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移植って、ドナーって、臓器提供ってなんだよ

>中国の移植医療は死刑囚からの臓器摘出など倫理的な問題が指摘されており、
 現場の医師は患者の渡航に極めて慎重な姿勢をとっている。



今般問題になっている、NPO法人を通した中国渡航移植の話題だ。



・・・・・・
「かんぞうさん、失敗こいた。肺に転移した。」

「失敗」という表現が正しいか正しくないか、それは分からないけれど、きっ
と最大限の「出来ること(可能性として)」が出来なかった悔しさが表れて
いるのだと、思う。



昨年、もしかしたら一昨年の暮れだったかもしれないけど、Aさんに突然打ち
明けられた。

肝臓癌が肺に転移していると。


それはつまり、ある可能性を「完全」に否定されたことになる。



それは、肝臓移植、つまりAさんにとっては「海外渡航移植」。




今だから言えるが、Aさんは海外渡航移植の道を探っていたのです。

しかも問題になっている(それ以前も、それ以降も)中国での移植を。





実はその数ヶ月前に中国での移植について相談を持ちかけられている。

当然、Aさんも中国での移植に大きな問題があることは熟知している。

危険性が高いことも誰よりも知っている。




ただ、助かる道は移植しかない、となった時、藁にもすがる気持ちで辿り着
いたのが海外渡航移植という道だった。(のだと思う。)




今年、改正臓器移植法が成立した。

これによって国内での臓器移植が増えるのかどうか、分からない。


でも法の括りが無くなった以上、可能性が増えるのは確かだ。

選択権は法にあるのではなく、臓器提供者と、被提供者にこそあるのだから。



平成9年の法制定以来、12年、微妙な問題で慎重にならざるをえないのも
分かる。

反対意見が多いのも分かる。




でも、遅いよ。

大切な友人、Aさんは死んでしまった。

奥さんと娘さんを残して。




・・・・・・
渡航移植の道・・・理由はどうであれ、結果として「現場の医師の極めて慎重
な姿勢」によって閉ざされた。叶わなかった。
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