるので、過去問では実力以上に点数が取れてしまうのです。

 そのことは、本番の試験前になんとなくはわかっていたのですが、「本当の実力と過去問の出来具合とのギャップ」に正面から向き合うことなく、実力がついたフリをしたまま実際の試験に臨んでしまったので、前回書いたような結果になったのでした。ただこれは、過去問をやることが無駄ということではなく、過去問を表面的に勉強して「まったく同じ問題が出れば正解できるが、出題の仕方をちょっと変えられるともうできない」ということではダメだということです。先人のブログなどを読んでいると、合格を勝ち取った方というのは逆にしっかり過去問を研究していて、例えばある漢字の音読みが出題されたら訓読みも押さえておくとか、読みで出された漢字・熟語は、書き取りで出されても大丈夫なようにしておくとか、ある諺の中の漢字の書き取りが出題されたら同じ諺の中の別の漢字も書けるようにするとかいったことを、きっちりこなしておられるようです。やはり、過去問を自分のものにすること(ただし、本当の意味で)が合格の基礎になるのは、漢検1級でも他の多くの試験と同じなのですね。

 と、まあ今だからこんなことが書けますが、当時は遠く合格点に及ばなかったことの虚脱感と、そのころからとある事情で英語の勉強をしなければならなくなったこともあり、漢検への取り組みはしばし中断になってしまいました。6月の漢検で玉砕して以降、夏・秋は英語(TOEIC対策)への取り組み優先となり、それが11月末頃に一段落したことから、2010年の12月から改めて漢検1級への準備を再開しました。

挑戦記 その7

2013-04-30 20:01:31 | 挑戦記
 1級の勉強を始めたのが2009年12月の始めで、1カ月たつかどうかの頃に翌年2月の受検はあきらめて目標を6月にしましたので、この時点で試験まで約6カ月。これまでやたらと「漢検1級は手強い」という主旨のことを書いて来ましたが、当時の私はそれでもまだ考えが甘く、半年あるのだから6月には合格できると思っていました。しかし、実際の日々の進捗はと言うと、ほとんどすべてが初めて見る漢字や熟語なので、平日は一日20~30問やるのがせいぜいです。それでも地道にやるしかありませんので続けていましたが、2カ月、3カ月とたつうちに、「本当に6月の試験に間に合うのか?!」との思いが強くなっていきました。

 ちなみに、1級の出題内容と配点は次のようになっています。
   ①短文中の漢字の読み(30) ②短文中の漢字の書き取り(30) 
   ③国字の書き取り(10) ④意味に合う漢字の書き取り(10) 
   ⑤四字熟語の書き取り(20) ⑥四字熟語の意味(10) 
   ⑦当て字の読み(10) ⑧熟語の読みとそれに合った訓読み(10) 
   ⑨対義語・類義語の書き取り(20) ⑩故事・成語・諺の書き取り(20) 
   ⑪長文中の漢字の書き取り(20) ⑫長文中の漢字の読み(10)

(実際の問題と解答が漢検のHPに掲載されていますので、ご関心のある方はご覧ください。
http://www.kanken.or.jp/kanken/outline/degree/example.html  )

 書き取り問題が130点分、それ以外が70点分なのですが、単に「読み問題」「書き問題」といってもそれぞれに別の準備(対策)が必要なことも多く、ある時期「当て字の読み」を集中的に勉強したりすると一方で四字熟語を忘れてしまったりと、歯がゆさと焦りを感じながら学習を進めていました。

 それでもなんとか試験本番の2週間ほど前には出題範囲全体についての一通りの学習を終え、過去問の問題集では合格点である160点を取れるケースも出てきて、「うまくいけば、本番でもなんとかひっかかるかなぁ・・」と思えるようになってきました。今思えばまったくの希望的観測にすぎなかったのですが、とにもかくにもそれなりの準備はしたつもりでいよいよ2010年6月の試験当日を迎えました。

 会場に入ってみると、1級の受検者は15人ほどだったでしょうか。かなり年配の方もいて、年齢的には私は平均よりやや上、といった感じでした。皆、試験開始の直前まで部屋の外で参考書や問題集を開いていて真剣そのもの。なかでも隣の席に座ることになった若い女性は、私も持っているのと同じ参考書の余白に、細かい文字で書きこみやチェックのあとがびっしり。意気込みが違います。(合格なさったのかなぁ・・・。知る由もありませんが。)

 さて、いよいよ試験開始。勇んで解き始め、その10分後には不合格を確信。^^;;;
 正直、まったく歯が立ちませんでした。実際の結果も200点満点中116点と、ようやく半分を超えただけ。合格点の160点など及びもつかない結果でした。

 直前期にやった過去問では合格点に達した回もあったのに、どうしてこんなことになったのか。実は理由ははっきりしていました。