football smile

the days turn into months and years

L2 静岡産大 vs R熊本(ゆめりあ)

2010-09-19 | nadeshiko
チャレンジリーグWEST 第15節
2010年9月19日(日)13:00キックオフ
磐田スポーツ交流の里ゆめりあ球技場
静岡産業大学磐田ボニータ 0 - 0 ルネサンス熊本フットボールクラブ


「自分の理想としては『美しい』だけではダメ。確かに戦術的にはバルセロナのようなサッカーが好きだけど、必死にプレーする選手を見て、なんでこんなに必死になってボールを追っているのかという感動がプラスされていないとダメだと思う」(W杯を終えた岡田武史元日本代表監督のインタビュー記事から)

昨年観戦した2試合と今年観戦した2試合とでは、内容に大きな違いが感じられる。R熊本というチームは、確実に強くなる過渡期にあるようだ。今度こそはと思っているうちに、チャレンジリーグも最終戦となってしまった。ここまでの成績は0勝14敗0分で勝点0。サポータークラブのメンバーである以上、これはもう応援に行くしかないだろう。「浦和の試合のついでに」とか言ってる場合じゃないのだ。あと一歩のところまで来たのだから、どうにか結果につながってほしい。祈るような気持ちで今年2度目の磐田へ向かう。果たして、サッカーの神様は彼女達のプレーを認めてくれるのか?新幹線の車窓から空を仰いでも、その様子をうかがい知ることはできない。

ちょうどベンチの上の方で観ていたのだけど、「落ち着いて!落ち着いて!」という監督からの再三の指示通り、バタバタすることなく試合を上手に運んでいるように見えた。前回当たり負けしていた守備が見違えるように良くなっていて、1対1でもボールを奪うことができた。何よりセカンドボールを拾えたので、比較的こちらのペースでボールを回せていたことも大きい。それだけ選手の動き出しが良かったということだ。5番と11番が中盤でパスをさばくことでゲームの組立もしっかりできていた。ラストパスの精度が上がれば、多くのゴールシーンも見れたのではないかと思う。ゴール前の混戦が何度もあったし、今日の内容だったら3-0での勝利が妥当なところである。でもまあ、それほど甘くないのがサッカーというもの。ここまで来るのに1年かかったという見方が正しいのかも知れない。

相手の大きなDFに挟まれると、より一層小さく見える9番だけど、その隙間をかいくぐって左右のスペースへ走り込むスタイルはとても効果的だった。なかなか裏へ抜けさせてもらえなかったけど、やはり運動量とスピードは半端なくすごかった。あと左足ですごい精度のコーナーキックを蹴っていて、もう少しで直接ゴールという場面もあった。これは練習の成果かね?トップというポジションが最適なのかどうかわからないけど、よりゴールに近い方が相手の脅威になるのは間違いない。9番ってそういう選手がつける番号だし。

残り5分、残り3分、スタンドで観ている方は、もうとにかく失点しないでほしいと祈るような気持ちだった。引分で得られる勝点1は大きいぞ。しかし、選手達はそんなことはおかまいなしに攻め続けた。勝ちに行く気持ちがピッチから溢れていた。応援する方の気持ちなんて完全に超えていた。ロスタイム1分。相手のカウンターだって跳ね返して攻め続けた。それはもう2桁失点するチームでも、何とか1点を返すチームでもなかった。その勇気ある戦い方を見て、本当に強くなったなあと思った。たった1年でこれだけチームは変わるものなのか。写真のスコアボードは、最後まで動くことなくタイムアップをむかえた。

0-0という結果をどう受け止めるか。そこにどんな意味があるのか。本当のことは、あの瞬間、あの場所にいた人にしかわからない。90分間選手のプレーを見ないと絶対にわからない。それがまたサッカーというもの。全てはピッチの上にあるし、全てはピッチの上にしかない。その瞬間を共有できる喜びは何物にも替えられない。早起きして磐田まで来て本当に良かったなあ。駅までのバスが来るのを待ちながら、とても幸せな気分になった。サッカーの神様は、彼女達の奮闘を磐田の空からしかっり見ていてくれたのだ。さすがに見る目は確かだね。

最後の最後でようやく手にした勝点1。たかが1点、されど1点。この1点はとてつもなく大きな1点です。とにかく、今日はこの1点をみんなで喜びましょう。そして、大切な1点をしっかり握りしめて入替戦に臨んでください。そうすれば、今度こそは絶対勝てると信じています。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする