かぎりなき くもゐのよそに わかるとも ひとをこころに おくらさむやは
限りなき 雲居のよそに わかるとも 人を心に おくらさむやは
よみ人知らず
私が雲のかかるような限りなく遠い場所に行ったとしても、心まであなたを置いて離れてしまうことがありましょうか。
一つ前の 0366 は旅立ちを見送る側の詠み手の歌でしたが、こちらは旅立つ側が別れを惜しむ歌。どちらにしても、別れは名残惜しく寂しいものですね。
さて今日は10月31日。ちょうど一年前の今日、「古今和歌集 0001」と題して、一日一首の古今和歌集の記事を始めました。ここまで一年間、何とか欠かさずに書き続けてこられました。素人のつたない記事を読んでくださる皆さまにあらためて御礼申し上げます。誠にありがとうございます。 m(_ _)m
古今集 1,100 首全体からすれば道半ばどころか、ようやく三分の一ほど。まだまだ先は長いですが、続けていければと思います。気の向かれた際には、どうぞ引き続きお付き合いください。