片岡義男
JAN 1984
角川文庫
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「マンションは、高台になった住宅地のなかにある。数分歩いて坂をくだりきると、幹線道路につながる交通量の多い道路に出た。反対側へ渡ったところで、彼は彼女を待った。」
という本を読みました。一体今まで何回読んだのか覚えてませんけどね(笑)。多分、中学生くらいの時に古本屋で買いそろえたと思われる角川文庫が、今でも大切にとってあります。実家に置いてあったものを、ある時まとめてこの部屋へ持って来ました。 同世代の人にはわかると思いますけど、例のあの赤い背表紙の文庫本です。
まあ、現実にはありえないようなシチュエーションばかりだし、実際にこんな世界があったらちょっと引いてしまいますが、そういうところを笑いながら、でもやっぱり繰り返し読んでしまう何かがあります。
一日じゅう空を見ていたら飽きるでしょうね。さすがにそんな暇はないし、暇があったとしてもやろうとは思いませんよね。でも、もしかしたら、それはとても素敵なことなんじゃないか?そういうことを想像するのは悪くないわけです。それを現実逃避というのかどうかはわかりませんが、会社を休んだ日に読むにはもってこいの本です。
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